アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ツユクサ - 苞葉

2021-08-25 19:43:13 | みんなの花図鑑

いつもこんな花の部分だけの写真を撮るので、何の花か、分からないと言われます。




なので今日は いちおう花の周囲を。
苞という葉の変化した器官に包まれて咲いています。
詳しく言うと
「花は葉に似た1個の苞(Flora of China のように総苞 involucral bracts とする見解と Flora of north America のように仏炎苞 spath とする見解がある) につつまれたさそり形花序 (扇状集散花序=cincinni ) につく。」(三河植物観察「ツユクサ」)




「苞内に普通、花序が2個つき、上側の末端花序 (distal cyme=proximal branch) は痕跡的で長さ6~8㎜程度の細い柄の先にまれに1~2個の雄花がつき、柄だけが棒状に残っていることも多い。苞内の下部の花序 (proximal cyme=distal branch ) に(1)3~4(6)個の花をつける。」(同上)








雄しべは3段になっていて、一番上は 虫の餌用の花粉をつけた仮雄しべ2個。
中間に逆Y字型の雄しべ1個。
一番下に O字型雄しべが2個。
O字型雄しべと同じ位置に 雌しべ1個。



















トウワタ - 蜜たっぷり

2021-08-25 08:11:14 | みんなの花図鑑

トウワタ(唐綿)は 今はキョウチクトウ科ですが、以前は ガガイモ科でした。
ガガイモ科だけでも約250属2700種もある大きな科なので、キョウチクトウ科の傘下に入っても、ガガイモ亜科として半分独立しています。
見方によっては、少女がダンスしてるように見えます(^^♪




トウワタ属 は Asclepias で、ここから アスクレピアス と呼ばれます。





学名は Asclepias curassavica で、カナ表記では「アスクレピアス・クラサヴィカ」と呼ばれています。
「葉は対生、萼は5裂(後出)、花冠は濃橙紅色で5深裂し、裂片は反転。」(続・樹の散歩道「奇妙なトウワタの花の観察」)




「雄しべは花冠基部にあり、花糸は癒合して筒状になる。雄しべと雌しべは合体して蕊柱(ずいちゅう)を形成。」(同上)




この蕊柱(ずいちゅう)の雄しべの根元に 蜜があふれているのです。
「濃黄色の副花冠は蜜を貯めるカップ状の裂片 cup とカップ内側の角状の突起 horn で構成され、雄しべの背面につける。
」(同上)



「ガイドレール guide rail は隣り合った葯の翼で形成されるすき間で、チョウの脚が下から入って上にスライドし、花粉器のクリップ clip に引っ掛かって花粉塊が引き出されて運ばれるという。」(同上)