今年、うちのチット
がはまった、中国ドラマ「名家の妻たち」
それは 20世紀初め、名家
で、6人のつま(妻)たちが
いんしつ(陰湿)な 争い
を
くり広げる、
ドロドロ・ドラマです。
ですが
それとそっくりな シチュエーションは、すでに
明代に 書かれた、
「金瓶梅(きんぺいばい)」
という本の中に
存在するらしい・・
中国の四大きしょ(奇書)のひとつ、「金瓶梅(きんぺいばい)」
は、
ごう(豪)商「西門慶」と、
そのつま(妻)・8人
の
あいよく(愛欲)生活
を 描いたお話・・
そして、
「水滸伝」の
スピンオフたる
その古典をもとに、
日本の作家・山田風太郎
が書いた、「妖異金瓶梅」
という小説は、
スピンオフのスピンオフ
として、
「原作を上回る・傑作である
」と、うちの
チットは
言っています。
チットによれば、とう(登)場人物・シチュエーション、ともに、
原作「金瓶梅」の
まんま
だけど、そこに 「連続殺人事件」を おりこみ
、
ミステリーの
たのしみを
プラスしたのが、
山田風太郎の
「妖異金瓶梅(よういきんぺいばい)」
だそうです。
山田版・さい(最)大の よみどころ
は、「西門家・一の美女、
第5夫人の
潘金蓮(はんきんれん)」を
クローズアップし、
その、世にもまれなる・びぼう(美貌)
と、よくぼう(欲望)
を、
この上なき・ひっち(筆致)で
表しつくしている
点に、
あると 言います。
ヒロイン・はんきんれん(潘金蓮)
は、自分より ちょっとでも
秀でたパーツをもつ女
を
次々・はめつ(破滅)させる
冷こく(酷)きわまりない、「超絶美人
」。。
原作「金瓶梅」でも、
はんきんれん
は、美人だし、ライバルをおとし入れるし
、
ダンナさまと
じょうよく(情欲)の
かぎりをつくしますが、、
『妖異金瓶梅』では、彼女のみりょく(魅力)
が
「これでもか」
と
きょうちょう(強調)されているので、
どく(読)者は うっとりとして、つい、
その「残虐行為」を
ゆるしてしまう・・
チットいわく、
「
山田風太郎ときたら、美しい女の 外見と内面を、
完全に とらえているのよ
言葉での説明が
絵画表現を 超えるのは、
珍しいことだわ・・
さすが。。
『美人評論家』を 自負する、この私ですら
風太郎の潘金蓮には、うっとりしてしまう
というわけで、再々々読だけど『妖異金瓶梅』を、今年のベストリーダー
と
させていただきます」(チット)
だそうです。
「でもさあ~・・ 今年の新刊で おもしろかった本、
いろいろあったのに、
これとか
紹介しなくていいの~?」(クリン)
「
やだあ
こんな自己啓発本、読んでるって
知られたら
はずかしいから、かくしてよ」(チット)