アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

樹形から名前を当てよう

2021-01-24 19:54:34 | みんなの花図鑑

場所は 於大公園(東浦町)です。
この日は 雲一つないいい天気でした。
そこで気が付いたのですが、落葉した木の 樹形がくっきりと分かります。
さあ、この2つの木は何でしょう?




この2つの木は両方ともスギ科の植物です。於大公園では 両方が一緒に植わっている場所があります。
背の高いほうが 別名アケボノスギと呼ばれる メタセコイアです。
それよりちょっと背の低いスギ科が 別名ヌマスギの ラクウショウです。




メタセコイア(metasequoia)の樹形は 先のとがった槍のような形をしています。
たいして、落羽松のほうは 頂上が丸いことが分かります。




つぎに、もうひとつ ニレ科の木の樹形を観察しましょう。

(左のほうは 全体の樹形を撮るのを忘れました、すみません。)
左が エノキ。
右が ケヤキです。




ケヤキが箒のように、太い枝を上に向かって伸ばすのと違い、エノキはもっと横方向にも太い枝を伸ばします。このため、より「こんもり」とした樹形となります。




最後に 池の畔の木を観察します。

池の畔といえば・・・



そう、シダレヤナギですね。



まぁ、葉がついても枝垂れた枝が隠れるわけではないので、樹形は分かりますけど。


池の畔のシダレには、もうひとつありました。



この木にはしっかりとした樹名板があって、以下のように書いてありました。





分かっていれば、何のことは無いけれど、いきなり冬のこの姿を見たら、(枝垂れ)サクラとは思えないですね (´∀`)





ボケ - japonica(さらば おスミさん)

2021-01-24 10:32:44 | みんなの花図鑑

花はボケ(木瓜)。
季節は冬。
場所は 於大公園(東浦町)。




ボケの学名は Chaenomeles japonica




学名の種小名に japonica のつく植物は意外に多いです。
有名なのは スイカズラ Lonicera japonica Thunb.
(最後の Thunb. というのは 命名者の記号で この人はリンネの弟子だった Carl Peter Thunberg を意味します )
サネカズラ(実蔓)は Kadsura japonica

ヤブツバキが Camellia japonica で
同じくシャガは Iris japonica

アセビは Pieris japonica で、
ヒサカキも Eurya japonica




japonica は 調べた人の話によると なんでも 1,000件以上あるらしいです!
この前とりあげた 街中の野草ツメレンゲ(爪蓮華)の学名も Orostachys japonica でした。





季語に「寒木瓜(かんぼけ)」があります。冬に開花する木瓜のことをこう言います。ボケはふつう春に開花するのですが、このように冬に咲くボケもよく見かけます(冬は花が少ないので目立ちやすいのかも)。




同じ公園の別の場所にあったボケ。
両方とも 名札には「ボケ」とだけ記してあったが、葉が丸くて 丈が50cmくらいなので ほんとうは「クサボケ(草木瓜)」かもしれませんね。



【訃報】

坂本スミ子さんがお亡くなりになりました。享年84。
93年からは義母の後を継ぎ、聖母幼愛園(熊本市)の園長として幼児教育に力を注いでおられました。
・・・『夜が明けて』は一番好きな歌でした。