アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ワタとイチビ - インドから来たアオイ科

2021-08-08 18:00:00 | みんなの花図鑑
意外に思われるかもしれませんが、アオイ科の、それもインドから来たらしい花を2つ紹介します。


ワタ

西尾市憩の農園の畑にて。


畑のワタは いい写真が撮れなかったので、以下、バックナンバーより

去年11月、Sさんの菜園にて。




かつては「三河木綿」というブランドがあって、関連ブログ記事に「 799年に現在の愛知県西尾市の辺りに漂着したインド人が、日本に初めて綿を伝授した」という記述があります。
三河地方も早くから綿作が行われていた有力な産地であったことは間違いないとしても、実際はそれと平行して広く各地でほぼ時期を同じくして栽培が行われるようになったのではないかと考えられます。




風船みたいなワタの実




立派な「綿毛」が…






イチビ

こちらは 幸田町の憩いの農園にて。
イチビの「切り花」を売ってました。




少しですが、まだ花も咲いていました。




イチビは アオイ科でも イチビ属(アブチロン)の花で、フヨウ属(ハイビスカス)のような独特の花シベ構造はしてないようです。




イチビもインドが原産地です。




日本でも平安時代には既に繊維をとるために広く栽培され、江戸時代まで利用されていた。かつて栽培されたものは山村などで野生化しているのが見られるが、果実は黄白色に熟する。(wiki 「イチビ」)




この果実が面白い。(ので、切り花に?)




あの花から、こんな実ができるなんて、想像できないですよね
「近年畑や空き地の雑草として急に増えてきたが、これは果実が黒くなり、遺伝的にも在来種と異なることが示されている。アメリカから飼料などに混って最近侵入し、繁殖力が強いため短期間で増えたと考えられている」(同上)

「日本の侵略的外来種ワースト100に選定されている。また、外来生物法により要注意外来生物に指定されている。」(同上)

インドというと今は コロナウィルス変異株の代名詞ですけど。。。

ゲンペイクサギ - クサギ属のシベ

2021-08-08 10:44:22 | みんなの花図鑑

ゲンペイクサギはクサギ属の常緑小低木。
赤い花弁と白い萼のコントラストが印象的で「源氏の白旗、平氏の紅旗」に見立てて「ゲンペイ(源平)」と名付けられました。
半つる性なので ゲンペイカズラとも呼ばれます。




クサギ属の学名は Clerodendrum ですが、
ネットの学名解説によると

となっています。
いちばん最後にわざわざクマツヅラ科と明記してありますが、現在では シソ科に含まれています。





おしべが勢い良く突き出しています。



よく見ると…

おしべが勢い良く突き出している花では、めしべが あっちゃ向いてホイ とそっぽ向いてます。
その手前の 雌しべがまっすぐ伸びている花では おしべはくちゃくちゃっと?丸まっています。




そうです。色こそ違え、おしべとめしべの活動時期が違うのは 元祖クサギの活動方法そっくりなのです。




クサギのばあい「花柱と花糸が連動して屈伸運動をすることで、雄性期から雌性期へと移行する。」
とありますが、ゲンペイクサギも ボタンクサギも全く同じなのです。




これを何日か?くりかえすのでしょうか?





クサギ

ちなみに、こちらは 2017-10月に撮った クサギ ですけど、
萼片が赤で、花冠が白で、ちょうど ゲンペイクサギの反対です (^_-)-☆