細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

悪天の続くパリ

2014-07-10 18:35:32 | フランスのこと

フランスに来てから、最も天気の悪い日々が続いております。雨がよく降りますが、突然に非常に強い雨が降ったり、と思えばときにカラッと晴れたりとよく分からない天気です。今日は朝からずっと雨ですね。

1年住んだからといって、パリの天候を完全に認識できるわけでは決してないと思います。年によっても違うでしょうし。でも、旅行でちょっと来るのに比べると、もちろんですが体感的に天候のことも把握することができます。

不思議な天候です。私の記憶では、12月が非常に寒かった。1月、2月はそれに比べると拍子抜けするような温かさで、3月は暑いくらいのときもありました。その後、どんどん暑くなるのかなと思ったら全くそうではなく、5月は肌寒いなと感じたことがしばしば。このころから非常に日が長くなりましたが、朝は肌寒くても、夕方の西日の強い時に非常に暑かったりと、衣類の調整も難しかったです。

6月は少し暑いなと思いましたが、7月へ来てこの悪天候。昨日、夕食に出かけたときは皮のジャケットを久しぶりに出してきました。まさにつかみどころの無い天候ですが、9月末まで観察を続けたいと思います。私のパリの家には冷房がありませんが、確かに、これでは冷房はいらんですわ。

さて、加藤周一著の「日本文化における時間と空間」を読み進めています。内藤廣先生の「形態デザイン講義」で紹介されていた本で、非常に勉強になっています。 

世界の様々な文化と比較して、日本文化の時間、空間に対する考え方を深く考察、分析していく内容です。日本人、日本社会の特徴はいろいろあり、欧米や中国などと異なる場合が多いですが、その源泉はどこにあるのか、ということを認識しておくことは、社会の課題を解決していく際にとても重要なことであると感じながら読んでいます。

日本人、日本社会に染みついていることも多々あり、それらは容易に変えることはできないと思います。また、変える必要のないことも多々あると思います。

ですが、これだけInternationalな世界になってくると(Globalではないですよ!)、違う考え方の方々と交流していくときに、自分たちの原点をよく見つめておく必要はあるでしょう。また、自分たちの社会の問題を解決したり、状況を改善していくときには、日本のことをよく知っておくことは作法の問題かと思います。私や、私の周囲の方々は、ある意味では典型的な日本人では無い面を多々持っているように感じています。だからこそ、典型的な日本人、日本社会について理解を深めておくことが重要である、と考えています。

もうすぐ読了しますので、その後に、考えたことをまとめておきます。