エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

性的に虐待されてきた娘たち,「人生は危険がいっぱい」JKビジネス,援助交際

2017-03-06 08:39:40 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

  発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども。ヴァン・デ・コーク教授の  The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.165,第5パラグラフから。

 

 

 

 

 

 

 しかし,男友達も女友達もできないことは,トラブルの最初でしかありません。虐待された上に,一人ぼっちの娘たちは,近親相姦されたことがあると,性的に大人のなるのが,虐待されずに来た娘に比べると,一年半も早いんですね。性的に虐待されたことによって,生理時計が早まり,女性ホルモンの分泌も早まります。思春期の初期には,虐待されてきた娘たちは,テストステロン(訳注:代表的な男性ホルモン),アンドロステンジオン(訳注:性ホルモンの前駆体),性的願望に油を注ぐいろんなホルモンが,虐待されずにきた娘たちに比べて,3倍も5倍も多いんです。

 

 

 

 

 

 ビックリしちゃいますね。性的に虐待されてきた娘たち,身体のホルモンシステムまで壊されるんですからね。性的行動に油を注ぐホルモンの分泌が異常に高くなるなんてね。

 その上,騙されやすいと来たら,性的に虐待されてきた娘たちは,「人生は危険がいっぱい」ということになりますね。

 JKビジネス,援助交際がこれだけ多いのは,日本に性的に虐待されてきた娘たちが多いことの裏返しでしょ。

 

 

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聖書の言葉: 怨まれる恵み

2017-03-06 04:01:06 | 聖書の言葉から

 

 

 
自分の人生の必然性、自分の人生を唯一無二と思えた人は幸いなるかな
   瞳の美しさ このブログと全く関係のない子です  学校でクラスから飛び出す、教員のいうことを聞かない、授業に出ても、授業を「妨害」するような発言を繰......
 

 今宵の聖書の言葉,怨まれる人達 δεδιωγμένοι デディオグメノイ。怨まれてうれしい人って,おそらく一人もいませんね。でも,その怨まれることが何で恵みなんだろうか?

 これは,『新約聖書』の最初,「マタイによる福音書」の第5章10節です。

10さいわいなのは義のゆえに迫害される人々
  天国は彼らのものであるから。

 「山上の説教(垂訓)」と呼ばれるイエスの教えの最後のところですね。「迫害される人々」と訳されているのが,δεδιωγμένοι デディオグメノイ

 ここのところも,実に臨床的。サイコセラピーの現実です。

 この「天国」は,「神の支配する関係」のことですから,「損して始めるやり取り関係にある,はじける悦びを分かち合う関係」です。「義」も「損をして関わる」ことでしょ

 この「損して関わる人」は,上下関係につけ込んで,自分が得しようとしている者にとっては,許しがたいことなんです。ですから,怨まれ,嘲りの的になり,意地悪されることのなる。ところが,その虐めている連中は,上下関係につけ込んで得しているんだけれども,心からの喜びを知りませんから,日々の生活に退屈してんです。つまらなそうな顔してますよ

 ですから,イジメられても,はじける様な喜びに比べたら,何てこともありません。退屈している暇もありません。

 ですから,イエスは,

10さいわいなのは義のゆえに迫害される人々、
  天国は彼らのものであるから。

と言ってるんですね。

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現世考: 待機児童0政策,意義あり!!

2017-03-06 02:18:45 | 間奏曲

 

 

 

 
自分の物語を語り始めて
   エルサレムのアイヒマン  今日、Amazonから『エルサレムのアイヒマン』Eichmann in Jerusalem が届きました。『人間の条件』......
 

 「待機児童0」にするのが,今の政策課題であると言われます。私はこれには大いに疑問を持っています。

 先日,佐々木正美先生の10年前に文書をこのブログ現世考: 惨憺たるニッポン!に載せましたね。

「…保育園で子育て支援ならぬ子育て代行をしているくらいでは,どうにもならないほど不幸な親子が急増している。…われわれは健康な個人主義を大きく逸脱して,病的な利己主義に陥っている。…前頭前野の機能の衰退にも注目したい。想像力,創造力,コミュニケーション,衝動の抑制など,高度に人間的な機能の中枢として…人間が人間的な資質や特性を失いつつあるような現状に,思わず慄然とするものを覚える。…」

 待機児童0政策は,子育て代行の拡大でしかなく,それでは,今のニッポンの,発達トラウマ障害(DTD)のパンデミックがますます悪化するからです。

 子どもを保育所に預けなくて済むように,低賃金・長時間労働を禁止し,子育て休暇を,北欧並みに,両親に300日有給で保証するんです。

 一番肝心だとエムディが述べる,1歳半までは,親が安心して自分で子育てできるシステムを作ることが何よりも求められているんですよね。

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インターメッツォ: エリクソンの叡智 : 宗教改革としての精神分析

2017-03-06 01:58:02 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 

 
子どもには、非常に高い目的がある
    瞳の美しさ このブログと全く関係のない子です  学校でクラスから飛び出す、教員のいうことを聞かない、授業に出ても、授業を「妨害」するような発言を......
 

 Toys and reasons. p.127から。

 

 

 

 

 

 『イメージと過去』のおいて,バートラム・レヴィンは,夢においても,記憶においても,ヴィジョンの役割をよくよくご存知でしたね。この夢や記憶は,クライアントが話し,分析家は,心から耳を傾け,祈りの中で,そのヴィジョンの意味することが自ずから明らかにされるものです。

 

 

 

 

 ここは4年前のブログ,精神分析=「共に見る」→<私>の成長で翻訳しています。今回は,翻訳を変えました。それは,私の心理臨床の体験を反映したものです。私は,今回この翻訳をする中で,分析家がしている3つの動作,それを示す動詞は,実は1つなんだと強く実感しましたね。気付かされました。翻訳では,「こころから耳を傾ける」,「祈る」,「ヴィジョンの意味することが自ずから解る」としましたが,実はこの3つのことは,1つだということです。

 一言で申し上げれば,それは「祈り」,本当の意味の「礼拝」だ,ということです。

 

 

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