おおぎやなぎちかさんの「ジャンプして、雪をつかめ!」(くまおり純・絵 新日本出版社)と「俳句ステップ!」(イシヤマ アズサ・絵 佼成出版社)を読了。

「ジャンプして、雪をつかめ!」は11月15日発行(おお、Cちゃんの8歳の誕生日だ・・・嬉しいな)
「俳句ステップ!」は、その約2か月前の8月30日に発行。
すごい!としかいいようがない。
もっとも「ジャンプして、雪をつかめ!」の第1章は「季節風」2008年の新年号に掲載されという。
苦節?12年のときを経て、出版された。
すばらしい!
まずは、ちかさん、おめでとう!!
いつぞやの中野の居酒屋(季節風関連の会の後の懇親会だったと思う)で、今は亡き後藤竜二さんがちかさんと私が友達だということを知って、ちかさんのことを称賛されたのを覚えている。
あのとき、私も自分が褒められたようでとても嬉しかった。誇り高くなった気がして・・・ね。
さて、感想です。
それぞれに、趣もちがい、味わい深かった。
まずは「ジャンプして、雪をつかめ!」
小学5年生の唯志がいい。
パパとママが離婚して東京からママのふるさとの青森に引っ越した。
田舎での友達との様子、そこに住む人たちの行動、言動などなるほどと思わせる。
登場人物のママの友達の多恵子さんや順平くんのお父さんや、おばあちゃんや、ごみを広げる地区長の奥さんや人間模様がよく書かれている。
キャラクターがいいな。
もちろん、友達の順平くん、有くん、大介くんとのかかわりもいい。
坂下真実さんも看護師もドクターも。
洞窟探検には、ほろっとする。
そして、いろいろな事柄を見て唯志も成長、変化していく。
働くママの気持ちに寄り添いながら。
ミルクティーの作り方、木の周りの雪が解けるていることなど、ちかさんの経験なんだなと思うこともたくさん。
「どお・くつ」には笑ってしまった。
あちこちの文章に優しさがにじみ出ているから、ほっとしながら読み進める。
もう、ラストがいい。後藤さんが泣けるじゃないかと言ったという。
本当にそうだ。
思わず、涙が出そうになってきた。
唯志がある決意をして・・・
ああ、こうして、その土地に人になっていくのね。
大人とのかかわりのなかで、唯志くんは成長していく。
子どもたちって、いろいろなことを考えて、ひじょうに気遣いながらも・・・懸命に生きているんだなといとおしくなった(大人目線でごめん・・)
だから、大人にも読んでほしいなと思う。
大人の生き方も変わる。
いじらしい子ども心を少しでも知ることができるかもと思うのです。
また、南国で育った私には北国の雪の生活が新鮮だった。
次に「俳句ステップ!」
小学3年生の七実が主人公。
ただ、その中の早知恵の気持ちでも書かれている章があり、子どもたちの心理が広い意味でおもしろい。
読後感もよくて、いやあ、よかった!
ちかさん、やったねと思った。
さすが俳句の先生。
読みながら、私も俳句を作りたくなった。
五七五・・・日本の文化だ。
とても嬉しかったのは、「あじさい」がいたるところで出てきたこと。
「あじさい物語」の私としては、ぞの偶然が嬉しい。
七実の作った俳句が、早知恵の俳句として地域の「新緑まつり俳句大会」で大賞をもらった。
さて、どうなったか・・・。
俳句友だちの薫子さん(実は相沢くんのおばあさん)「すずめ」という俳号を持つ早知恵さんのおじいさん、相沢くん、清花さんが、それぞれにいい味を出している。
根底に流れているのは「優しさ」
この本は手元に置きたいなあと思った・・・。
実は一気に読んだのです!
塾の先生が直した俳句より自分の作ったままの俳句がよかったということ・・・自分を信じること、自分の思いに素直に作ることなど、さりげなく俳句の作り方もわかってくる。
「俳句ステップ!」最高にいい本です。
好きな本になりました。
だから、やっぱり、本っていいなあと思います。
感想って小学校のときから苦手(担任のN先生は、毎日、本を読んで感想を書いてという宿題を出していた・・・だから、今の自分があるかなとも思うのだけど)
ちかさん、ごめんなさいね、うまく感想を書けない。
でもね、皆さま、「ジャンプして、雪をつかめ!」と「俳句ステップ!」には、子どもたちの魂があり、懸命に生きている姿がリアルに書かれています。
そんな子どもたちの姿を知れば、おとなも襟を正して生きていかなくちゃと思うのです。
児童文学は大人の生き方も変えます。
どうぞ、お読みください。
そして、まもなくクリスマス。
身近な子どもさんへのプレゼントに如何でしょうか。
ちかさん、またの出版を楽しみにしています。
心の栄養になる本をありがとう!
お休みの今日は、お寿司を食べたあとに青葉台の雰囲気が好きないつものМへ。
珈琲とポテト・・・。
夕方の青葉台です。

途中のいちょう並木が美しかった。
お昼に見れば、もっときれいだったかもね。
でも、いい息抜きができました。
おやすみなさい