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瀬戸市での学習会

◆40名の市民が集まる

 午前中、木曽川河川敷で行われた海部津島地域の防災訓練を終え、瀬戸市の会場に走る。

 数日前から、講演のための資料まとめをし、この4年間の市民活動や石原産業、県や国の対応を年表にまとめた。これをみると、新たな疑問がわいてくる。人と人、企業と行政とのつながりも見えてくる。

□最初に、化学に詳しい河田先生から「フェロシルト」についての説明があり、

 ・アイアンクレー(鉄を含んだ粘土の意味)
 ・フェロシルト (  〃           )
          化学組成も同じようなもの
          
1,石原産業、日本最大のチタン製造会社であること。   
2.チタン製造と廃棄物の問題
          鉱物の約の半分がチタンになる
          鉱物と同じだけの廃棄物が出る    
3.なぜフェロシルトができるようになったか
          チタンを硫酸で溶かす。
        溶ける部分(チタン) と 
   溶けない部分と廃硫酸(過去にはすべてアイアンクレー)
                    |
                フェロシルト
               石膏 セメント材料等 とするようになった
4.硫酸法酸化チタン生産量と廃棄物生成量
       フェロシルトが増えて、アイアンクレーが減っている
5.植物育成効果
   平成13年8月
          フェロシルトの植物生育効果 
    平成15年
          三重県と植物育成効果を共同開発  結果は育成しない

6.汚泥沈殿効果 特許を取ろうとしていた
   平成16年
   ストップがかかった。
   更に、フェロシルトが広くひろまるところだった
7.土地として利用するのは、不適当だった
      石膏  が多い
         酸化第2鉄  が多い        
          珪酸・アルミナが普通の土に比べ、大変少ない。
      →土とは言えない。        
8.六価クロム
      河田:製造工程で出来ているのではないかと言った。
         一般化学 下 に載っており、化学の知識が少しある人は誰でも気が付く     
9.トリウムは、α線 β線を出す
       行政が使う機械では、トリウムは計れない
         私たちは、ガイガーカウンターを使う β線とγ線
         石原は、固体シンチレーションカウンダー γ線しか計れない       
         トリウムは、α線を出すのが問題
         紙一枚で防御ができる。
         体内に入ったとき、肺の中に止まり、細胞を壊し続ける。

 河田先生の話の中で、岐阜のてらまちさんと兼松さんが、三重県を相手取って提訴をした共同研究に関する情報公開の話しもあった。この研究は、私がフェロシルト問題に関わり、情報公開請求をして、「公文書存在せず」で片づけられた研究だと思う。
 このとき、三重県の該当するとみられる5~6部署と直接話した。そして、正式名称は覚えていないが、最後に電話が回されたのは、??研究所。その担当者と話した。「今、フェロシルトと土を混ぜて苗をつくるポットに入れて、研究中。状況も良く、苗も育っておりうまくいきそうだ。あとしばらくで実験は終わる。まだ実験途中で、公開できる文書がないので・・」と言われた。そのとき、更なる追求をしなかったことが悔やまれる。

□私からの今日の話しは、今までの経過や、石原産業の「幡中地区撤去命令に対する提訴」(封じ込め案)について。

 石原産業の提訴が認められるようなことがあれば、約60もの産廃施設を抱え、なおかつ、不法投棄現場をいくつも抱える瀬戸市の産廃問題は、解決されることはないだろう。さらに、瀬戸市の陶土・珪砂採掘の埋め戻しと、産廃問題は密接な関係。環境万博を行った瀬戸市には、そんな問題が山積なのである。
 そして、フェロシルト問題が、どんな結末で終わるかは、瀬戸市だけでなく全国の廃棄物問題に大きな影響を与える。

 岐阜県の善商事件がきっかけで、平成16、17年度の廃棄物処理法の改正が行われ、国は「指導ではなく、行政命令を迅速に出すように。裁判結果を待たず、迅速に措置するように・・・」など、廃棄物の処理基準違反に厳しい態度で臨むように通達を出している。石原産業の提訴には、環境省こそが怒りの声を挙げるべきではないか。

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