あじさい物語

七色の紫陽花のような日々の心模様
       

「ぼくらは森で生まれかわった」おおぎやなぎちか・作 宮尾和孝・絵

2021-09-25 20:38:58 | Weblog

おおぎやなぎちかさんの「ぼくらは森で生まれかわった」を読了。

いい本だなあとしみじみ思った。

始まりはセミの声から・・まず、とても読みやすい。

リズムがあり、生き生きさを感じる。

いろんなことを調べて書いたのか、それとも自然に身についていたものを書いたのか、いずれにしても彼女の博識に敬服。

たぶんに彼女の今までの生きざまが文章を紡いでいる。

俳句もやっているちかさんならではの文章もあり、奥深く、自分がまるで知識人になったかのよう。

主人公の真(しん)、とても魅力的な小学五年生だ。

岩手を舞台に話は進む。

主人公の真と順矢、亡くなったおじいちゃんとのこと、近所の人たち、とりわけ、かっちゃんの存在・・

キャラクターが生きている。

「お前、勇気あるか?」の言葉、いいなあ。

セミ、クルミ、河童、祠、北上川、特別支援学校、施設、稲穂、東京、山手線、新橋、赤坂、ひいては椿山荘まで・・ちょっとした文章に彼女の考えが出ていておもしろい。

東京と岩手を行き来している彼女しか書けない物語だ。

椿山荘は「指宿の集い」も催した所で、あの広い庭園を思い出す。

たまたま、本の読む前の今朝、偶然だけど、私の知る俳優をしている男の子(そのときはそんな感じだった)が今、どうしているかなとネットで見たあとだけに(まもなく映画に出るらしくその活躍が嬉しい)とても親しみを感じ、順矢に重ね合わせてしまった。

苦悩があるよね。

 

本では花里市だけど、北上川の流れる花巻市を思いながら読み進んだ。

感想をいっぱい書きたいけど、うまく書けないから、とにかく、皆さまには読んでほしい。

涙を誘う場面があり、人生って、生きるって大変だよねと思った。

それだけに真が「ぼくは、自分の人生を生きる」と断言した言葉は、力強く、拍手喝采。

大人も元気になる!

ラストがまたいい。安心した。救いがあり、ほっこり。

 

「ぼくらは森で生まれかわった」

さりげなく読んでほしい本だ。構えて読んでほしくない。

いつでも手元に置いて、さりげなく取って読む・・すると、自然に元気をもらっている・・そんな状態になる本です。

自然、優しさ、勇気、行動・・・電車の赤ちゃん、いたるところに配慮、気遣いがちりばめられている。

読後に宝物をもらった気がした。

ちかさんの本って、その考え方、生き方が自然に心に沁みつき、明日からの、いいえ、今からの生き方に影響すると思った。

素晴らしい本です。

皆さま、是非、お読みくださいね。

いつも思いますが、児童文学は大人の文学でもあります。

岩手の花巻を思い出しながら読んだけど、また行きたくなりました。

 

今日の備忘録です。ちかさんの本の紹介をして、こういうことを書くのもどうかなあと思ったけど(ちかさん、ごめんね)かわいいおしろいばなを流しに飾ったの。

庭から採ってきたとき。

夕方には、咲いていました。びっくり。かわいいでしょ。きれいです(自画自賛)

そして、北海道の娘から。レターパックの裏ですけど、パンパンになっています。この前はこういう状態でりんごを送ってきたっけ。

開けると、あらら・・・。

キャッホー!北海道のとうもろこしです。おいしそう。食べるのが楽しみ。

自然に恵まれるということ、広い畑、森を見ながら生活していくこと。

じいちゃん、ばあちゃんと暮らすこと・・・

ちかさんの本でも思ったけど、心広く、でっかく生きていけそうな気がします。

 

今夜はここいらでよかろかい。

私の創作・・行き詰まり・・ふぁあ~

真や順矢のように大人も頑張らなきゃね。

 

 

 

コメント (2)
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