R,06,06,23 作 文 no.4183
想いだしても悲しくなる。 中学2年生の時だった。 国語の時間に課題は自由
という作文の時間があった。 一時間かかってもたった一行も書けなかった。
教室に一人残されて1時間たったが、それでも書けなかった。 なにをどう書けば
いいのかさっぱり分からない。
先生は象のような悲しい目をして「君ね 本を読みなさいよ」「本を読むと文章が
書けるようになるよ」と言って、ヘルマンヘッセの「車輪の下」を読むということ
でその日は解放された。
あまり面白い本ではなかったが、とりあえず読破し、その後も武者小路・芥川龍之介・
夏目漱石を読んだ。 漱石は面白くなかったが、なんとか作文を書けるようになった。
あの優しかった北野先生もう生きていないだろうな・・・