荒川三歩

東京下町を自転車で散策しています。

谷中の石仏のわけ

2019年10月12日 | 散文

根津・谷中は路地が多い古い街です。空は秋です。

 

根津の路地からやって来ました。目前の左右の道路が根津と谷中の境です。文京区と台東区の境でもあります。正面の陽が当たっているお寺の塀の日蔭部分に石仏があります。

 

小さな石仏ですが、いつも供花があるので昔からよく目立ちます。

 

この街に訪問し始めた頃この光景に遭遇して、事故死した人の家族の供花だろうか? 想いを繋いでいるのだろうか? 等と想像していました。ペン画の杉山八郎先生がこの景色を作品にしていました。先生と知り合った頃、まだご存命の頃「どなたかご供養されている方がいらっしゃるのですか?」と質問したことがあります。もう10年以上前のことです。

先生の回答です。「あの塀に立ちションされて閉口していた和尚があの石仏を置いたら立ちションが無くなったのです」 そんな会話を思い出した秋の初めです。

 

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向島の蕎麦屋

2019年10月12日 | 散文

元娼館街だった「鳩の町商店街」メイン道路の2本裏手の路地です。

 

賑やかで小粋な店頭演出の蕎麦屋があります。1度だけ入ったことがあります。老夫婦が2人だけで経営していて、一番奥のテーブルで2人の孫が宿題をしていました。とても下町らしい店です。

 

リーズナブルな価格設定です。更に「消費税が上がっても値上げしない」宣言をしています。

消費税値上げに供なって便乗値上げした店が多くあります。大体食事で100円値上げの店が多いのですが、2%100円の原価って5000円です。そんな昼食食べていません。散髪代は200円も上がりました。「諸般の事情」と言い訳していましたが、そんなことするから消費が手控えられて景気が落ち込むのだと思います。だいたい、年商1000万円未満の店は国に消費税を払わなくて良いのです。だからそんな店は値上げする必要は無い筈ですがねえ・・・

 話を戻します。この店の大半の顧客は「出前」です。私が食べている時もしょっちゅう出入りしていました。1杯だけの注文もありました。独居老人宅なのでしょうね。

 

今日も店主愛用の出前バイクが店頭でスタンバイしています。

 

陽射しは強いけど秋の空です。

後継者は居るのだろうか?

 

コメント (2)
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