エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

発達トラウマ障害(DTD)の子ども達,今のニッポンの教育や医療では,太刀打ちできない!

2017-03-22 09:00:34 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 

 
人生に対するトータルなヴィジョンこそが、大切
   加藤周一さんの視点  「あなたにとっても、最も好きな(フェイヴァリットな)思想家は誰ですか?」と訊かれたら、私は「加藤周一さん」と申し上げます。ま......
 

 発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども。ヴァン・デ・コーク教授の  The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.168,最終行から。

 

 

 

 

 

発達トラウマ障害(DTD)のいろんな問題は,およそ診断のカテゴリーすべてよりも広くいし,かつまた,診断のあらゆるカテゴリーを含むことになります。でもね,いろんな症状の背後にある中心課題を中心にしない治療は,的外れも同然です。私どもの大きな試みは,神経回路には可塑性や柔軟性があるという知識を,脳の繋がりを回復し,人の心を組み立て直すことに応用することですが,人の心は,生活そのものによって,人をオッカナイと思うようにもなれば,自分はダメだぁと思うようにもなるものなのですからね。

 

 

 

 

 

 発達トラウマ障害(DTD)の子ども等の中心課題は,発達トラウマによって,脳などの発達が歪められて,根源的信頼が根底から揺らいでいることです。ところが,残念ながら,わがニッポンでは当たり前になってる,知識の切り売りをするだけの教育,特定の症状を抑えるクリスを出すだけの医療などでは,的外れも同然だ,という訳ですね。

 

 

 

 

 

 

 

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聖書の言葉: πάθος パトス

2017-03-22 04:30:50 | 聖書の言葉から

 

 

 
日本もアメリカに見習った方が良い
   心の泉  何か大事なものを象徴する美を実感する日々でありたいものですね。 The Sense of Wonder 『不思議を感じる心』から p10......
 

 

 今宵の聖書の言葉は,πάθος パトス

 映画「42」の中で,試合の最中に,相手チームの監督から,「ニガー(クロンボ),ニガー,ニガー…」などと,ジャッキー・ロビンソンが,ひどくバカにされた場面がありました。それを見ていたドジャース職員のハロルドが,ゼネラルマネジャーのリッキーに,その怒りをぶちまける場面が,その後,出てきましたね。

 そのとき,リッキーは,最初はジャッキー・ロビンソンの入団に反対していたハロルドの変わりぶりを,指摘する場面が出てきます。リッキーは,聖書をギリシア語でも読むくらいの教養と,神様に対する信頼があったからでしょう,ギリシア語で,sympathyについて話します。sympathyは,「共に」を示すsymと,「苦しみsuffering」を示すpathyからできていて,ギリシア語のパトスπάθοςに遡る,と教えています。

 このパトス,πάθοςは,「情熱」だと思っている人が多いかもしれませんね。しかし,もともとの意味は「受け身で経験すること」「受け身で経験したときの気持ち」のことです。しかし,人は,受け身で経験したことを,自分の経験としてまとめることができません。受け身の体験は,能動的に再体験することが必要です。

 しかし,だからと言って,仕返しという形で能動化しても,自分の体験にできるわけではないのです。どうしてかは分かりません。恐らく,仕返し「善いこと」とは言えないからだろうと思います。神様が「善し」と,しては下さらないからだと思います。

 ところが,受け身で体験したことを,どなたか一人が,歓んで,快く,陽気で楽しく,一緒になってくれる時にだけ,人は受け身で体験したことを,陽気で楽しく,能動的に再体験できるんですよね。不思議ですね。すると,苦しかった破滅の元が,陽気で楽しい源になり,自分の体験の一部にすることができるようになってますよ。

 

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現世考: 山城博治さん・上原公子(ひろこ)さんと,共謀罪

2017-03-22 03:08:04 | 間奏曲

 

 上原公子(ひろこ)さん

 

 
自分の気持ちと体験を書きだすことの効用
   免罪符とオウム真理教 いまこそ本物の信頼を!  免罪符なんて、ばかばかしいと思う方もあるでしょ? でも、おみくじを大事にしたり、占いを気にする人、......
 

 「共謀罪」法案が,閣議決定された,と昨日の朝のニュースでやっていましたね。「とんでもない」と強く感じましたね。

 沖縄の高江で,ヘリポート建設反対を進めて来た山城博治さんを,5ヶ月も牢屋にぶち込み,保釈請求も再三にわたって,最高裁は却下。弱くされた人たちの味方になり,かなり民主主義的に政治を行ってきた,国立市元市長の上原公子(ひろこ)さんに,3,000万以上の支払いを最高裁の鬼畜判事が出したり…。

 共謀罪が成立したときの市民の姿を,山城博治さんや上原公子(ひろこ)さんが,私どもに先駆けて,見せてくれているんですよ

 アベ・詐欺師ちゃんと悪魔の仲間達や石原慎太郎のやることを見てれば,一般市民をダマクラカして,自分たちに,多額の政治献金や裏金を回してくれる,ゼネコンや東電,東芝・日立が儲かる,被災地の堤防・トンネル,国立競技場,原発,豊洲市場などには,湯水のように予算を使うのに,自分たちに,多額の政治献金や裏金を回してくれる,ゼネコンや東電,東芝・日立が儲からない,保育所,高齢者施設,発達トラウマ障害(DTD)だらけの子どもたちのセラピーと福祉,原発難民の人たちには,微々たる予算しか回さない…。

 主権者は,私ども市民なのですから,こんなヒドイこと,市民をバカにするような,アベ・詐欺師ちゃんと悪魔の仲間達や石原慎太郎の方を私どもが監視できるように,本物の例外なき情報公開法を作るべきで,民主主義的な活動を権力を乱用して取り締まる共謀罪などは,金輪際法案提出できなくすることが大事です。

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現世考: 背番号42の勇気

2017-03-22 02:22:17 | 間奏曲

 

 

 

 

 

 

 
癒しのやり取り  役立たずの無知な「専門家」の授業
   加藤周一さんの視点  「あなたにとっても、最も好きな(フェイヴァリットな)思想家は誰ですか?」と訊かれたら、私は「加藤周一さん」と申し上げます。ま......
 

 

 久しぶりに,BSで,映画「42」を見ました。封切当時,新宿ピカデリーで見まして,その後,WOWWOWでも,見たので,少なくとも3回は見たと思います。WBCで野球がニュースになることが多いでしょ。この映画は,黒人初のメジャーリーガー,ジャッキー・ロビンソンの物語です。

 印象的な場面が少なくとも2つありますね。何度見ても,そこが印象に残ります。今宵は,その内の1つを取り上げたいと考えました。

 それは,チャドウィック・ボーズマン扮するジャッキー・ロビンソンと,ハリソン・フォード演じる,ドジャースのジェネラル・マネージャー,ブランチ・リッキーのやり取りの場面です。2人は,契約に先立ってやり取りしますが,リッキーは,契約の条件を1つだけ出します。それは英語では,

 No, No,  I want a player who has got the guts not to fight back.

 それは,ジャッキー・ロビンソンが,「You want a player who has got the guts to fight back?  あなたは,仕返しをする勇気もない選手が欲しいんですか?」と問われて,ブランチ・リッキーが応えた答えです。

 「いや,ちがうぞ,私が必要なのは,仕返しをしない勇気のある選手だよ

 ジャッキー・ロビンソンは,このブランチ・リッキーの出した条件に忠実に応えて生きましたね。ジャッキー・ロビンソン背番号42は,メジャーリーグすべての球団で唯一の永久欠番だ,ということです。

 私どもも,そんな大胆な勇気をもって,陽気で楽しく,生きたいものですね。

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