7月は比較的動きの少ない月になります。といっても、一週間の行程でナイジェリアに出張しますが。渡航中の安全にはもちろん万全の配慮をしております。
6月上旬の東北品質確保行脚の結果、成果を受けて、また、ついに本格始動を開始した350委員会(品質確保研究委員会)を強力に前進させるためにも、私たちの研究室の研究も強力に推進する必要性を感じています。
今日は、スカイプで1時間程度のミーティングを、 SWATに関係する学生たちを集めて行いました。私が、SWATという技術に対して、今年度中におおよそ片を付けたいと思っている技術的な課題、解決の方向性についてのヴィジョンを説明しました。多岐に渡る濃厚な情報だったので、どれだけキャッチされたかは分かりませんが、チームでよく復習して、実践に入ってもらうようお願いしました。
SWATについては、香川高専の林研究室との連携もしっかりとやりたいと思います。
復興道路の実構造物での研究が今年度も続いており、そろそろ新プロジェクト(小本)が本格始動することになります。その他の実構造物でも品質確保の実践が次々に展開されていくことになると思います。実構造物の品質確保に、私たちの手法(目視評価、SWAT等)が本格的に活用され、現実に品質確保が達成され始めていることの意義は非常に大きいと思います。実構造物から非常に貴重なデータが取得されてきていることも、本当に大きな意義をもつと思っています。品質確保を実践された施工者の方々等とともに、論文という形で情報発信をしていくことになっています。
田老第六トンネルでは、目標の一つは、補修が必要となるひび割れを発生させないことでした。5年以内という時間の制約もあるので厳しい目標ですが、今のところ、ひび割れは一本も発生していません。すでにトンネルが貫通していることからも、補修が必要となるひび割れは発生しないのではないかと期待しています。
全力で品質確保に取り組んで、目標を達成できるということは素晴らしいことだと感じます。
目標はひび割れ抑制だけではないので、これからの道のりはまだまだ遠いですが、構造物の性能を「評価」することを恐れなければ、構造物群での品質確保は必ずや達成できると思っています。
さて、そのためにも、研究室の研究チームでの基礎研究の推進が非常に重要です。
今年度は私が指導する学生の数も多く、彼らは復興道路の現場での計測にも携わったので、士気も高いと思うので、今年度、行けるところまで研究を前進させたいという気持ちを強く持っています。
9月末までの、チームにおける私の役割はいつも通り以下ですが、毎日着実に進めたいと思います。
・頭を使って戦略、戦術(外部との連携も含む)をしっかりと考え、研究を実施する学生、チームにしっかりと伝え、実践する。
・個別の学生、チームの指導をスカイプ、facebook等も活用してしっかり行う。特に、9月修了の博士課程の留学生の指導はしっかり行う。
・所属しているIFSTTARの研究者たちとのディスカッションもかなり活発になってきたので、有用な情報をなるべく多く入手する。よく勉強する。
・論文原稿・解説文を執筆する。研究室から発信される論文の添削指導を全力で行う。
・研究室HPの再編、ブログやfacebookからの研究室の情報発信を行う。