今夜は、横浜市の夜間研修「コンクリート診断」の全3回の初回で、18:30~20:30の2時間の講義を終えました。「劣化のメカニズムと評価、予測」という大仰なタイトルですが、辻幸和先生らの書かれたコンクリート診断士の資格試験の勉強用の問題集をテキストに、講義をしました。もちろん、補足資料をたくさん準備して、の講義です。
2時間、コンクリートの劣化の話(中性化、塩害、初期欠陥)をするわけですが、やはり本職ですので、伝えたいことが山ほどあり、私にとっては楽しい時間でした。
コンクリート以外のことも教育や研究でやり始めており、それらも非常に重要と認識しているのですが、やはりコンクリートにまつわる諸事の重要性、知識、考え方をきちんと説明することも非常に重要です。
10年後に何をやっているのか、本当に分からないのですが、ある後輩からは「コンクリートのことは誰か代わりの人がいるので、諦めてください」と、先日、飛行機の中で言われました。
私にしかできないことがあるので、それに専念してくれ、という意味では非常にありがたい応援歌であるのですが、コンクリートだって、伝え方次第では一般の人にとっても非常に面白いし、そこでも頑張りたい気持ちもあるわけです。
今日の研修で私がよいと思ったのは、私の説明の中に、横浜市の現場の話が複数出てきたことです。説明したかった技術的な内容は、ブリーディング、温度ひび割れ、高炉セメント、初期欠陥、過密配筋、くらいのキーワードだったのですが、それを、横浜市の現場の情報と絡めて提供できたのは、これまでの蓄積によるものであると感じました。
実践主義、官と産と学(と市民)をつなぐ意識、などが夜間研修の内容にも反映されるようになってきたのは、ここ数年の成果と思っています。
ですので、「コンクリート」から離れつつあるのですが、「やっぱり、コンクリート」をやり続けたいよ、という日記でした。。。面白い材料です。
「細田先生の講演は面白い」とよく言われます。いろんな方から何度も言われているので、真実なのだと思います。
いろいろ理由はあるとは思います。話したい内容がきちんと伝わらないと意味がないので、聴衆の立場になって聴きたい情報を聴きたくなるように提供しているつもりです。
一つ重要と思うのが、「笑い」です。面白い、ということは真剣な話題の中にも、笑いの要素があるということでしょう。基本的には私は真面目に熱血に講義したり、講演しますので、会場が大爆笑という雰囲気にはなりませんが、くすくす笑いがこぼれてきたり、調子に乗って何度もネタを連発すると、笑い声が会場に上がることも結構あります。
私が中高生のころ、ダウンタウンが関西で全盛期でした。20代のダウンタウンの笑いは衝撃に近いハイレベルのものでした。
私も進学校の中学生のころは真面目に勉強していたのですが、高校に入ったころから親友かつ悪友であった現在歯医者をしている友人がダウンタウンの笑いに導いてくれました。当時、ラジオの毎日放送で、「ヤングタウン」という深夜の人気番組があり、夜の10時から夜中の1時前まで、毎晩やっていました。ダウンタウンは毎週木曜日。当時の出演者は非常に豪華で、その他の曜日には、明石家さんまとかもいました。
頼んでもいないのにその悪友は、木曜日のヤングタウンを全部録音したカセットテープをくれたり、私もダウンタウンの笑いにはどっぷりと浸からせていただきました。おかげさまで、中学校ではほぼ3年間、学年トップだった成績は、みるみる降下していきました(笑)。バスケットボールにも精を出したので、ダウンタウンだけのせいではないと思いますが。
松本人志さんについては、いろいろと言う人もいますが、私から見ると笑いのセンスはダントツだと思います。少なくとも、若いころの彼の笑いのセンスには感激すらしました。私も兵庫県の、しかもダウンタウンの地元に近い西宮市の中高に通いましたので、日常的に笑い話を友人たちとするわけです。笑わせることを、笑かす、と言いますが、面白い話をするやつのステータスが高いような雰囲気もありました。
笑いを提供するためには、バカもできないといけません。本当に生真面目一本槍だと難しいです。
私も、数々の悪行も昔はやってきましたし、今でも、生活の隅々まで聖人君子かと言われると、ほど遠い状態です。
しかし、バカや無茶もできる、ということが実はエネルギーの源泉であり、面白い講演にもつながっている、と前向きに捉え、今後もバカをやり続けようと思います。
孔子も、最初からの聖人君子ではなかったそうですし、福沢諭吉も若いころは相当な無茶をやってます。
私も不惑の40才になりましたが、迷わずに暴れ続けたいと思います。
今夜の講演は面白くなるかしら。