アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ヤツデ - ウコギ科

2021-11-12 18:10:06 | みんなの花図鑑

これも 前山ダム(常滑市)で撮ったものですが、以前から取り上げているウコギ科シリーズを補完するものとして
副題は「ウコギ科」としておきます。




ヤツデの学名は Fatsia japonica

属名の Fatsia がちょっと面白いです。
「Fatsia は日本語の「八」(古い発音で「ふぁち」、「ふぁつ」)または「八手(はっしゅ)」に由来するという」(wiki「ヤツデ」)




「球状の散形花序がさらに集まって大きな円錐花序をつくる」(同上)




今の状態は雄性期と言って、おしべが成熟して活動している時期です。
キヅタで見たように、ウコギ科の花にやってくる昆虫は アブやハエなど蜜を舐めるタイプの昆虫がほとんどです。




蜜はオレンジ色の花盤から出ています。
この時期ハエやアブが蜜を舐めるとき、花粉が昆虫の体につきます。
花盤の中心にチョコンと雌しべが伸びているのですが、まだ未成熟の状態です。




体に花粉をつけた虫たちは 上のほうの花序に行って 成熟した雌しべに花粉を渡します。



ヒヨドリジョウゴ - 前山ダム

2021-11-12 07:59:36 | みんなの花図鑑

きのう行った 前山ダムのつづきです。
ヒヨドリジョウゴの真っ赤な実を発見!




場所はダム湖北側のカワウの鳴き声がうるさい周回道の池側。




ヒヨドリジョウゴは ナス科のつる性植物。
よく似たナス科に マルバノホロシ というのがあるそうです。




どう区別するのかというと、
ヒヨドリジョウゴの果柄は広がって果実につくのに対し、
マルバノホロシの果柄は広がらずに果実につく(松江の花図鑑「ヒヨドリジョウゴに似た仲間」)
という果柄の付き方の違いが分かりやすいです。




ヒヨドリジョウゴの名はヒヨドリが好んで食べることから。
ヒヨドリはヒヨドリジョウゴを食べる!




私がずっと前、掲示板にこのつるの名をお伺いしたとき、こういう回答をいただきました。
「ヒヨドリジョウゴは全草が毒です。特に実にはソラニン、
アトロピンが含まれるので食べられません 。」

哺乳類の食べ方と鳥類の食べ方は違うようです。