ゆんのひとり言

~お酒とお芝居と歌とスイーツをこよなく愛するゆんの日記~

しあわせの絵の具

2018-03-11 13:00:00 | 観劇記&鑑賞記

先日、久しぶりに病院と病院をハシゴしたのですが、
朝の病院が予想以上にサクサク終わり。
一度帰ってもいいけど、1時間だけ滞在してまた出るのも億劫だし…
せっかく午後のレッスンのために朝から楽譜を持って出てきたし…
そうだ、何か映画ないかな?と検索。
銀座でちょうど良い時間の何かないかなーと探すと、
11時開演で上演時間2時間弱、というちょうどいい作品があったので
観に行ってきました。



それが、こちら。
しあわせの絵の具(公式サイトはこちら)。

パッと写真とタイトルを見て、
何となくフランスのおしゃれでハッピーな感じの映画かなー、と思って行ったのですが。
最初に色々出てくるロゴとかからすると、どうやらカナダの作品らしい、と。
そして、冒頭。
手が不自由な女性が、必死に絵筆をつかんで絵を描いているシーンから始まり、
あれ、何か違う、と
何かヘビーな社会派な作品だったらどうしよう…と、
ちょっと心配になってしまいましたが、杞憂に終わりました。

ストーリーはこんな感じです(ネタバレ注意)。

身体的に障碍(若年性リウマチ)のあるモードは、
両親を早くに亡くし、借金に困った兄に家を勝手に処分され、
叔母の家に居候していますが邪魔者扱いされていて、
自分の居場所がありません。
ある日、町の雑貨店で「家政婦募集」の張り紙を貼るエベレットの姿を見て、
モードはその張り紙を取り、海辺にある彼の小さな家を訪ねます。
エベレットは孤児院育ちで学がなく(多分、文盲)、ぶっきらぼうな漁師。
最初はモードのことを追い返すものの、他に家政婦の応募もなく、
試しにモードを雇うことにし、二人の共同生活が始まります。

モードは体が不自由ながらも家事をこなし、偶然見つけたペンキで
壁に絵を描き始めます。
最初はモードのことを「(飼っている)犬以下」と言っていたエベレットですが、
絵を描くことは特に咎めません。
ある日、商品の魚と一緒にモードの描いたカードを持って行くと、
もっとカードを売って欲しい、と言われ
モードはますます絵を描くことに没頭していきます。
最初は「金がかかる」と結婚することを拒んでいたエベレットですが、
少しずつ、モードの存在が無くてはならないものになり、結婚。

彼女の描く絵がテレビや雑誌で取り上げられ、
ニクソン大統領からも絵の注文が入るようになり、一躍有名に。
モードが好きなだけ絵を描けるように、家事一切をやるようになったエベレットですが
自身もテレビに出たことから周囲に好奇の目で見られるようになり、
いたたまれなくなり、一度は別居しますが…

最後は伏せておきますね。

まず、モードの笑顔がとってもチャーミング。
そして、エベレットは「欲望という名の電車」のスタンリーに似てるかな、と。
滅多に映画を見ない私でも名前を知っている、イーサン・ホークがカッコいいです。

エベレットの住む家は、周囲に何もない寂しい家で、
枯れた無機質な色合いの画面ですが、
モードの描く絵が少しずつ増えていくにつれ、
スクリーン全体がカラフルに染まっていくようです。

そして、最初はエベレットが台車を押し
モードは「さっさと歩け!」と怒られながら後ろをヒョコヒョコ歩いていたのですが、
しばらくすると、モードの引く台車に乗るようになり(エベレットがモードの前にいる)、
さらにしばらくすると、モードを乗せた台車をエベレットが押すようになります。
(エベレットの前にモードがいる)
少しずつ愛情が深まっていく2人の姿に、じんわりと温かい気持ちになります。
そして、最後は涙が溢れて止まりませんでした。。。

泣けるような作品だとは知らずに観ていたので、焦りました
近くに座っていた女性も、慌ててバッグからハンカチを出してました。

そして、エンディングロールで、
実際のモード&エベレットの姿が流れ、
初めてモードが実在の人物と知りました。



2人が年を重ねていく様子が、
実際の姿にも表れていて(メークですかね?)、
そこも何か、グッとくるものがありましたね。



素朴で、カラフルな作品が多いですね。
部屋に1枚あったら、パッと明るくなりそう。

時間と場所だけで観に行きましたが、
行って良かったです!
まだ公開始まったばかりなので、お時間ある方は是非~

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