アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

キンモクセイ - 雌花が見たい

2021-11-06 18:12:31 | みんなの花図鑑

モクセイ科のキンモクセイです。
11月になって咲く、2番咲き?のキンモクセイはいっそう香りが強いようです。




「原産国は中国です。日本には、江戸時代に持ち込まれ、本州の東北南部以南で広がりました。」(BIOME「キンモクセイは良い香り?強い香りの目的とは。」)




「江戸時代の人が、よく香る花がたくさん咲く「男性の木」を気に入り、それだけを育て増やしてきた結果、日本には男性の木だけが広がったのだと言われています。」(マチの植物は友だち「キンモクセイの香りが切ない理由」)




「特定の種で,日本には雄株しかない,あるいは雌株しかないという説明をしばしば見かけるが,要注意である。」(樹の散歩道「   雌雄異株の悲劇」)




「キンモクセイに関する図鑑類の説明では、これが中国原産で、日本には雄株しか入っていないため結実しないとしているのが普通である。しかし、この説明には以前から強い違和感を持っていた。雌株が中国から日本に導入できないまま、何百年間なのかは知らないが、いつの間にか経過してしまったとはとても考えられないし、そんなことを言っている暇があったら、話題提供のためでも営業用でも何でも構わないから、さっさと中国から持ってくればそれだけのことである。こんな間抜けな話はあり得ない。」(樹の散歩道「中国ではキンモクセイの果実を見られるのか?」)




「・ 最近の見解では、日本でウスギモクセイから見いだされ、栽培化されたと考えられている。【朝日百科植物の世界】
 ・ 中国原産とされるが、ウスギモクセイから日本で選抜されたとする意見もある。【APG原色牧野植物大図鑑】
」(同上)




中国の雌花を探した方がいます。
金木犀 雌花




シクラメン - 反り返る花弁

2021-11-06 10:21:15 | みんなの花図鑑
(昨日、玄関前の背の高いヒマラヤシーダ4本の枝落としをしていたら、ハトの巣を発見。母鳥が卵を温めていて すぐ横の枝を切っても逃げようとしません。かわいそうになってその木だけは途中でやめました。)


そんなこんなで、今日は腰が痛い。
ちょっと早いけど、先月末に撮ってあたためていた?シクラメンの花を!




私のことだから、フツーのアングルでは写しません !(^^)!
シクラメンの花は下を向いて(うつむいて)います。ので、正面から撮るには下から覗き込むように撮らないといけません。




正面から撮ったときだけ、シベがちゃんと写りこみます。




シクラメンはもともと黒海~地中海沿岸の各地に固有種が自生していたものを、品種改良して今の園芸品種が開発されたのだそうです。
では もともとの野生のシクラメンは このように茎がカールして花が下を向いていなかったのでしょうか?





シクラメンの原種として有名な品種に「シクラメン・ペルシカム」がありますが、現代の園芸種同様に やはり下を向いています。
ではなぜシクラメン・ペルシカムが選別されて園芸化が進んだかというと、変異が出やすい特徴があったから、とか。




まじまじと覗き込んでシベを観察しする人はあまりいないでしょうが、たくさんの雄しべが輪になって、一本の雌しべを取り囲んでいます。まぁ、よくある花シベの形態です。




独特なのは やはりこの反り返った花弁のほうです。
樹木でいうと、モクゲンジの花もこのように折れたように花弁を反り返らせます。
シクラメンはどのような目的で、花弁を反り返らせるのでしょうか?
シクラメンの花が下を向いているのは、雨で花粉を濡らさないためだと言われてますが、それならば、花弁をこんなに反り返らす必要はないのではないか?とも思います。




シクラメン( Cyclamen) は、古典ラテン語のcyclamīnos(螺旋(らせん)) から。
cyclamīnos は「円」を意味する古典ギリシア語κύκλος(ラテン文字転写:kýklos)に由来。
なにが螺旋(らせん)または円なのかというと、2説あり、
その球根の形から、という説と、
受粉後に花茎が螺旋状に変化する性質から、という説とがあります。(以上、Wikipedia「シクラメン」を編集)

個人的には、見えない球根の形からよりも、見えるものから名付けたとするほうに一票ですね




このようにシベが下を向いていると、蜜は落ちてしまわないか、心配になります。
シクラメンの原種は スミレに似た葉をもちますが、スミレは 距という蜜を入れる袋をもっていました。
シクラメンはそういう器官をもちませんので、どのようにして蜜を生産し保持しているのか、機会があれば知りたいものです。