With A Little Luck!

趣味と生活と衝動買い日記です!(笑)。

もらい泣き

2005年05月26日 | 日常
会議のために上京していた、地方営業所時代の上司と夕方、去年の夏、脳梗塞で倒れたTさん宅に見舞いに行った。

前回行ったのは3月だったから、約2ヶ月ぶり。
重度の脳梗塞で、植物状態から復帰できる望みはない、と当初診断されていたにも関わらず、前回見舞った時は立って歩いて出迎えてくれるなど、驚異的な回復ぶりを見せてくれていた。

今回も目に見えて回復していて、上がらなかった右腕は、ヒジを曲げることができるようになったり、言葉も、簡単な受け答えならできるようになっていた。

奥さんを交えて、2時間ほど話をした。こちらの言うことは、100%理解してるし、記憶も完全に蘇っている。ただ、思うようにしゃべれない。本人は、本人が思うだけの進歩ができてないのがもどかしいのか、何かを言おうとして、うまく言葉にならず、顔を真っ赤にしてくやしがっていた。こちらから見れば十分進歩しているように見えるが、本人としては、終わりの見えないリハビリのトンネルの中にいる訳で、不安でしかたのない様子がうかがえた…。

でも、奥さんが席を外したスキに手振りを交えながら、「オレの机の引き出しの中のモン、どうなっとる?(Tさんも、エロ・マイスターの一人)。」と、ニタっとしたイタズラっ子の様な表情は、明らかに倒れる以前のTさんの顔で、回復が本当だということがわかり、心底嬉しかった。

部屋をあとにして、ロビーまで見送ってくれた奥さんと、今後のことについて話した。
会社はいつまでも復帰を待ってるということを伝え、Tさん家族が安心して暮らせる案をいくつか提案した。
「ありがとうございます」と言って、奥さんは泣き崩れた。
うちの会社は、大きな会社でもないし、なんというか家族的なつながりもある。何よりTさんの会社への貢献度は大きく、だれもがTさんを慕っている。上の世代だけでなく、自分達ペエペエ社員達も、いつまでも待ってる、心配しないで、と自分ももらい泣きしてしまった。

パンツ丸出しで、鼻垂らしながらついてきた幼稚園の娘さんが、「また泣いてる!」と冷やかした。
何度も泣いたんだろうな…。