来週、新月です。
月の具合としては、来週末がベストです。
しかし、来週末は待機当番。
電話があれば30分以内に職場に到着する義務があります。
遠出は無理。
2017/05/20(Sat)は、月の出がAM 1:30。
ベストではないが、最悪でもない。
問題は、翌日2017/05/21(Sun)が子どものソフトボール体験の日であること。
予報は晴れ。
行きましょう。
長野へ。
来月は梅雨に突入しているかもしれない。
今回の遠征前にオフアキを手に入れていました。
off axis guider
天体撮影では、地球の回転で動く星を望遠鏡で追尾する必要があります。
(望遠鏡を乗せる)赤道儀の回転軸を地軸と平行に合わせて、赤道儀を地球の自転と同じ速度で回転させることで、長時間露光が可能になります。
赤道儀は、大まかに星を追尾してくれますが、歯車で回転しているので、微妙な誤差が生じます。
星景撮影など、焦点距離の短い(広い範囲の)撮影であれば、特に問題となることはないのですが、焦点距離が長い望遠鏡での撮影、つまり対象を大きく拡大して写す場合、問題となってきます。
長焦点の望遠鏡(僕の場合910mm)で、赤道儀任せで天体撮影をすると、大抵、星が楕円形、もしくはほんの少し線を引いて写ります。
星を丸く写すためには、実際の星の動きと、それを追尾する赤道儀の微妙な誤差を修正する必要が出てきます。
主となる望遠鏡に別の望遠鏡(ガイド鏡)を乗っけて、星の動きを監視するためのセンサー(ガイドセンサー)に覗かせ、星の動きを監視します。
ガイドセンサーに映る星の情報はコンピュータに送られます。
コンピュータではガイドセンサー上の同じ位置に星が留まるように、回転を補正する指令を赤道儀に送ります。
これをオートガイド撮影と言います。
今まで僕は、上記のようにガイド用の小型望遠鏡(ガイド鏡)を主となる望遠鏡に乗せて撮影していました。
しかし、ガイド鏡は小さいことが多く、追尾精度が良くないんです。
可能ならば、主となる望遠鏡と同じか、それより長焦点の望遠鏡をガイド鏡に使いたい。
そのために焦点距離700mmのガイド鏡を持っているのですが、GINJI-250FNで使用してみて、大きな問題が生じました。
それは、風の抵抗をもろに喰らうということです。
ガイド鏡が大きくなればなるほど、赤道儀の負担も大きくなるし、風に敏感になる。
せっかくGINJI-250FNよりも風に強いBLANCA-130EDTにしたのに、また風で悩まされるのはご免こうむりたい。
撮影鏡筒そのものをガイド鏡に使う方法がoff axis guideです。
望遠鏡の一番画質のよいところ、つまり光軸の中心部、axis部に撮影カメラのセンサーを据えます。
撮影用カメラのセンサーの周囲には、まだ他のセンサーを配置する余地があります。
撮影センサーのように、望遠鏡の光軸上にセンサーを配置することは難しいですが、プリズムを配置することは可能です。
そのプリズムで反射させた光をガイドセンサーに送ればよい。
そういうカラクリです。
off axis guideができれば、ガイド鏡をセットする手間が省けるし、赤道儀に乗せる望遠鏡の軽量化にもなります。
選んだのは、米オライオン社のThin off axis guider TOAGです。
ジスコが販売しています。
子どもに天の川を見せたいのですが、今回も子どもはついてきてくれず。
目的地は220km先。
google mapで片道3時間ちょっとかかる距離です。
高速道路を飛ばし、きっかり3時間で現地到着。
日が陰ってきてからセットアップ開始。
前回の撮影ではレンズが曇ってしまいましたので、今回は望遠鏡のレンズ部に専用ヒーターを巻きつけ、さらにその上から手作りフードを巻きつけました。
ヒーターの電源はMPB-32000。
(5V 2.1Aで使用しましたが、一晩で8%しか減りませんでした。)
雲も風も全くない。
素晴らしい。
望遠鏡に、今回入手したオフアキTOAGを組み込みます。
星が出てきて、ガイドセンサーをセットアップするも、星を認識せず。
調べてみると、ガイドセンサーに星の焦点が合いませんでした。
ガイドセンサーと撮影センサーの距離を等しくしなければならないのですが、それがうまく行かない。
今回の撮影では、オフアキを使用することができませんでした。
オフアキとガイドセンサーが別のメーカーなので、こういうことはあり得ます。
オフアキを使用するためには細工が必要なようです。
仕方がないので、この晩は今まで通り、ガイド鏡を望遠鏡に乗せて撮影することにしました。
ステラショットの導入画面をよく見ると、「オススメ」ボタンがありました。
押して見ると、今の時期、見頃を迎えている天体が箇条書きに出てきます。
これはありがたい機能だ。
オススメのトップがジョンソン彗星。
ジョンソン彗星?
なんと6等級。
肉眼で見えるレベルではないか。
見上げるも、よくわからず。
見えるのかもしれないけど、正確な位置を知っていないと見えないのでしょう。
ステラショットで導入し、撮影してみました。
ジョンソン彗星
M3 球状星団
回転花火銀河。
今までで最高の写り。
300秒露出で星が丸く写ったのは初めての経験かもしれない。
夜が更けるにつれて、天の川が登ってきました。
凄まじい見えっぷり。
こんな見事な天の川が日本で観れるとは。。。
というわけで、久々にスカイメモSの登場。
レンズはお借りしているSIGMAの24mm。
(そろそろ返さないといけないなぁ)
レンズが早速曇ったので、こちらにもレンズヒーターをつけました。
電源が足りなかったので、スマホ用に持ってきていた5200mAhのモバイルバッテリーを使用してみました。
すると、一晩、十分持ちました。
バッテリー残量を示す4つの目盛りが一つも減りませんでした。
昇る天の川。
夏の大三角形。
スカイメモとEQ6 proの間を往復していて、忙しくて今回はルーフテントに入る暇もなく。
雲ひとつなく、風もなく。
本当に素晴らしい夜でした。
駐車場の車中泊の人がトイレを使用するたびに公衆トイレの明かりがひどかったですが、我慢の範囲でした。
この場所はなかなか良い。
月が上がってくる1時過ぎに撤収開始。
AM3:05に現地出発。
高速道路を飛ばしまくって、AM6:00前に帰宅。
昼まで眠り、子どものソフトボール体験に行き、夜は奥さんの誕生日祝いに外に食べに行き、帰ってきたら、死ぬように寝たのでした。
一晩で往復6時間運転。
やはり、自動運転支援システム、欲しいです。
車線維持支援、車間距離維持支援。
この二つがあれば、運転がだいぶ楽になることでしょう。
でも、エアちゃんはまだまだ元気だし。。。
いつになることやら。
これで6時間はキツイ気がします。
滞在は何時間でしょ?
2台を掛け持ちでは寝る時間も無かった?
車のルーフテントは致し方の無いとこですネ。
(^0^)の若い頃を思い出します。睡眠3時間がありました。
その甲斐あって、ジョンソン彗星他見事です。
独特のエメラルドグリーンも綺麗です。(^0^v
それにしても職場から3時間以内はキツイなぁ。。
けっこうきつかったです。
この週は、疲れを引きずりました。
滞在時間は10時間ほどですが、実際に写真を撮れたのは5時間くらいかな?
でも、なかなか良い夜でした。
星景撮影と掛け持ちだとけっこう忙しいですね。
でも、その甲斐があった夜でした。
ステラショットの「オススメ」機能のおかげでジョンソン彗星撮れました。
そうじゃなかったら、来ていることに気づかなかったとお思います。
ありがたい機能です(^^)
梅雨が近づいていますね。。。
次のチャンスはいつ来るでしょうかね。
例会での遠征地候補報告、参考になりました。
長野の高地での天の川は見事ですね。
県内では南側の光害でこのような素晴らしい天の川は撮れません。
オフアキの件、遠征前にテストして確認出来れば良いのですが多忙な場合はどうしてもぶっつけ本番になってしまいますね。
私も長焦点の場合はオフアキを使っていますが、かなりガイドの精度が向上ました。
是非、使いこなして下さい。
日本はとにかく空が明るすぎますね^_^;
夏休みを使って奥会津まで行っても、期待したほどの空ではなかったこともありました。
この場所もモンゴルやハワイの標高3000mの足元にも及ばないのかもしれませんが、片道3時間で着ける場所としては、満足できる夜空でした。
周りに絵になる山小屋や池が複数あるので、今後も通いたいです。
オフアキ、追尾精度が上がりますか。
早く使いこなしたいです!