花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

究極の携行食

2019年06月23日 | 
皆さんはこれがなんだかわかりますか?
もちろん南部せんべいですが、なんだかちょっと違います。
なんとせんべいとせんべいの間に赤飯が入っているではありませんか。
赤飯の水分でせんべいがしんなりしているのがわかります。
よくクリームを挟んだクッキーがありますが、そのせんべい版です。
正しい名称は知りませんがよく「せんべいおこわ」といわれたりします。
かつてこの地域では昼食前の休憩を小昼(こびる)と呼んでいました。
それがなまって「こびり」ともいいますが、
実はこのせんべい、そのこびりでよく食べられていました。
お弁当を持っていくと弁当箱がかさばりますが、これは違います。
なんと上下のせんべいが弁当箱の役割をしているのです。
さらにご飯と一緒にせんべいも食べてしまうので何も残りません。
究極の携行食なのです。
しかしよく考えるとこの地域は昔からお米がとれないところ。
かつての主食はアワとヒエで、お米は神事やお盆などでしか食べません。
そんな貴重なお米を農作業の間に食べるのはありえない話です。
ということはこのせんべいおこわ、
みんながお米を食べられるようになった
比較的新しい時代に誕生したものかもしれません。
誰か知っている人がいましたら教えてください。
コメント

紫陽花の教え

2019年06月22日 | 学校
日本中、どこでも見ることができるアジサイ。
梅雨にぴったりの青紫の花が人気です。
皆さんの地域のアジサイはもう咲きましたか。
それともこれからですか。
全国各地にアジサイ寺と呼ばれる寺院があり
早いところだと5月には開花するそうですが
青森県ではまだご覧の通り、やっと蕾ができたところ。
おそらく7月中旬頃から咲き始めるのではないでしょうか。
昔、吉田拓郎さんが歌った「竜飛崎」という歌に
6月の花が秋に咲くとあるように
青森県竜飛崎のアジサイロードは夏から秋が鑑賞時期。
いかに日本が南北に長いかがわかります。
さて名農にもたくさんのアジサイが咲きますが
たくさんの花を咲かせようと思ったら剪定が欠かせません。
ではこのアジサイ、いつ剪定したらよいのでしょうか。
翌年の春、それとも花が終わった秋?いずれも間違い。
なぜならアジサイが花芽を作るのはなんと開花終盤。
したがって遅くても夏までに選定しなければなりません。
ぜひ花瓶に飾るつもりで花ごとバッサリいってください。
今まさに花を咲かせている時にもう来年の準備するアジサイ。
絶好調の時こそ有頂天にならず、
次の手を考えろと紫の花は教えています。
コメント

紫なのかい?白なのかい?どっちなんだい!

2019年06月22日 | 学校
おさらい問題です。
この植物の名前は何でしょう?
先日ご紹介した東洋蘭であるシランです。
ところがこのシランは花弁が白いではありませんか。
シランは漢字で書くと「紫蘭」。
文字通り、赤紫色をした花からついた名前です。
ではこの花は「白蘭」でしょうか?
白い花が咲いた段階でもう紫蘭ではないと思うのですが
調べてみると「白花紫蘭」。
おそらく紫蘭の変異種なのでしょうが
白なのか紫なのか、わからなくなってしまうようなネーミングです。
そういえば子供が大好きなお菓子にブラックサンダーというチョコがあります。
かつてフローラが北海道の学会に参加した際に
お土産にしたのがホワイトチョコでコーティングしたもの。
その名も「白いブラックサンダー」。
さらにびっくりすることに「黒のブラックサンダー」という
ツッコミどころ満載の商品もありました。
このところ人気らしのが抹茶味のブラックサンダー。
京都限定商品らしのですが、期待した「緑のブラックサンダー」という
名前ではありませんでした。
ただ「応仁の乱以来の衝撃」というキャッチコピーには笑っちゃいます。
何をしても歴史のある京都には頭が上がりません。
皆さんの周りにもこんな不思議な名前はありませんか。
コメント

調子乗っちゃって

2019年06月21日 | 研究
ステージで賞状をいただいているのはバブルボーイズ。
先週、埼玉県で開催された日本環境化学会での受賞風景です。
全国から環境系の研究に取り組んだ高校が集まり
口頭発表やポスター発表を行い、その成果を披露し合いました。
そんな大きな大会でバブルボーイズは2位に当たる優秀賞を受賞しました。
1位はスポーツでも進学でも有名なあの大阪桐蔭。
審査員の方からはほんの紙一重だったと慰められました。
フローラに刺激されて昨年夏から新しい研究を始めたバブルボーイズ。
まさかこんな立派な賞をいただけるとは思ってもいなかったので
彼らもこちらもびっくりしています。
活動を始めた頃は人前に立っても何もいえず、バブルだけに
途中で弾けてしまうのではないかと思っていましたが今はそんな心配もありません。
質疑にはきちんと答えるし、それどころか記念写真を撮る時には
なんといつも真ん中になろうとします。
まさに「調子乗っちゃって」。人が変わったようです。
おそらくフローラ流の育て方にうまくはまったのではないでしょうか。
なにはともあれ、お疲れ様でした。
彼らの活躍は今朝の地方新聞に掲載されているのでぜひご覧ください。
さて面白いことに昨年のファイナルフローラ、弟分のバブルボーイズ、
さらに今年のハンターズと途上国向けの研究が3年続いています。
それぞれのチームは別物ですが、広い括りで考えるといずれもチーム環境。
そこで現在、3チームの取り組みをまとめて発表する機会を模索しています。
決まりましたがまたご紹介しますので、その際はご支援よろしくお願いします。
さて今日は農業クラブ県大会の最終日。
チーム名農の結果はいかに?
コメント

安心してください

2019年06月21日 | 園芸科学科
園芸科学科の実験室前に恒例の花壇が製作されました。
昨年はあえて斜めに植えつけ動きを出していましたが、今年はスタンダードな横ライン。
まだ苗の段階なので、今後どのような景観を作るのか楽しみです。
草花は園芸を代表する植物。ガーデニングやフラワーアレンジ、
さらにポプリやリースなどに加工され、私たちの暮らしを豊かにしてくれます。
今年も園芸科学科らしいアートやファッションの学習が今後も展開されています。
さて農業研究などは農業が盛んな地方でよく優れた成果をあげますが
この花に関しては一転して都市部の高校が高いレベルを誇っています。
都市はファッションの中心地。流行の発信地であり
街を歩くとおしゃれな作品が目に飛び込んで来ます。
ブライダルを盛り上げるおしゃれなブーケやコサージュなど
洗練された芸術作品を常に目にできるのが都市部の強みではないでしょうか。
聞くだけで英語を学べるという商品がありましたが
ショッピングに行くだけでセンスを磨けるのは都会ならでは。羨ましい限りです。
しかし今はインターネットでいろいろな作品を誰でも見ることができる時代。
田舎で培った経験とやる気を都会で大きく花開かせた名農OBのフラワーデザイナーもいます。
先日、県教委から来年度より園芸科学科が募集停止となることが発表されました。
これで青森県から園芸科がすべてなくなることになります。
そう考えると現在の名農の1年生が青森県の園芸科学科最後の生徒なのです。
ぜひ環境緑化日本一のキャンパスから世界で活躍できる花関係者に育ってもらいたいものです。
名農の学科は減りますが、草花分野は同じ施設園芸を扱う環境システム科に引き継がれる予定。
安心してください。名農から緑育心や草花が消えることはありません。
コメント