ようこそ里山へ 茨城笠間・青葉って永遠

茨城県笠間市。観光と陶芸の町の知られざる宝。穏やかな里山と田園は心の原風景。庭と山川草木、体感する旬の言の葉たち。

夜の花で残暑のお見舞いです

2011-08-10 06:25:28 | 野の花の笠間茨城
 毎日暑いので、今日は、夜の活動報告です。
暑い中でも、夜の花の冷静な知恵には学ばされますね。
闇に浮かぶ妖艶な衣装は、カラスウリの雄花です。

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 茨城笠間では、猛暑がまた、やって来られました。
来られましたというよりも、来やがったと言いたいところが人の気持ちではあります。
さりながら昨今では、天然の事態には、ひとまず受け入れるという気質も個人的には芽生えております。
じっと我慢の子であった、大五郎くんのように。

こういう時には、朝がチャンスです。
それを一番ご存知なのが、後期高齢者の方々で、今朝も皆さん早いようです。
ただ今、変換ミスがあり、はじめに香気高齢者と出ました。
香り高き人になるためには、やはり花を愛で、自然に感謝する豊かな心が大切と感じます。

 暑い中でも感謝の心で働かせて頂きますと、夕暮れにはささやかな感慨があります。
ほっと一息ついていますと、ご覧の花が暗闇に浮かんでおります。
ごくごくありふれた植物ですが、白い花は、清楚というよりも、なかなか妖艶であります。 

これをご存知の方は、多いと思います。
カラスウリといいますが、昔の悪童は、秋に赤くなる果実を指差して、カラスのナントカ!なんて言ったものです。
カラスのナントカだから、きっと黒か金色だ、などと考えないのが悪童の皆さんでした。
里山でも、都市近郊でも普通に見られる雌雄異株のウリ科のツル性雑草ですね。

 これは雄花のようです。
この花には、ズズメガなど、夜行性の蛾がやってきて、蜜を吸います。
彼らの眼をひくように、このような妖艶な姿に。
花筒も長くて、スズメガのような、口の長い生き物だけが、蜜を賞味できます。
また、落花した雄花には、この花との相性のいいミバエ(実蝿・草食性のハエ)の一種が卵を産んで生活します。
その生態は、なかなか綿密なプログラムが組まれているようです。

本当に、驚くべき知恵があったものです。
カラスのナントカで一件落着とするのはもったいないですね。
夕闇が迫るのにあわせて開いていく妖艶な花。
しかし、誰にでも媚びるのではなく、意中の虫さんを待っているようです。

 さっき調べましたら、別名を「たまずさ」と称することもあるようです。
聞いたことがあるお名前ですね。
昔、テレビで坂本九ちゃんナレーションの新八犬伝の中の、ご婦人の怨霊さんのお名前でした。
毎日暑いですから、今日は怨霊さんも大歓迎です。

何でも、幽霊のモトは人間で、お化けのモトは動物とか道具だそうです。
モノにも心があるという世界観が根底にあってこその発想だと思います。
モノを粗末にしたりするものですから、お化けになって化けられてしまいます。
そうならないように、感謝して大事に活用することが大切です。
某国の政府さんの予算につきましても、化けて出られないように、大切に感謝して執行して頂きたいものです。
そのへんのところを、この機会に忘れずに念を押しておきたいと思う、残暑の雑感でございます。




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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
まさに妖艶 (とう・しろ)
2011-08-10 19:51:19
赤い実をしたカラスウリは幼い頃の我が家の
庭で見たのを記憶しています
椿の木の枝にツルを巻いて緑の中で実の赤さが
かわいいと感じたものです
雄花を見たのはこの画像が初めてです
何とも妖艶・・・
強く美しくあるための知恵を携えて咲く姿
自然界には敵いませんね
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実はかわいくて、根っこはタフです (青葉)
2011-08-11 05:19:15
とう・しろ様

コメントありがとうございます。
お庭にあったカラスウリさんですが、きっと根を張っていたのだと思います。
根っこは太くて、力持ちのお芋みたいです。

庭では雑草扱いですが、わざわざ植える方もまれにはいらっしゃいます。
ご家族ご近所さんには変人扱いされておりましたが、私は面白いと思いました。

美というものは、いろいろなものに宿っていますから、見逃さないように生きたいものですね。

それから、昨日の記事で誤りがあり、訂正しました。
落花にミバエが産卵するのは雌花と書いてしまいましたが、正しくは雄花に産卵します。
失礼いたしました。

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