長崎駅でカプチーノを飲んでいます。午後に長崎大学でシンポジウムがあり,もうすぐ大学へ向かってパネルディスカッションの打合せをしながら昼食だそうです。明日の早朝に,長崎駅から博多経由で新山口に向かい,会議ですが,そのための電車の切符を買うために長崎駅に来ました。何と,特急かもめは,グリーン車も含めて満席。明日の朝,7:30発ですが,早く来て自由席にならぼー。
今回の長期出張では,多くの人に会い,まだ今日,明日と新たな出会いも多くあると思います。
カプチーノを飲みながら,やはり人間とは「考え方」が何に比べても重要であり,私の考え方に決定的に影響を与えてきたのは,岡村甫先生なのだな,と思います。もちろん,多くの師匠からいろんなことを学んでおり,それらは今の私を形成するに不可欠なのですが,岡村先生から教わった考え方の群がなければ,今の私は絶対にない。
私も,自分の弟子たちには岡村先生の考え方をそのまま,ではなく,私の中で消化できたものを私の言葉で伝えてはいます。私が普通の教員ではないことは,学生たちや周囲の反応を見ていて分かりますが,そんなことはどうでもよろしい。私の考え方で共感するところを,少しでも多くの若者たちが吸収して,自分の考え方を形成していってもらえると,これほどうれしいことはありません。
直観,勘を大切にしたいと思います。岡村先生にはとてもかないませんが,私も直観や勘には優れている方だとは思っています。これは,元から持っていた能力ではなく,日常の業務,研鑽を通じて養ってきたものだと思っており,岡村先生とたくさんお話して,どうすればそれらが向上していくか,の方法についても伺うことができました。
さて,月曜日からたくさんお酒を飲んで,移動も多く,少し疲れもありましたが,昨夜たっぷり休養を取って体調も万全。気力も充実しています。
長崎のシンポジウムで,クリエイティブな議論に聴衆を巻き込めるよう,私にできることを全力でやってきます。長崎にも,今後何度も来ることになるはずです。
今,長期国内出張中です。
国内出張で5泊6日というのは,もしかしたら過去最高に近いかもしれません。東日本大震災の調査が,6泊7日でしたが。
今回のスケジュールはざっと以下の通り。「基本的に自腹」で来てますので,どんなスケジュールであろうと(旅行に見えても)大丈夫なのです。
3/5(月) 羽田空港 --> 高知龍馬空港,一日,高知工科大学の岡村甫先生とお話。
3/6(火) 龍馬の生家の近くの記念館,桂浜,安芸の知人に11年ぶり2回目の面会,高知県庁の横国土木OBと会食
3/7(水) 高知から鳥取へ電車で移動。鳥取大学の会議室にて土木学会335委員会の主査幹事会合宿。渡部旅館にてカニ料理を堪能。
3/8(木) 午前は335委員会の主査幹事会。昼過ぎに電車で松江へ移動。松江駅長が中高の同級生で,会食+国宝歴訪など。現在,出雲空港にいますが,これから福岡へ飛んで,その後電車で長崎へ。
3/9(金) 長崎大学でシンポジウム。学からは,京大の藤井聡先生,徳山高専の田村隆弘教授とともに,私が参加します。20分の話題提供+パネルディスカッション。懇親会が2次会まであるようでして,藤井先生との初面会を楽しみにしてます。
3/10(土) 電車で長崎から山口に移動。JCI中国支部の委員会に出席。JCIデータベース委員会の一環で動いている委員会で,重要な委員会です。そして,夕方に山口宇部空港から羽田へ。
非常に多くの人と出会い,再会する,充実した旅行になっています。
昨夜は鳥取の渡部旅館にて,日常的に議論している研究者,実務者とじっくり懇親しましたが,本音で語り合いました。岸先生にライバル視?していただいて,とても光栄でした。さて,これから福岡へ飛びます!
昨日は,高知工科大学の理事長の岡村甫先生を訪問しました。丸一日確保していただけたので,朝一番の飛行機で高知龍馬空港に入り,何と岡村先生がお迎えに来てくださり,大学に連れて行ってくださいました。昼食では建築の中田先生,土木の島先生も一緒になりましたが,夕食は写真の4人で取らせていただき,21時まで,なんと12時間もずっとお話することができました。とても幸せな時間でした。
改めて,すごい先生に教わったんだなあと実感。私が感銘を受けたのは学部3年生の少人数ゼミのときですから,17年も前のことになります。
私がお聞きしたいことは優先順位の高いものから質問をし,非常に多くのことを吸収させていただきました。例えば,「耐久設計指針(案)の各ポイントはどうやって決めたのか?」など。これにはびっくりする答えが返ってきましたが,これまでの全てがつながりました。この点での岡村先生の能力には逆立ちしても勝てません。勝てる人は日本にいないと思います。
少人数ゼミから17年経ちました。私もそれなりに最前線で戦っておりまして,要約していろいろとお伝えいたしましたが,奮闘ぶりを認めていただきました。研究面で初めて,岡村先生に褒めていただいたように思います。
12時間お話して,どうやっても勝てない岡村先生のすごさもしっかりと認識しました。ですが,岡村先生にはできない,私にしかできないこともしっかりとあることも認識できました。自立した,ということでしょうか。私の岡村先生への教育面でのインプットで, 岡村先生が「自分のやり方にも反映してみる」とおっしゃってました。
私は,自分の尊敬できる多くの師匠のいいところを徹底して吸収しようとする人間です。そうやって,自分を築き上げてきました。これでもう確立,と勝手に限界を設けずに,これからも多くの人と出会って,成長していきたいと思っています。その気持ちが改めて強くなったので,今朝は,高知市内の龍馬の記念館を訪れ,その後,桂浜に初めて行ってきました。龍馬はそういう人生を送った方ですので。
そして,私は,これまで変化してきた人間で,今後も変わっていく人間だと思っているので,自分の指導する若手たちには型を押し付けず,それぞれの長所を伸ばしてやるような教育者でありたいと,改めて強く思いました。
3/2の金曜日の研究室の打上げでのスピーチで言ったこと。
修論生,卒論生たちは,自分の能力の限界に挑戦してくれたので,見ていてすがすがしかった。
ただし,Performanceとは,これまでの人生の蓄積によるので,これまでサボった人は低いPerformanceしか出せず,地道に努力をしてきた人は高くなる。一夜漬けなどということはもはやこれからの人生で通用しない。継続的な努力を求む。
この研究室の雰囲気が好きな人が多くてうれしい。やるときはやる,遊ぶときは遊ぶ,ONとOFFがはっきりしていることがその理由,という人が多いが,そんなのは当たり前。私がこの研究室で良いと思うことは,「徹底的にFairである」ことである。元のキャラクターなぞ関係なし。とにかく自分のやるべきことを一所懸命やる人のみが評価される。元の能力が多少あったって,挑戦しない人など誰も相手にしない。自分の元の能力にあぐらをかくようであれば,この私と勝負できるようになってから,あぐらをかけ。(そこまで言ってないけど,そのようなつもりで言った)
2011年度は私にとっても大きなチャレンジだった。これまでのやり方,考え方を変えないと,対応できないような負荷がかかった。そしてそれを乗り越えてきた。結果,私自身は大きく伸びたように思う。
そして,いよいよ一つ目の勝負どころを迎えた気分である。これまでは準備であった。
人生で何度か勝負どころが来ると思っている。何の勝負どころも来ない人が多いと思うので,そうなるよう各人奮起せよ。
私は,最初の勝負どころが思ったよりも早く来たと感じている。
ここから数年,最初の勝負どころなので,全力で努力する。皆さんも,人に文句言ったり,説教垂れている暇があったら,もっと研鑽せよ。結局,自分の本分を果たしている人の言うことしか,他人は真剣には聞かない。
これまでも100%の力でやってきたつもりであるが,勝負どころでは120%が求められる覚悟である。そのための知力,体力,精神力は備わったと思っている。
皆さんも頑張ってください。そうすれば,先ほど学生の誰かが言った,世界一の研究室にだってなれるかもしれないよ。
卒論の審査会が3月2日,というのもちょっと遅いなーと思いますよね。
何といっても,卒論が終わらないと,その年度が終わった気分にはなれません。
でも,さすがにこの時期まで引っ張ると,卒論生でもそこそこ結果が出てきます。今年の4年生たちは,いろんな理由で苦労しているようですが,最後,みんな必死の形相で頑張っています。
これまでに経験したことが無いくらい苦しいこともあったでしょうが,それを乗り越えると,たくましい技術者へとステップアップしていく輝かしい将来が待っていることでしょう。
自分も経験したから苦しいのは分かる。だけど,それから逃げずに,頑張っている若い学生たちの必死の姿を見るのはいいものです。
私も,終バスの22:40までは,駆け込み寺ではないですが,指導を求める学生にアドバイスするよう,オフィスに残っています。
別のミーティング部屋では,仕上がってきた4年生から,先輩たちの前で発表練習をして,ブラッシュアップが重ねられている模様です。今年は,その場には私は行かないようにします。みんなで自分たちの力でブラッシュアップしようとする過程が,一番みんなが伸びるときですから。
明日は一日,一緒に1年間過ごしてきた4年生たちの晴れ姿を,見守らせてもらいます。頑張ってください。夜はみんなで1年を振り返り,打上げを楽しみましょう。やっぱり,何といっても,この打上げが一番楽しいね。