アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ドンベア ’セミノール’ - 蜜を求めて2

2021-01-11 17:32:01 | みんなの花図鑑

<蜜を求めて> 第2回は「ドンベア」の園芸品種「セミノール」です。
デンパーク・コレクションの一つです。




デンパークの説明板には 以下のようなことが書いてあります。

ドンベヤは東アフリカからマダガスカル原産、アオイ科の
熱帯花木です。ドンベヤセミノール(Dombeya
'Seminole')は、ドンベヤ・プルゲシアエ(Dombeya
burgessiae)をもとに作出された交配種で、明るくきれいな
ピンク色の花がブーケのような半球状にかたまり、上向きに
咲くのが特徴です。
デンパークへは2010年に導入されました。



アオイ科といっても 雄しべは独立して花盤の縁を取り巻き、めしべは5裂した白い柱頭を展開させるようです。




雄しべと一緒に副花冠のような弁がついているのが特徴的ですね。



さて、求めている蜜ですが 雄しべの付け根にあります。
焦点をそちらに移動します。




これが ドンベアの蜜です。
けっこう水飴みたいにハッキリしています。




蜜のクローズアップ。
ドンベアの蜜の写真なんて 珍しいだろ? と思って検索すると、すでに結構あるのに驚きました。
「写真でわかる園芸用語集」では
「蜜源植物」の説明に このドンベアの花を掲載していました。





ポインセチア - 蜜を求めて1

2021-01-11 08:49:01 | みんなの花図鑑

花の蜜を探す旅、第1回は ポインセチアの蜜はどこにある?
まず ポインセチアの赤い部分は苞葉といって葉の変化したものなので、ここには蜜はありません。




あるとしたら、苞葉に囲まれた中心に立っている器官(これが花です)の中にあるに違いありません。




これは 苞葉の色が オレンジ色をしています。キャンディーピンクとか ポインセチア・ゴールドとかいろいろ品種があるようです。




手前の花はまだつぼみじょうたいです。
でもそれに付属して 唇状の器官がありますが、ここに なにやら キラリと光るものが!



上から見てみます。
ユーフォルビアの仲間では、蕾のように見える部分から 雌花、雄花が開花します。花を生み出す器官は 杯(カップ)のように見えるので 杯状花序といいます。この杯(カップ)の側面についている 唇状の器官は「蜜腺」です。名前のとおり、蜜はここにあったのです。




クローズアップ。




蜜を出す器官が分かりましたので、よく見る 赤い苞葉のポインセチアのほうで 再確認してみます。
やはり、同じところに ありますね!



これは 何??
これは 杯(カップ)から生まれてきた雌花です(たぶん?)。
赤い部分は めしべの柱頭でその下に大きな子房があります。これが 産まれると すぐ後ろにぼんやり見えるように 杯(カップ)の外にぶら下がります。




中央の 花が さっきぼんやり写っていた 子房を側面にぶら下げた花です。
反対側に 蜜腺が蜜をしたためて付着しています。




どうも蜜腺は 杯ができると同時に成長する最初の器官のようですね。




では 杯(カップ)の上に出ている(よく見る)もじゃもじゃしたものは 何でしょう?
もじゃもじゃしたものは 雄花だったのです。(雄花といっても 雄しべの集団だけですが)