アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ロウバイ - 移動するおしべ1

2021-01-22 20:09:00 | みんなの花図鑑
於大公園(東浦町)にて。

クスノキ目・ロウバイ科・ロウバイ属のロウバイ(蝋梅、蠟梅)は、「半透明でにぶいツヤのある花びらがまるで蝋細工のようであり、且つ臘月(ろうげつ、旧暦12月)に咲くからこの名がついた」(wiki 「ロウバイ」)





「よく栽培されているのはソシンロウバイ(素心蝋梅)で花全体が黄色である。」(同上)




この花は 全部黄色なので、ソシンロウバイかなと思いましたが、於大公園のボランティアさんが付けた樹名板には単に「ロウバイ」としてありました。




他にも園芸センターでよく売られている 満月蝋梅(マンゲツロウバイ)というのがあります。
これは、素心蝋梅(ソシンロウバイ)の実生から選抜された品種で、他の品種より花が大きめで花弁が丸目で、早咲きで花色が濃いです。
ということは、画像のロウバイは マンゲツロウバイかもしれませんね。




他にも 中国から来た トウロウバイ(唐蝋梅)という品種があります。トウロウバイは享保年間に渡来をしたとされ梅のように芳香があり内片が薄い紫色、花被片が狭長い黄色の花が咲くそうです。




ロウバイの花をよく見ますと、雄しべが中央に集まっている花と、雄しべが花被片のほうに広がっている花が見られます。
蝋梅の雄しべは 最初花被片のほうに広がってありますが、数日後には中央に集まってきます。
ロウバイの花は めしべ先熟で、咲き始めは めしべが活動します。数日後に おしべが 中心の雌しべの近くに集まってきて花粉を出し 雄性期になります。





他に 品種として 和蝋梅(ワロウバイ)というのもあります。
ワロウバイは 蝋梅(ロウバイ)の基本種で花の中心が暗い赤紫色で花弁は細めです 。




先ほどのロウバイのシベと同じように、この(ワロウバイ?)の花も おしべが 起き上がって 中心のめしべの周りを取り囲んでいます。



おしべの 花粉を出す葯は 外側の面についています。おしべは 受粉を終えた(はずの)めしべを覆って保護し、次にやってくる昆虫が 花粉をつけやすくするために中心に集合したものと思われます。




ニラ - ニンニクの仲間

2021-01-22 09:17:00 | みんなの花図鑑

この日は 見渡す限りの青空でしたので、どんな花(果実を含む)も青空をバックに撮りました。ニラは30cmくらいの草丈なので、腰を地べたにどっかと下ろし、屈伸体操みたいに屈んで 空が写るようにしました。




ニラはネギ属の植物。ネギ属は 学名 Allium で、学名で 「アリウム」と呼ばれることもあります。



ラテン語のalliumはニンニクの意味で、臭いの程度に差はあるものの全体に強い「ネギ臭さ」を特徴とする。ネギやタマネギのような野菜、ニンニクのような香辛料が多数あり、人類にとって馴染みが深い。(以上、wiki 「ネギ属」より抜粋)




このニラも、果実になった直後(外側がまだ緑色で 種子がまだ柔らかいとき)食べると、ニンニクの若い個体の触感と風味が味わえるそうです。



ニラの果実、白い殻と真っ黒な種子、もう一度花が咲いたようです。




9月に撮影した ニラの花。花被片6,おしべ6,めしべ1。
めしべの子房は3室で、種子が2つづつできるようなので、6数性ですね。