梅雨が明けました。
心待ちにしてました。
晴れました。
もうこれ以上、なにがあるというのでしょう。
いざ、出陣!
今回は、先月より参加している天文同好会の観測会です。
初参加で、場所も秩父方面で初めてのことです。
そして、梅雨前に揃えたオートガイドの装備の初陣です。
オートガイドをうまく作動させることができるか、一抹の不安がありますが、今回は単独行動ではありません。
わからないことがあれば、周囲に聞ける人がたくさんいる。
これは心強い。
心弾ませ、現場に向かいます。
自宅からちょうど2時間で到着。
すでにたくさんの人たちがスタンバってました。
やはりみんな、梅雨明けを心待ちにしていたに違いありません。
早速僕も機材のセットアップをしました。
以外にも、けっこう注目を集めてしまいました。
「大きい!」と。
他に、眼視専門の口径40cmや30cmのドブソニアンも来てましたが、写真撮影を目的とした機材としては、その場では大きい方だったようです。
同好会の方にも、5kgのウェイトを3つつけてるのは珍しいと言われました。
(そりゃぁ、EQ6proの本来の搭載重量を完全にオーバーしてますから。。。)
最初にGINJI-250FNを向けたのは、M8 干潟星雲でした。
星のゆりかご。
星間ガスが集まり、新しい星が産まれる現場です。
次はM27 アレイ状星雲。
820光年先にある惑星状星雲。
観測での広がる速度から逆算すると、この星雲の元となった星が爆発したのは3,000~4,000年前のことだったそうです。
当時の人類は、この明かりを見て何を思ったことでしょう。
紀元前2,000~1,000年のことですから、これを記載して記録に残した人類がいてもおかしくありません。
それでも3,000~4,000年前と、とってもアバウトな表現であると言うことは、その記載は現時点で見つかっていないのでしょう。
M20 三裂星雲
残念ながら、オートガイドの設定に苦戦しているうちに木の影に入ってしまい、次回のお楽しみとなりました。
オメガ星雲。
お初にお目にかかります。
4,200光年先の散光星雲。
わし星雲も撮影したのですが、だいぶ低い位置に来てしまっていたため、背景が明るく、いい写りになりませんでした。
お次ぎはお気に入りの惑星状星雲、M57 リング星雲。
2,600光年先の惑星状星雲。
中心にポツンと写る星は、中心星かな?
お気に入りということもあり、もっと大きく写してみたい!
望遠鏡はしばらくGINJI-250FNで行くつもりなので、カメラで工夫するしかない。
PENTAX Q7で写してみたい。
(PENTAX Q7、所有してません。)
PENTAX Qで長時間露出をするためにはメーカー純正のアダプターが必要です。
そのアダプター、2万円します。
うーむ。。。
NGC6888 三日月星雲
40万年前の赤色虚勢のときに放出されたガス?
背景が明るくて、あまり写りませんでした。
次の三度目の正直に期待!
そうこうしているうちに、アンドロメダ座がずいぶん高くなってきました。
こんなに高くなるとは思っていませんでした。
予定にはなかったけど(っていうか、予定も立ててなかったけど)アンドロメダ銀河を撮ってみよう!
・・・。
絶句。。。
こんなに見事に写るとは期待してませんでした。
現時点の僕には最高の写りです。
でも、やはり課題も見えてきました。
中心像はきれいなんですけど、周辺にはコマ収差が顕著です。
いずれ、大量に部分撮影をして、中心像だけを切り出して、つなぎ合わせて、見事なアンドロメダ銀河の写真を手にしたい!
それにしても。。。僕の写真は、すべて写真の上と下でコマ収差の程度がずいぶん違います。
つまり、中心がずれているということ?
光軸はあっているはずなんですが。。。
原因はなんでしょう?
これをなんとか解決したい。
最後に、まったく期待していなかった幸運が舞い降りました。
40cmドブソニアンで眼視をしていた方が「ジャック彗星が見えるから見てみないか」と声をかけてくれたんです!
「ジャック彗星?」初耳です。
が、彗星?!
見えるんですか?!
見せてくださいッッッ!
見せてもらうと、薄ぼんやりと見える。
これぞ彗星!って感じの見え方です!
これは僕の望遠鏡で撮影しないわけにはいかないでしょう。
でも、最近発見されたばかりの彗星が自動導入装置に入っているわけがなく、手動で導入しなければならない。
適当に望遠鏡を向けるものの、彗星を視野に導入できません。
すると40cmドブソニアンの方が、「僕にやらせてみてくれる?」と申し出てくれたんです。
しかも、一発で視野に導入してくれました。。。
焦点距離1600mm相当の画角に一発で彗星を捉えるなんて、これはもう職人芸としか言いようがない見事な技術です。
これほどの技術の持ち主は、天体観測を趣味にしている人間を100人集めても5人いるかな?
僕にとって、この出会いは幸運としか言いようがありません。
ジャック彗星。
1986年、中学生の僕は6cmの望遠鏡を構えていましたが、視野に捉えることができませんでした。
僕が初めて見た彗星です。
この夜はさまざまな意味で、記念すべき日となりました。
オートガイド導入があっさりうまく行ったのも、同好会のメンバーのおかげでした。
同好会のメンバーにしたら、ほんの数回言葉をかけてくれただけですが、これを独力で解決するとなると、数回の観測を要したかもしれません。
やはり、一匹狼は厳しいですね。
人工衛星のイリジウムフレアとやらも初めて見ました。
あんなもの、それと知って探さないと見えませんね(^^;)
水瓶座流星群の夜だったらしく、流れ星を10個以上見ました。
流星群を観察したのはいつ以来でしょう。
天の川も久しぶりに見ました。
あと、学んだこと。
夏でもものすごい夜露が発生します。
山の上なので、昼と夜の寒暖の差が大きく、夜露は夏でも当たり前のことだそうです。
僕は、夏なんだから夜露対策は大丈夫だろうとたかをくくり、せっかく作ったフードを家においてきたんです。
ニュートンはともかく、ガイド鏡にフードが必須の夜でした。
やむなく、リュックに入っていたA4サイズの論文のコピーを丸めてフードを作ってしのいだ次第です。
それでもなんとか一晩、ガイド鏡は耐えてくれました。
あと、装備の弱点も見つかりました。
ノートパソコンの電源として持って行ったポータブル・バッテリー(SG-3500LED)が4時間半で落ちました。
ノートパソコンに内蔵されているバッテリーの容量が4.4Ah。
(ノートパソコンは2006年のもので、バッテリーは既に死んでます)
それに対してポータブル電源の容量は20Ah。
おかしい。
これについては、項を改めてお話しします。
そして、EQ6proに使っていた同じ型のポータブル・バッテリーも、朝日を待たず、落ちました。
おかしい。
今まで1晩持たなかったことはありません。
というか、1晩使っても、まだまだ余裕があったはずです。
それがこんなに呆気なく落ちた。
購入して1年半が経過し、バッテリーがヘタってきたのかもしれません。
家に帰ってポータブルバッテリーを充電してみると、最近手にした同じ型のバッテリーが、充電するのに2日間かかったのに対して、古い方はわずか数時間で満充電になったので、やはりヘタっているのでしょう。
予想外の収穫として、今回、意図せず「光害カットフィルターをつけていなかった」ということがあります。
光害カットフィルターをつけると、星像がシャープになるのですが、天の川がみえるような環境では、光害カットフィルターなしでもけっこうイケるんですね。
光害カットフィルターをつけると、露出時間が倍増するのが難点なんです。
フィルターなしで済ませられるなら、それに越したことはないんです。
同じ同好会の方と40cmドブソニアンの方はもちろん、他の同好会の方からも、バッテリーのこと、バッテリー小道具、バッテリー廃棄の方法、iPhoneの便利な天文アプリのこと、いろいろなことを教わりました。
また、このご時世ですので、タブレット端末で、ご自身の作品を見せてもらったのですが、それがまた見事なこと。。。
プロ級ではないですか!
おもわず「個展開いたらどうですか?」と言ってしまいました。
人と交流すると、お互いの研鑽につながっていいですね。
おおおーっ!と驚いてしまうような星々です。(^0^)
これがあの晩の成果でつか。。。凄いなぁ、、
GINJI-250FN+初使用?CCDカメラ+努力の結晶なんでしょうネ。(^0^8
当夜はとても喜んでいたので、特に声も掛けませんでしたが、親切な仲間が居て良かったデス。
そんでもって初見のジャック彗星やイリジウムフラッシュなんかも見れて良かった。。(^0^;
少しヘイズっぽいかな?とは思ってましたが、露付きには参りましたネ。
それとバッテリーアウトは痛かったですが、こんだけ写せたのですから、宜しいんでは?
次回は課題を克服して臨むのでしょうが、毎回毎回反省点が出るのが通常なので、これも趣味の内と考えてお楽しみ下さい。(^0^v
この夜はお世話になりました。
夜露には参りました。
が、逆に、手持ちのA4用紙を数枚重ねて作ったフードでもそこそこの効果があることも確認できました。
次の記事で書きますが、バッテリー問題はすでに半分解決しました。
その過程で、電力の歴史に触れることができ、とても勉強になりました。
いやぁ、しかし、今見返すと、僕の写真、コマ収差がひどいですねぇ。
しかも、コマ収差の分布に偏りがある。
いずれなんとかしたいですねぇ。
なにはともあれ、楽しいです(^^)
一つ一つ解決して、よい獲物を一つ一つゲットして行こうと思ってます。
今後ともよろしくお願いします!
飯天ブログへ訪問&コメントありがとうございます!
当日は大変お世話になりました。
この日は露がものすごかったですね。
ほとんどの機材が濡れてしまったため、翌日は十分乾かしてから帰宅しました。
県民であそこまで濡れるのは滅多にないです。
先週末の観望ではほとんど濡れずに済みました。
またお会いしましたら宜しくお願いします。
だいたい新月期には県民にいることが多いです。
それと個人で別にブログもやってます。
良かったら覗いてみてください。
あまり更新はしていませんが(^^;
そうなんですか、あそこまでの夜露は珍しいんですね?
それを聞いて安心しました。
でも、夏でも夜露対策が必須だとの認識を植え付けられたのでよかったです。
あの日は完全に油断してて、フードを家においてきてましたから(^_^;
こちらの機材は、帰る過程で車のクーラーで勝手に乾いてくれました。
早く、もう一度、撮影に出かけたいです(^^)
僕もPHD guiding、まだデビューしたてですから。
それではまた夜空のもとでお会いしましょう!
観測会に参加されてましたかぁ~会長さんと連絡を取った時に5名の参加者いると話してましたが、猫五郎さんも参加されていらっしゃったのですね。
しかも大漁で良かったです。
お~オートガイドのデビュー戦でしたか!会員がいてパラメーターの設定も出来たようで、良かったですね。
1人で撮影するより仲間がいると言うだけで、心強いもんですよね(*^o^)/\(^-^*)
私は他の会員3名と非会員1名の合計5名で大間々でした。
バッテリーのトラブルですか?価格的にも容量も車のバッテリーがお薦めですよ。
車のバッテリーは駄目と仰る方もいらっしゃいますが、なんの問題も無く私は使ってます。
念の為、ノイズフィルターとヒューズは付けられた方が良いかもしれませんが…
因みに私は240Ah持ち歩いてます(笑)冬季は発電機ですけど。
次回はご一緒出来ると良いですね。
連絡先は会員名簿を見てください。
新しいコマコレクターは、おっちゃんさんご推薦の国際光器のMPCC-MARK IIIを入手しました。
どれくらい変わってくるのか、楽しみです。
新しい会員さんの同じ夜のアンドロメダ銀河の写真をみて、自分の写真はアンドロメダ銀河の中心部しか写ってないことに気付きました。
焦点距離1,000mm (APS-Cだから1,600mm相当)って、視界が狭いですね。
コマ収差を最大限に補正出来たら、細切れ撮影を重ねて、Photoshopのphotomergeででっかいアンドロメダ銀河を作り上げてみたいです。
また夜空でご一緒したいです。