akubiののほほん日記

のほほんとした日常の一コマを綴っています。

入院3日目 回復室にて

2007年07月14日 22時46分15秒 | 入院~手術してから
6月29日

そうだ! 体を動かした方がいいんだった!
はたと気が付いた私は、手すりを持って、仰向きから横向きになった。
もともと私は、仰向きで寝るのが苦手なのだ。
やっぱり、横向きは楽ちん!楽ちん!と思っていた。
ちょうど、バイタルチェックのために看護師さんがやってきた。

「あれ~ 自分で寝返り打てるんだ!
じゃあ、体を支える枕、持ってくるね。」
そんなに、驚かなくてもいいだろう・・・
手術前の説明で、床ずれ防止のため、体を動かして下さいって、言っていたやん。
でも、枕(三角形の形をしたマット?)があると、もたれられるので楽だわ~

自分では、元気のつもりでいるが、体の方は、そうでもないらしい。
まず、尿は出ているんだけど、ちょっと量が少ない・・・とかで、
点滴を1つ増やされた。

血液中の酸素濃度が低いので、酸素マスクをつけた。

貧血防止のため、取っておいた血液400mlを輸血。
どうやら、最初に取った分らしい。
200mlずつ、2回に分けて行った。
自分の血が、体内に入っていくのも、変な感じ。
(貯血していない場合は、鉄剤が処方されるケースもあり)

夜になって、37度台の熱が出る。
氷枕を頭に当ててもらう、
ひや~として気持ちが良い。

消灯前、「歯磨きしましょうか?」と看護師さんの声。
はぁ? 歯磨き?
寝たまんまやるの? まさか~

akubi:今日、何も食べていないので、いいですよ。
nurse:じゃあ、うがいだけでもしましょう。
   冷たい水を持ってくるね。

そう言って、吸い飲みに氷水を入れてきてくれる。
口の中が気持ちが良い。
二度ばかり、うがいをする。
生き返った!

こうやって書いていると、結構起きているようだけど、
足に付いている血栓防止のマッサージ器は、とっても気持ちが良いので、
すぐに眠りに引き込まれる。

その眠りを打ち破るのが、時間ごとにやってくる看護師さん。
術後管理のため、当然のことなんだけど・・・

起きているとき、ふと気になる会話。
なんか、普通の会話じゃないのよねぇ。
私の向かい側にいる患者さん。
「毛布にネコの毛が付いているから、使わない。」
「○○(娘さんの名前?)、やってよ~」
「○○、聞いてるの? お願い、やってよ~」
看護師さんが来たときは、相手になっているが、
それ以外は、1人でブツブツ。
当たり前のことだと思われているのか、いちいち看護師さんは来ない。
さすがに、「きゃあ~! 誰か来て~!」と叫んだときは、飛んできたが・・・
おまけに、この方のベッドからガサガサ音がする。
音がするたび、こっちへやってくるんじゃないか?と
ドキドキする。、
こっちは動けないんだよ。
来たらどうしよう?
と言った恐怖心を持っていた。
(後日、その方に関する話を小耳に挟んだが、前もって説明されていたらな~、
怖いと思うこともなかったのに・・・と思った。 個人情報保護から難しいことなのかなぁ)

ふと、左腕のあたりのベッドが冷たい。
そぉ~とさわってみると、ぬれている感じ。
点滴が漏れてる?
あわてて、ナースコールのボタンを押す。

nurse: どうかした?
akubi: ここぬれているんだけど、点滴はずれているのかなぁ?
nurse: えっ! どこ? 本当ぬれているねぇ。
    あっ! 点滴がゆるんでいるんだ。 ありがとう。
    すぐに変えるね。

そう言って、新しい点滴パックを持ってきた。
衛生上、いったんはずれたパックは使わないのね。

akubi: さっき寝返りをしたときに、はずれたんだろうか?
nurse: そんなんじゃ、はずれないとおもう。
    心配しないで、どんどん寝返り打ってね。
    でも、たまには仰向き・・・

と、言われ苦手な仰向けにされてしまった。

酸素マスクは、深呼吸をしたら、酸素濃度が上がったので、外せるようになった。

バイタルチェックのたびに、目を覚まし、しばらくは起きていたが、すぐに寝てしまう・・・
この繰り返しが、朝まで続くのだった。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

入院3日目 手術終了後

2007年07月14日 21時31分30秒 | 入院~手術してから
6月29日

「akubiさん!」
「akubiさん!」

人が良い気持ちで寝ているのに、
やかましいなぁ!
誰だ!うるさいのは!

そう思って目を開けた。
ぼや~とした私の目に映ったのは、
私をのぞき込んでいるたくさんの人の顔。

そうだ!
私は手術を受けていたんだった。
名前を呼ばれたってことは、手術は終わったのね。
反射的に、壁に掛かった時計に目をやる。

12時17分

3時間・・・
手術にかかった時間であると同時に、私の記憶がない時間。
守秘義務があるから、なにか叫んだとしても、教えてくれないだろうなぁ。

私が何も知らない間に、お腹が開かれ、子宮、卵管、卵巣が摘出された。
とった子宮の怪しいところを、病理検査に回した。
縫合は、ホッチキスみたいな金具で行い、創にガーゼをあて、絆創膏で止められていた。
また、呼吸を助けるため、口の中にチューブを入れられ、尿の管を入れられ、
血栓防止用のマッサージ器を下肢につけられていた。

私が目を開けたのを確認してから、執刀した先生方は退室したんだろう。
後ろ姿が目に入った。
そして麻酔科の先生は、私の口からチューブを抜いた。

私の右手の青あざを見た看護師さんが、
「あれ? これどうしたんだろう? 」って言っているので、
貯血した跡って答えると、
「えっ! 完全に麻酔さめているやん!」って、驚かれた。
たしかに、さっきより頭はしっかりしてますけど・・・
これって、普通じゃないの?

その後、ベッドに移され、手術室を後にした。
手術室に来るときは、歩いてきたが、帰りはベッド・・・
横になったままエレベーターに乗る。
重力の受け方が変わるからか、少々変な感じ。

6階につき、回復室へ行く途中、
午後から手術予定のさんとご主人が、
長いすに座っているのが目に入った。
あら、まだ手術に入っていないんだ~
ディルームの横を通ったとき、
ダンナ、母、おばさんの姿が目に入る。
思わず、手を振る。

回復室でも、窓ぎわのベッドだった。
手術着から、パジャマに着替えさせられる。
もっとも動けないから、されるがまま。

母とおばさんが顔を出す。
「きれいにとれたって、先生が言っていたよ。」
どうやら私が麻酔から覚めた後、先生は、さっさと白衣に着替え、家族への説明に回ったようだ。

特に疲れているとも思わなかったが、寝てしまったようだ。
先生が様子を見に来たこと、
さんが、様子を見に来てくれたこと、
耳や目は反応しているんだけど、脳の中でこの情報を上手くまとめられなかった。
とにかく眠かった。

4時すぎ、自然と目が開いた。
頭がすっきりした感じ。
麻酔が覚めるってこんな感じなんだろうか?

そう思ったら、息子がまた赤ちゃんだった頃の事を思いだした。
もうすぐ1歳になるという頃、タンスの角に頭をぶつけた彼、
大きなコブが出来た。
たんこぶが出来たから、まあ一安心・・・と思っていたんだけど、
時間がたつと、すこし大きくなった感じがする。
そこへ、母と伯母が遊びに来た。
息子の頭を見るなり、「お医者さんに連れて行ったの? 行かないと・・・」
ちょうど、家から歩いていけるところに脳神経科クリニックがあり、
まだ診療時間だった。
念のため、レントゲン(今から思うとCTかも)を取ることになり、
睡眠薬を飲ませた。
嫌がって、なかなか飲まない・・・飲んでも半分ちょっとだったためか、
すぐに寝なかったけど、なんとか撮影できた。
「頭蓋骨や脳は、今のところ心配入らない、様子を見ていて下さい。」と言う診断だった。
目が覚めて動き出すのだけど、すぐに転んでしまう。
睡眠薬の後遺症?と心配する母。
念のためにクリニックに電話を入れるが、出ない・・・
昼寝をしたあとは、すっかり元通りに戻っていた。
ここでやっと、睡眠薬が完全に抜けたのかも知れない。

私が目を覚ましたすぐ後、教授と先生がやってきた。
「きれいにとれたからね。」と教授。
ありがとうございます。と言う私。
今は、それ以上話すこともないだろう。

術後は、2時間ごとのバイタルチェック。
「痛くないですか?」
そう言えば、チクッと痛いような気もするけど、
痛み止めをもらうほどでもないし・・・

夕方、母が戻ってきた。
ダンナ、息子は車で待っているらしい。
「忘れ物をしたから・・・」と言って、上がってきたと言っていた。
もう大丈夫なので、おばさんにも帰ってもらう。
ありがとう~

そういえば、このおばさん。
入院した日、お見舞いに来てくれたんだった。
元気そう、かつあっけらかんとした私を見て、
やっと安心したようだった。

1人になってしまった。
動けないしなぁ~ 
ご飯が出るわけでもないし・・・
テレビでも見るしかないか。

あっ! しまった!
時計、手の届くところにおいてもらうのを忘れてしまった。
時間がわからないよ~~~


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

入院3日目 手術室にて

2007年07月14日 18時54分37秒 | 入院~手術するまで
6月29日

看護師さんと2人、エレベーターで4階へ。
ワクワクしながら、乗る私。
今のところ、初体験の手術への好奇心で一杯。
鼻歌・・・無意識に出ていないだろうなぁ。

ドアが開き、すぐ前に手術室(といっても全体の)のドアがあった。
ドアの向こうには、キャップをかぶったたくさんの人。
こんなに今日、手術があるんだ~と驚く。

自動ドアが開き、看護師さんが,
「akubiさんです。 よろしくお願いします。。」と告げる。

人の群れの中から、昨日会った麻酔科の先生と、
お初にお目にかかる看護師さん2人が出てくる。
厳粛なことなのかも知れないけど、
旅館についたときに、akubiさんお見えですの声に、
担当の仲居さんがやってくる光景と同じやん、
と思ったのだった。 

話は戻して・・・
本人確認のため、看護師さんがリストバンドの確認、手術部位の確認をする。
その後、手術室まで一緒に歩いていった。
廊下の両側には、ずら~と手術室。
すごい・・・
この病院には、16手術室(手術台は17)あるんだって。

私が手術を受ける部屋は、一番近くの部屋だった。
思ったより狭い・・・
いや、いろいろな機材が置いてあるから、狭く見えただけかも知れない。

入室すると、まず手術台の上に置いてある帽子をかぶる。
その後、台の上に仰向けに寝る。
麻酔科の先生により、再度本人確認。
確認終了後、1人の看護師さんが、私に心電図、血圧計、酸素のモニターをつけていく。
もう1人の看護師さんは、画像を止めていった。
(画像を確認しながら、手術をするのね。)
麻酔科の先生は、私の左手甲に点滴のライン確保。

次に硬膜外麻酔を行う。

硬膜外麻酔とは、脊椎(背骨)に中にある脊髄のすぐ近くの硬膜外腔と言う場所に、局所麻酔薬を入れて、手術部位の痛みをなくす、あるいは痛みを軽くすることを目的に行う麻酔のこと。
 カテーテルという細い管をいれ、このカテーテルから麻酔薬を入れていく。

このカテーテルを入れるのに、台の上で横になり背中を丸くした。
一応動かないように、看護師さんがサポートしてくれる。
神経が一杯通っているところだから、私も動くつもりはないが・・・

姿勢が決まったら、背中を2階消毒。
まず、カテーテルを入れるための局所麻酔。
これが、とっても不快な感じ。
グニュ~と、にが~いものが、体内に入っていく感じがした。

麻酔が効いているので、カテーテルが入った感じはしない。
テープで固定。

もとの仰向けの体勢に戻る。
いよいよ、麻酔なんだ・・・、と思ったら、
今まで興味津々で辺りを見回していたのに、
急に恐怖感が襲ってきた。
「もうやめた!」ってここで立ち上がったら、どうなるんだろう?
そう思った瞬間、いつの間にかやってきていた先生と目があう。
ニコニコ、かつ目で「大丈夫だよ。」と言っている感じ。
その横には、研修医君。
そう、君はなにかを学んでね。
反対の横には、見知らぬ先生・・・
第一助手の先生ね。
教授が執刀医となっていたけど、
メインはこの先生だろう・・・て思った先生か~
よろしく頼みますよ。
そう思うと、すこし落ち着いてきた。
(でも、意識がなくなった後、何か叫んだかも・・・)

「酸素マスクをつけますね」と麻酔科の先生の声。
「麻酔薬を入れていきます。」の声に、反射的に壁に掛かっていた時計に目をやる。

9時18分・・・

私の記憶は、ここで途切れている。







コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

入院3日目 手術当日の朝

2007年07月14日 16時20分59秒 | 入院~手術するまで
6月29日

前夜服用した眠剤のおかげか、10時台には眠りについた。
でも、薬を持ってしても、私の睡眠時間は長くならないのか、
4時過ぎに目が覚めてしまった。

ブラインドの隙間から見える空は、まだ明るくない。
テレビをつけても、見たい番組もない。
空の色が変わっていくのを、眺めていました。

今日は手術。
お昼過ぎには、私の体は変わるという実感はない。
ただ、手術って麻酔で寝ているだけなのに、
なぜか体力を使い、疲れてしまう・・・と認識している。

でも、うちのわんこを見ていたら、本当にそうなのかな?と思ってしまう。
人間と犬を一緒に考えるのも、変な話かも知れないけど・・・

うちのわんこ(オス・7歳)は、昨年全身麻酔による去勢手術(タマタマを取る手術)を受けた。
オス犬の去勢手術は、日帰り手術。
午前中、動物病院に連れて行って、問題がなければ午後から手術、
夕方5時に引き取りに行く・・・と言う流れ。
開腹しないといっても、健康な体にメスを入れるのだ。
なのに、夕方迎えに行ったわんこは、とっても元気だった。
手術の後も、気になってなめていたが、痛そうには見えなかった。

7歳のわんこに、去勢手術を受けさせたのは、病気防止のため。
過去に2度前立腺が肥大している。
今のところ、薬でなんとかなったけど、今後はわからない。
去勢することによって、前立腺肥大や、タマタマ系の病気になる可能性が低くなるメリットがある。
子どもを持たせる気もないので、本人の意志など聞かないまま(聞きようもないが)、去勢手術を受けさせたのだった。

今回の私の病気は、ダンナは「わんこのタマをとったからじゃないの?」と、
非科学的なことを言う。
ばかばかしい・・・と言い返すが、
私に子宮・卵巣を摘出するのを、すんなり決めた要因になったのは、本当の話。
わんこのタマを「病気予防」という理由で取ったんだから、
私が逃げることは、わんこに失礼だろうと思ったからだ。

そんなことを思い返していたら、起床時間になった。

水を飲むことは出来ないが、洗面・歯磨きをすませておくように指示されている。
でも少量なら飲んでしまって大丈夫かも?
現に、私は少量の水で、常に服用している降圧剤を飲んだから。

検温をすませ、7時に浣腸。
akubi: やっぱり10分くらい、我慢しないとだめ?
nurse: 10分も我慢しなくてもいいですよ。
    3分・・・せめて1分は我慢して下さいね。

私はベッドでじっと時がたつのを待っていたんだけど、
お隣のさんは、浣腸の後、すぐにトイレへ向かい、個室の中で我慢したそうだ。

8時頃には手術着に着替えておくように・・・
そうなっているのに、待てど暮らせど持ってきてもらえない。
ナースステーションに聞きに行くと、「すぐに持って行きます。」との事。

持ってきてもらった手術着、紙パンツ、弾力ストッキングを身につける。
手術着の下は、すっぽんぽんだと思っていたので、意外。
ストッキングは、前日足首やふくらはぎのサイズを測り、一番合うサイズの物が用意されていた。

念のため手術室へ行く前に、もう一度トイレへ行っておく。
私は、コンタクトレンズ、メガネ、ピアス、ネックレス、指輪、時計など、どれも身につけていないが、つけている人は、取っておくよう指示されます。

私は、午前中の手術だったので、用意はこれでおしまい。
午後からの手術の場合は、ここまでの流れは一緒だけど、
水分補給のための点滴が9時頃から始まる。

この病院の手術室は、4階
その近くに座って待てるスペースがないので、
家族は、病棟のディルームで待機する。
8時半頃までに来るよう言われていた。
ダンナと母、実家の隣のおばさんが来てくれた。

手術終了後、ダンナは仕事、
母は息子が帰ってくるので、我が家へ行かないと行けない。
そのため術後すぐの私に付き添うために、おばさんが来てくれた。

8時50分
病棟の看護師さんが部屋へ来て、
「akubiさん、そろそろ行きましょうか?」

部屋のみんなに、「いってきま~す。」と声をかけ、
手術室へ向かうエレベーターで家族に見送られ、
手術室へ歩いて向かった。






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする