細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

世界一タフな

2012-03-19 08:30:16 | 教育のこと

私は,日本が素晴らしい国だと思っています。国土も素晴らしいけれど,日本人が素晴らしいと思っています。

現状は危機的かもしれないけれど,必ずや日本は復活すると信じています。大きな自然災害を受けるほど,人災を受けるほど,日本人は本来の強靭さ,しなやかさを発揮して,復活すると信じています。

藤井先生に影響されて,村上春樹さんの本を読んでいますが,次の次に読むのが「海辺のカフカ」。この中で,世界一タフになる,少年が描かれるとのこと。読んでなくてすいません。

イチローは世界一タフでしょう。藤井先生も世界一タフたる人物になりそうです。いよいよ,バブルを社会人として知らない世代が,本領を発揮し始めました。彼らは手を抜くことをしりません。上司に盲目的に従う,という考えを全くしません。組織が守ってくれないことも前提条件。とにかく,自分が独立すること,独立した人間の連携で,世の中がよくなっていくことを知っています。もちろん私もその一人。

今朝,インドネシアの見学会から帰ってきました。今,NEXに乗っています。

見学会で学生たちとたくさん話をしました。改めて,今の私は学生たちにかなりの影響を与えていることを認識しました。5年くらい前と比べると,その影響の度合いがかなり大きくなっているようです。一つは,私の実力の向上。もう一つは,時代の変化で学生たちの迷いがさらに大きくなっていること,と見ました。

今の大学生たちは,素直なので,覚醒した我々の世代の強烈な教育を素直に受け止めています。おそらく,たくさん勉強して活躍するでしょう。

でも,申し訳ないけれど,本当に日本を復活させるのは,その世代ではなく,今の小学生前後くらいの世代かなと思います。覚醒した我々の教育を幼少から受けている世代。彼らは,素直,というか,破天荒に育っていってもらいたいです。三つ子の魂何とやら。幼少教育は本当に大事。その頃から,覚醒した世界一タフを目指す我々の教育を受けた世代は,本物の世界トップを目指す集団になるでしょう。

我が家でも,長女は論語を一緒に読みました。次の四月から小学校の二年生ですが,私と一緒に勉強を継続します。

彼女らの世代が,我が国が近代化の過程で失った,日本人の美徳,武士道など,すべてを取り戻す世代になってほしいと心から思います。すべてを取り戻すのはもう少し時間がかかるかな。

彼ら,世界一タフたる世代へ,バトンタッチしていくことが我々の,私のミッションなのかな,と思います。 


インドネシア見学会

2012-03-19 07:43:56 | 教育のこと

3/14早朝成田発~3/19の早朝成田着で,インドネシアの見学会を実施しました。今回のは見学会というよりは,学生もいましたが出張と言ってよいでしょう。素晴らしく充実した「見学会」となりました。もちろん,いろんなものを見て学びましたが,大学とのワークショップを二つ,1つの大学とはMoUも締結しましたので。



上の写真は,見学会の最終版,バンダ・アチェの津波避難ビルの屋上での写真です。バンダ・アチェは2004年12月26日の地震,津波で17万人が亡くなったエリアです。津波の悲惨な状況,日本では決してオープンにされないであろう死体の写真なども学生たちも見ました。それでも,力強く復興しているアチェを見て,多くを感じたと思います。アチェ県は,内戦のひどいエリアで,信じがたいような残虐行為を受けてきたエリアでもありますが,津波が内戦を洗い流して,Open Upし,今や観光地として多くの人が訪れるまでに至っています。戦争は「おろか」かもしれないけど,自然には逆らえない。人間のおろかな戦争を,自然が怒ったのでしょう,と私が言うと,現地のいろんな方が全く同意していました。

東北の被災地も,復興へは長い道のりですが,バンダ・アチェにもあるような津波Museumもできるでしょうし,世界に津波の教訓を伝えていく発信地になるはずです。そして,東北の豊かな自然,素晴らしい海産物に世界から訪れる人々が魅了されるでしょう。そのように復興していただきたいです。不謹慎かもしれませんが,原発のエリアも,50年とかもっと長い年月が経てば,広島や長崎と同じように,世界への強烈なメッセージの発信地になるはずです。バンダ・アチェにはぜひ訪れてほしいと思います。Civil Engineeringのワークショップを小規模で開催することを計画しようと思いますので,私の仲間の方々もぜひ一緒に行きましょう。日本で留学した研究者がインドネシアには非常に多くいて楽しいですよ。

バンダ・アチェの前には,バンドンを訪れ,バンドン工科大学(ITB)とワークショップを実施しました。これまた非常に充実しており,我々を含む研究者の発表も良かったですが,双方の学生たちも発表をして,ITBの女子学生たちの素晴らしいパフォーマンスに我がYNUの学生たちは圧倒されておりましたが,良い刺激を受けたでしょう。YNUの学生たちも積極的に交流しており,ほほえましかったです。ITBは施設も素晴らしく,研究もしっかりやっている様子が伝わりました。どんどんと日本に留学してもらいたいです。日本に留学したいという希望を持っている学生がかなりいました。国策として,アジア,アフリカの優秀な学生たちを日本に呼びましょう。文科省,しっかり我々の活動をサポートしてくだされよ。

今回は,私,佐々木先生(バンドン),鈴木先生(アチェ)が引率しました。教員も発表したし,アチェのTDMRC(津波防災マネジメント研究センター)との交流協定の締結では,クリエイティブなディスカッションを英語でしている状況など,教員が英語で自在にコミュニケーションしている姿を長時間見て,学生たちは刺激を受けたようです。学部生だと,普段教員が英語を使っている姿を見ないそうなので。

いろんな方々に支えられて,今回の見学会も非常に充実し,楽しいものとなりました。感謝申し上げます。

やっぱり,いいですな。見学会。H24年度,研究プロジェクトでさらに忙しくなりそうですが,見学会の担当としても頑張りたいと思います。