泥に濁った隅田川です。台風19号が通り過ぎました。都心は、気象庁が繰り返し行った注意喚起で被災する覚悟で構えていたけど、幸い大した事なく夜が明けました。そうしたら、各地で甚大な災害が発生しているのを知った次第でした。被災された方々にはお見舞い申し上げます。
都心は大した事なくても、避難勧告が都内各地でありました。
そんな東京でこんなニュースがありました。台東区が避難に訪れたホームレスの男性に対して避難所への入所を拒否しました。台東区の区民の為の施設だ、との理由を付けて・・・。 もし私が、つまり普通の格好した人間が台東区で被災して避難所を訪れたら、台東区の住民ではないけど受け入れてくれたでしょう。
区民じゃないとの理由に名を借りてホームレスを差別したのです。
・・・あの山谷の人達はどうしたんだろう、と気になったので訪ねて来ました。商店街のアーケードを撤去してから雨露が凌げなくなったホームレスが居なくなった山谷の路地です。
やって来たのは「山谷労働者福祉会館」及び「日本キリスト教団日本堤伝導所センター」です。
いつも入り口のドアに山谷で暮らす労働者の為の情報が貼り出されています。
ありました! 台風前に野宿者の避難場所としてこの会館を解放する旨の告知です。
会館の裏には炊き出しの資材が以前と同様に用意されています。台東区職員との「人」に対する想いの格差が歴然としています。安心した次第です。
山谷の労働者達の支援を続ける人達が居ます。それはキリスト教伝導の手段だと言う人も居ますが、自分の人生を提供して支援を続けている人達です。キリスト教徒以外の人も大勢います。
ここで労働者を支援しているキリスト教関係者の収入は、台東区の職員より少ない人が圧倒的に多いと思います。それでもこの職業を選択した人達です。人として、人への対応が違い過ぎませんか?
私は無信教者で募金もしない傍観者ですが、人としての立ち位置を選ぶなら、ここの支援者側に立っていたいと思います。
被災地の1日でも早い復興を祈ります。