「知者不言」という。 知ってる人は言わない。 反対に
「言者不知」という。 つまり知らない人があたかも知っている
ように振舞うという意味です。
親戚筋から相談がありました。 敷地の外壁側に10坪ほどの細
長い土地があるのだが、長年他人に占拠されている。 コインラ
ンドリーをやっていて結構繁盛しているが、 なんとか撤去させ
られないか?・・・という。
そんなことは私にはわからないから弁護士に相談しなさいと、
「しらんぷり」をすればよかったのに、弁護士に相談するにしても、
所在地の登記簿謄本・地積測量図・不動産評価証明書・現況写真・
図面・陳述書(1 いつから不法占拠されたのか?の経緯
2 今までに退去するように催告したのか・していないのか?
していた場合にはその書面・していないのならば、なぜしていな
かったかの理由など)弁護士が受任した場合に相手方に対して主
張すべき合理的な理論(と証拠)が必要です。
とアドバイスした。
そんなことは自分にはできないから「あんたやってくれ!といわれた。
1円ももらわないで、必要と思われる書類を整えて弁護士を紹介した。
その際に、数十年も不法占拠を黙認してきたんだから、悪くすれば
「時効取得」を主張されて、裁判所が認めれば土地は取られること
になる。 そうならないようにするには「和解」で(つまりお金
で)解決するほかない。 と説明しました。 その際本人は「仕方
がない」と言ってましたが、裁判の和解案が示され500万円で解
決しようということになった。
当方の弁護士もそれが相場だろうということになった。
すると本人は「あんたなんかに相談すべきではなかった」「自分の
土地を取り返すのに500万もいるなんてばかげている。」
「あんたは私の味方だと思っていたのに「敵」だった」と言われた。
人様のために支援するのもほどほどにしないとこんなことになる。
時には「しらんぷり」をする方が賢い。