昨日、陸前高田市の希望の松について、近況を知りました。
希望の松に希望を捧げられれば幸いです。
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近くの飯田ダムの周辺の尾根筋にはアカマツがあります。
三十年前に一面がマツクイムシの害で枯れましたが、ようやくこのごろ、尾根筋で生き残っていた幼樹が大きくなっています。
山を利用していた時代には、長い間、アカマツは里山の主役でした。
アカマツ、そしてマツの仲間は先駆植物と呼ばれます。
荒地の環境でも、太陽さえあれば真っ先に芽生え成長していくという、いわゆるパイオニアプランツ。
その強さには、いろいろなワザがあります。
昨日の新聞で、中秋の名月に照らされる岩手県陸前高田市の「希望の松」の記事を読みました。
関係者の方々の懸命の努力にもかかわらず、衰弱が激しく、状況は厳しいという内容でした。
樹皮の損傷の他、塩害なども、想像以上のようです。
この松の物語は、震災後に新聞・テレビでも取り上げられ、皆様もご存知と思います。
大津波に耐えて、名勝・高田松原で一本だけ残ったアカマツ。
私は想像するのみですが、すべてを押し流されたところに立つランドマークとしての存在の大きさを思います。
高田松原とは、7万本のクロマツ・アカマツの松原は防潮林であるとともに町のシンボルでした。
若い頃、三陸海岸を歩いて北上した経験があります。
その時に眺めた松原の美しさというものは、今も記憶に鮮明です。
松原の風の音というものは、松ならではの風の音。
私も子供の時分から、松風を聞いて育ちました。
松風という音楽は、想像力を豊かにする響きがあります。
四海波静かにて、国も治まる時つ風。
謡曲高砂の一節ですが、今年は大津波が来てしまいました。
それでもなお、やがて高砂の翁が、陸前高田に尊い松風を運んでくると感じます。
風が松の種を運んで再生するというのが、持続していく日本の風土と感じます。
庭師の勝手な推量ですが、7万本の松の子孫は、周囲の山の端にも息づいていることでしょう。
松の種は、どこまでも飛び、どこでも発芽し、どこでも成長します。
太陽さえあれば。
きっと来春は、町のそこかしこで、松原の子孫の、そのまた子孫が発芽してくると想像します。
新たなる松の芽生えに希望を見出す人々の心こそが、末代の希望の幹になると感じます。
希望の松が伝えてくれた、尊い歴史を受け継ぎ、ともに育ちながら。
太陽と風に感謝して生きる若い松の子たちとともに、人々の希望が育つことを祈らずにはいられません。
笠間で再生するパイオニアプランツ・ヤマハギの花たち。
希望の松さんに捧げます。
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希望の松に希望を捧げられれば幸いです。
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近くの飯田ダムの周辺の尾根筋にはアカマツがあります。
三十年前に一面がマツクイムシの害で枯れましたが、ようやくこのごろ、尾根筋で生き残っていた幼樹が大きくなっています。
山を利用していた時代には、長い間、アカマツは里山の主役でした。
アカマツ、そしてマツの仲間は先駆植物と呼ばれます。
荒地の環境でも、太陽さえあれば真っ先に芽生え成長していくという、いわゆるパイオニアプランツ。
その強さには、いろいろなワザがあります。
昨日の新聞で、中秋の名月に照らされる岩手県陸前高田市の「希望の松」の記事を読みました。
関係者の方々の懸命の努力にもかかわらず、衰弱が激しく、状況は厳しいという内容でした。
樹皮の損傷の他、塩害なども、想像以上のようです。
この松の物語は、震災後に新聞・テレビでも取り上げられ、皆様もご存知と思います。
大津波に耐えて、名勝・高田松原で一本だけ残ったアカマツ。
私は想像するのみですが、すべてを押し流されたところに立つランドマークとしての存在の大きさを思います。
高田松原とは、7万本のクロマツ・アカマツの松原は防潮林であるとともに町のシンボルでした。
若い頃、三陸海岸を歩いて北上した経験があります。
その時に眺めた松原の美しさというものは、今も記憶に鮮明です。
松原の風の音というものは、松ならではの風の音。
私も子供の時分から、松風を聞いて育ちました。
松風という音楽は、想像力を豊かにする響きがあります。
四海波静かにて、国も治まる時つ風。
謡曲高砂の一節ですが、今年は大津波が来てしまいました。
それでもなお、やがて高砂の翁が、陸前高田に尊い松風を運んでくると感じます。
風が松の種を運んで再生するというのが、持続していく日本の風土と感じます。
庭師の勝手な推量ですが、7万本の松の子孫は、周囲の山の端にも息づいていることでしょう。
松の種は、どこまでも飛び、どこでも発芽し、どこでも成長します。
太陽さえあれば。
きっと来春は、町のそこかしこで、松原の子孫の、そのまた子孫が発芽してくると想像します。
新たなる松の芽生えに希望を見出す人々の心こそが、末代の希望の幹になると感じます。
希望の松が伝えてくれた、尊い歴史を受け継ぎ、ともに育ちながら。
太陽と風に感謝して生きる若い松の子たちとともに、人々の希望が育つことを祈らずにはいられません。
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