モータースポーツ発祥の地として知られるシルバーストーン・サーキットで1日(土)、2020年FIA F1世界選手権第4戦イギリスGP予選が実施され、メルセデスのハミルトンがポールポジションを獲得した。
初日は快晴に恵まれて気温も路面温度も高かったが、グランプリ2日目を迎えたシルバーストーンは曇が広がっていたこともあって前日よりも涼しい気候だ。予選直前に実施された土曜フリー走行では高温だった初日にパフォーマンスを発揮できなかったメルセデス勢が息を吹き返し、ボッタスを先頭にハミルトンが2番手に続いている。
イギリスGPにはC1からC3のピレリのドライタイヤが用意され、雲が多いものの若干の青空も見える中、気温22.8℃、路面温度40.3℃、湿度51.1%のドライコンディションで予選が始まる。
ピットレーンオープンと同時にアルファロメオ・レーシングとハースF1の4台が始動し、アルファ・タウリのクビアトが合流するも、それ以外のドライバーはしばらく待機していた。ライコネンとジョビナッツィが1分27秒台のタイムを残した頃にはレーシング・ポイントのヒュルケンベルグらが加わり、アウトラップを終えた順にアタックラップへと挑んだ。
レーシング・ポイントのレギュラードライバーであるペレスはグランプリに先だって実施された新型コロナウイルス検査で陽性反応が出たため、隔離生活に入り、イギリスGPを欠場することになったことから、チームが代役を依頼したヒュルケンベルグが緊急参戦している。
開始から10分ほどで20台のタイムが出そろうも、マクラーレンのノリスはクリーンラップをまとめられず1分57秒台のタイムにとどまった後、仕切り直しのラップで1分26秒855をマークし、10番手に飛び込んだ。全車がソフトタイヤでアタックした序盤は1分25秒801を刻んだボッタスがトップ、0.099秒差でハミルトンが背中を追いかけ、レッドブルのフェルスタッペンが0.3秒遅れの3番手、それにフェラーリのルクレールとレーシング・ポイントのストロールが続いた。
ノックアウトゾーンの16番手以下にはマグヌッセン(ハースF1)、ライコネン、ジョビナッツィ、ラティフィ(ウィリアムズ)、グロージャン(ハースF1)の名前が連なった。
ボッタス、フェルスタッペン、ルクレール、アルボン(レッドブル)以外のドライバーが参加したQ1最後のアタック中に、ラティフィがコースオフを喫してセクター2に黄旗が振られたため、一部のドライバーが影響を受けてしまう。コーナリングでリアを失い、スピンしながらグラベルに乗り上げたラティフィはタイム更新がかなわず20番手の位置でQ1敗退が確定。他に、16番手だったマグヌッセン、ジョビナッツィ、ライコネン、グロージャンが19番手で姿を消している。
ボッタスがガレージでQ2の準備を進める中、ユーズドタイヤでラップを走ったハミルトンはタイムを更新しておらず、ボッタスが残した1分25秒801がQ1のトップタイムとなった。
15分間で争われたQ2はミディアムタイヤを履いたヒュルケンベルグとレッドブル勢が先陣を切り、メルセデスの2台も同じコンパウンドを選んでガレージを出発。フェラーリはルクレールがミディアムだった一方で、フリー走行で精彩を欠いていたベッテルはソフトタイヤを選択している。ルノーとマクラーレン、少し遅れて動き出したアルファ・タウリの2台も柔らかいタイヤを装着したが、ウィリアムズのラッセルはユーズドのソフトで序盤のアタックに挑んだ。
Q1でラティフィがバランスを崩したのと同じ場所で、今度はディフェンディングチャンピオンのハミルトンがハーフスピンを喫してしまう。ハミルトンはすぐさま「マシンは大丈夫、問題ない」と無線で報告し、体勢を立て直して走行を再開したが、コース上に砂利が散らばったことからセッションは一時中断を余儀なくされる。ハミルトンがアクシデントに見舞われた頃、相棒のボッタスは全セクターでファステストをたたき出し、1分25秒015でラップをまとめてシルバーストーンのコースレコードを塗り替えている。
8分51秒を残して停止された時計が再び動き出したのは約6分後。再開前にピットレーン出口で待機していたハミルトンがコースインし、新しく履き替えた別のミディアムタイヤでアタックを開始した。他に誰もいないコースで存分にプッシュしたハミルトンは1分25秒347を記録、ボッタスには0.332秒届かなかったものの2番手につけている。
他の陣営は残り4分を切って動き出し、ソフトタイヤに切り替えたボッタスとハミルトンのメルセデス勢も含め、15台がコースに出そろう。ここでミディアムタイヤを履いたのはベッテルとストロールだが、とりわけ中団グループのタイムが接近しており、Q3進出をかけたバトルが激しさを増す。
猛チャージをかけたドライバーたちが次々とベストタイムを更新していき、最終的にQ2を突破したのはトップのボッタスほか、ハミルトン、フェルスタッペン、サインツ(マクラーレン)、ルクレール、ルノーのオコンとリカルド、ノリス、ベッテル、ストロールだった。
惜しくも11番手に終わったガスリーはストロールとまったくの同タイム、1分26秒501を記録したが、先にコントロールラインを通過していたストロールが上位のポジションとなり、Q3には進めなかった。レッドブルのアルボンが12番手、ヒュルケンベルグは久々の予選セッションを13番手で終え、クビアトとラッセルがその後方だ。クビアトは予選を前に6戦連続使用が義務付けられているギアボックスを交換したため、決勝レースでは5グリッド降格処分を受ける。
ポールシッターを決するQ3は新品とユーズドが入り乱れながらも10台すべてがソフトタイヤでガレージを離れ、ノリスとサインツのマクラーレン勢から順にアタックラップを完了した。その中でも注目はやはりメルセデスの2台だろう。ボッタスが更新したばかりのコースレコードをハミルトンが塗り替えたのだ。ハミルトンは1分24秒616をたたき出し、ボッタスも1分24秒台に乗せてきたが、ハミルトンには0.150秒およばず。3番手につけたフェルスタッペンに対する2人のリードは1秒以上と大きく、メルセデスが圧倒的な速さを見せつけている。
これでポールポジション争いはメルセデスのチームメイト対決にしぼられ、全車が新しいソフトタイヤに履き替えて臨んだラストアタックでは、ハミルトンがさらにペースアップを成功させて1分24秒303を記録。ボッタスもペースを上げたものの、ハミルトンを上回ることはできない。メルセデスがフロントローを独占した一方、フェルスタッペンが"ベスト・オブ・ザ・レスト"の3番手、ルクレールが4番手に食い込み、ノリス、ストロール、サインツ、リカルド、オコンと続き、ベッテルは10番手だった。
ホンダPU勢は、フェルスタッペンのみQ3進出でき、3番手となりましたが、ハミルトンからは1秒も遅れをとっています。
決勝では、何とか一矢報いて欲しいですね!
初日は快晴に恵まれて気温も路面温度も高かったが、グランプリ2日目を迎えたシルバーストーンは曇が広がっていたこともあって前日よりも涼しい気候だ。予選直前に実施された土曜フリー走行では高温だった初日にパフォーマンスを発揮できなかったメルセデス勢が息を吹き返し、ボッタスを先頭にハミルトンが2番手に続いている。
イギリスGPにはC1からC3のピレリのドライタイヤが用意され、雲が多いものの若干の青空も見える中、気温22.8℃、路面温度40.3℃、湿度51.1%のドライコンディションで予選が始まる。
ピットレーンオープンと同時にアルファロメオ・レーシングとハースF1の4台が始動し、アルファ・タウリのクビアトが合流するも、それ以外のドライバーはしばらく待機していた。ライコネンとジョビナッツィが1分27秒台のタイムを残した頃にはレーシング・ポイントのヒュルケンベルグらが加わり、アウトラップを終えた順にアタックラップへと挑んだ。
レーシング・ポイントのレギュラードライバーであるペレスはグランプリに先だって実施された新型コロナウイルス検査で陽性反応が出たため、隔離生活に入り、イギリスGPを欠場することになったことから、チームが代役を依頼したヒュルケンベルグが緊急参戦している。
開始から10分ほどで20台のタイムが出そろうも、マクラーレンのノリスはクリーンラップをまとめられず1分57秒台のタイムにとどまった後、仕切り直しのラップで1分26秒855をマークし、10番手に飛び込んだ。全車がソフトタイヤでアタックした序盤は1分25秒801を刻んだボッタスがトップ、0.099秒差でハミルトンが背中を追いかけ、レッドブルのフェルスタッペンが0.3秒遅れの3番手、それにフェラーリのルクレールとレーシング・ポイントのストロールが続いた。
ノックアウトゾーンの16番手以下にはマグヌッセン(ハースF1)、ライコネン、ジョビナッツィ、ラティフィ(ウィリアムズ)、グロージャン(ハースF1)の名前が連なった。
ボッタス、フェルスタッペン、ルクレール、アルボン(レッドブル)以外のドライバーが参加したQ1最後のアタック中に、ラティフィがコースオフを喫してセクター2に黄旗が振られたため、一部のドライバーが影響を受けてしまう。コーナリングでリアを失い、スピンしながらグラベルに乗り上げたラティフィはタイム更新がかなわず20番手の位置でQ1敗退が確定。他に、16番手だったマグヌッセン、ジョビナッツィ、ライコネン、グロージャンが19番手で姿を消している。
ボッタスがガレージでQ2の準備を進める中、ユーズドタイヤでラップを走ったハミルトンはタイムを更新しておらず、ボッタスが残した1分25秒801がQ1のトップタイムとなった。
15分間で争われたQ2はミディアムタイヤを履いたヒュルケンベルグとレッドブル勢が先陣を切り、メルセデスの2台も同じコンパウンドを選んでガレージを出発。フェラーリはルクレールがミディアムだった一方で、フリー走行で精彩を欠いていたベッテルはソフトタイヤを選択している。ルノーとマクラーレン、少し遅れて動き出したアルファ・タウリの2台も柔らかいタイヤを装着したが、ウィリアムズのラッセルはユーズドのソフトで序盤のアタックに挑んだ。
Q1でラティフィがバランスを崩したのと同じ場所で、今度はディフェンディングチャンピオンのハミルトンがハーフスピンを喫してしまう。ハミルトンはすぐさま「マシンは大丈夫、問題ない」と無線で報告し、体勢を立て直して走行を再開したが、コース上に砂利が散らばったことからセッションは一時中断を余儀なくされる。ハミルトンがアクシデントに見舞われた頃、相棒のボッタスは全セクターでファステストをたたき出し、1分25秒015でラップをまとめてシルバーストーンのコースレコードを塗り替えている。
8分51秒を残して停止された時計が再び動き出したのは約6分後。再開前にピットレーン出口で待機していたハミルトンがコースインし、新しく履き替えた別のミディアムタイヤでアタックを開始した。他に誰もいないコースで存分にプッシュしたハミルトンは1分25秒347を記録、ボッタスには0.332秒届かなかったものの2番手につけている。
他の陣営は残り4分を切って動き出し、ソフトタイヤに切り替えたボッタスとハミルトンのメルセデス勢も含め、15台がコースに出そろう。ここでミディアムタイヤを履いたのはベッテルとストロールだが、とりわけ中団グループのタイムが接近しており、Q3進出をかけたバトルが激しさを増す。
猛チャージをかけたドライバーたちが次々とベストタイムを更新していき、最終的にQ2を突破したのはトップのボッタスほか、ハミルトン、フェルスタッペン、サインツ(マクラーレン)、ルクレール、ルノーのオコンとリカルド、ノリス、ベッテル、ストロールだった。
惜しくも11番手に終わったガスリーはストロールとまったくの同タイム、1分26秒501を記録したが、先にコントロールラインを通過していたストロールが上位のポジションとなり、Q3には進めなかった。レッドブルのアルボンが12番手、ヒュルケンベルグは久々の予選セッションを13番手で終え、クビアトとラッセルがその後方だ。クビアトは予選を前に6戦連続使用が義務付けられているギアボックスを交換したため、決勝レースでは5グリッド降格処分を受ける。
ポールシッターを決するQ3は新品とユーズドが入り乱れながらも10台すべてがソフトタイヤでガレージを離れ、ノリスとサインツのマクラーレン勢から順にアタックラップを完了した。その中でも注目はやはりメルセデスの2台だろう。ボッタスが更新したばかりのコースレコードをハミルトンが塗り替えたのだ。ハミルトンは1分24秒616をたたき出し、ボッタスも1分24秒台に乗せてきたが、ハミルトンには0.150秒およばず。3番手につけたフェルスタッペンに対する2人のリードは1秒以上と大きく、メルセデスが圧倒的な速さを見せつけている。
これでポールポジション争いはメルセデスのチームメイト対決にしぼられ、全車が新しいソフトタイヤに履き替えて臨んだラストアタックでは、ハミルトンがさらにペースアップを成功させて1分24秒303を記録。ボッタスもペースを上げたものの、ハミルトンを上回ることはできない。メルセデスがフロントローを独占した一方、フェルスタッペンが"ベスト・オブ・ザ・レスト"の3番手、ルクレールが4番手に食い込み、ノリス、ストロール、サインツ、リカルド、オコンと続き、ベッテルは10番手だった。
ホンダPU勢は、フェルスタッペンのみQ3進出でき、3番手となりましたが、ハミルトンからは1秒も遅れをとっています。
決勝では、何とか一矢報いて欲しいですね!