閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

羽根つき唄など(覚え書き)

2010-01-18 22:28:20 | 日々

○羽根つき唄

 ひとめ ふため
 みやこし よめご
 いつやの むかし
 ななやの やくし
 ここのつ とーお

羽根つきには、打ち合って「落としたほうが負け」の競技的なものと、
落とさないでどれだけ長くつけるかを競うものとある。
この唄は後者。
たぶん父方の祖母(滋賀県出身)に教わったもの。
10回くらいなら…と思うが、この唄のリズムで羽根をつくには、
ある程度の高さに打ち上げないといけないので、
風が吹いたりすればけっこう難しい。
「いつやのむさし ななやのやつし」
と覚えている人もいるようだ。
地域差なのか、こちらの覚え間違いなのか。

<追記>

「いつ」→「昔」
「七夜」→「薬師」
という連想による語呂合わせ。
「みやこし」がよくわからないが、「嫁御」から想像するに、
「玉の輿」などという「輿」だろうか。
 

<また追記>

60年代の大映時代劇をみていたら、幼女がこの唄をうたいながら
お手玉を放り上げては受けとめて遊んでいた。
江戸時代にはお手玉唄だったのかと一瞬思ったけれど、
たぶんこれは違うでしょうね。
遊びと唄とはふつう一体化して伝承されるものだ。
お手玉(いわゆるジャグリング)にはもっとテンポの速い唄がつく。
お手玉のうまい子役がみつからなかったので、
苦肉の策でゆっくりした唄をもってきたのだろうか。
時代劇を見ながらこういうことを考える人はいないと思うけど。
 

 


○お手玉唄

 おしろのせ おんしゃのせ
 おおさか おさかで ほい
 やすやで ほい
 やすやまかせで おかごで ほい
 いくらです ごひゃくです
 もうちょっと まからんか すからんかね
 おまえのことなら まけとこか
 ひーや ふーや みーや よーや
 てんのうじの おさるさんが
 あかいおべべが たいそうすきで
 おはらをたてて ててしゃん ててしゃん

母方の祖母(大阪の商家出身)から聞いたもの。
「まからんか」や「天王寺のお猿さん」がいかにも大阪。
お手玉唄でも、北九州で生まれ育った母のは
「おひとつ おとして おーさーらい」というもので、
「おしろのせ」で遊んだことはないそうだ。
こういう唄は、親から子へ、というよりは、
その地方で、子ども同士の間で伝承されるものなのだろう。


○じゃんけん唄

 せっせっせ からりとせ
 いし かみ はさみ
 かみなりせんこで ぼたもち ほい

神戸で、幼稚園から低学年のころ。

「せっせっせ」…相手とてのひらを3回合わせる
「からりと」…両手でくるくる糸巻きの動作
「せ」…相手とてのひらを1回合わせる
「いし かみ はさみ」…両手でグーパーチョキ
「かみなりせんこで」…両手の人差し指で頭にツノ
「ぼたもち」…両手で丸めるしぐさをして
「ほい」…じゃんけんをする

手遊びをかねた悠長なじゃんけんである。
もっと普通にやるときでも
「じゃーいーけんでー ほーい もひとつ ほい」と
のどかな節がつくのが神戸流で、
東京っ子は、気が抜けてしまうのだった。

 

てまり唄(覚え書き)

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「かえっておいでアホウドリ」

2010-01-14 15:46:46 | お知らせ(新刊)

今年最初の新刊です。
『かえっておいでアホウドリ』(絵/鈴木まもる ハッピーオウル社)
ちょっと中を見るのは→こちら

珍しくノンフィクション絵本です。
『りんごのおじさん』では無農薬栽培に挑戦したおじさんがモデル、
次はアホウドリ保護に取り組んだ人を…ということで、
本来は「人」シリーズになるはずの企画でした。
が、その後いろいろと紆余曲折がありまして、
最終的に「人」より「鳥」を中心にすえた絵本となりました。

りんごのとき、絵を描くMは青森まで取材に行きました。
しかし、今回の舞台は、鳥島。
日本の南の海上にぽつんと浮かぶ小さな無人島で、
管轄は東京都、なのですが、ものすごく遠い…だけでなく、
保護区域になっているため、勝手に上陸することができません。
アホウドリの調査に行く研究者に同行するしかなく、
そうすると調査が終わるまで何週間もずーっと帰れない。
しかも、島には電気もなければお風呂もない(笑
というので、残念ながら、現地取材はあきらめました。

アホウドリについては、大人向きの専門書から、
子ども向きに詳しく書かれた科学読み物まで、
すでにたくさんの本が出ています。
今回、絵本をつくるにあたって、わたしの役目は、
「幼児にもわかる文章にすること」でした。
そのため、鳥のことを書くとき必ず出てくる用語
…繁殖期とか産卵とか営巣地とか習性とか保護とか…
を一切使わず、すべてひらがなで、やさしい言葉に言い換えました。
具体的な年号や数値もなるべく入れませんでした。

結果として、科学的正確さに欠ける、という批判は、
当然あるかもしれません。
だけど、科学的って、何だろう。
まだ自分の年齢を「両手の指で」数えられる子どもたちには、
正確なデータが数字で並んでいることよりも、
こんな鳥がいるんだ、こういうことがあったんだ、
という事実に触れることが、まずは大事じゃないのかな。
と思ったわけです。

さて、ここで、アホウドリという、この鳥の名前について。

昔、日本人が初めてこの大型の海鳥を見つけたとき、
鳥が人を見ても逃げようとせず、たやすく手づかみでとれたので、
(しかし食べても美味しくなかった、と思う、たぶん)
阿呆鳥とか馬鹿鳥とか呼ぶようになった…
というのは鳥に対して大変失礼な話でして、
(そんな俗称を採用しちゃった鳥類学者も、なんだかなあ)
今さらながら、どうにかならないものでしょうか。
アホウドリ研究の第一人者である長谷川博教授は
古名のひとつ「沖の太夫」を使うことを提唱されていますが、
学術的な名称というのは、そう簡単には変えられないようです。

で、ここからは例によって「閑猫説」になりますが…

本来、これは「阿呆」ではなくて
「鵬(ほう)の鳥」だったのではないか。

大鵬という有名な力士がいましたが、その鵬ですね。
Wikipediaによりますと、中国の伝説にいわく…

〈北の果てにある天の池には、鯤(こん)と呼ばれる
体が数千里にも及ぶ巨大な魚が棲んでいる。
その鯤が南の海へ向かうときに、巨大な鳥「鵬」になる。
九万里(約36万キロ)上空まで飛び上がって舞い、
その翼は天地を覆い隠すとされる〉

この、北の果てから南の海へ向かう、という話、
毎年秋にベーリング海から繁殖のために南下してくる
アホウドリの生態とぴったり一致するのです。
(サイズは中国らしくずいぶん大げさになってますけども…)
昔、海上を飛ぶ大きな鳥の姿を見かけた船乗りは、
あれこそ伝説の「鵬」に違いない!と思ったことでしょう。

「ホウ」だけではちょっと呼びにくいので「ホウの鳥」。
これは「鴻」が「コウの鳥」になったのと同じ。

しかし、近代になり、故事に疎い連中がやってきて、
「ホウの鳥のホウって何よ?」「ああ、そりゃ阿呆のホウだろ」
ということで、現在の名が定着してしまったのではないか。

あくまでも個人的な想像にすぎません。
違ってましたらご容赦ください。
わたしとしては、「アホウドリ」改め「ホウノトリ」とすることを
ぜひ提案したいと思うのですが。

かえっておいでアホウドリ
竹下文子・作
鈴木 まもる・絵
ハッピーオウル社
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お花を

2010-01-13 10:13:44 | 日々
…いただきまして。
その空き箱に。

当然のように入っております。
(8歳半ですが、いつまでも子猫顔の茶々さん)
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猫の道

2010-01-12 09:44:58 | 日々
新しくなった床はお掃除のしがいがあるので、
毎朝こまめにお掃除。
これがいつまで続くやら。

今朝も、猫の足跡が、てんてんとついていました。
みつけると拭くのですが、またついている。
いつもだいたい同じコース。
猫穴から、台所方面へ。

台所は、夜間はドアが閉まっているので入れない。
ゴハンの残りが廊下に出ていることもあるので、
いちおう廊下をチェック。
お皿はある。でも、からっぽだ。
きなこ、食べたな。
しかたなく、そのままお風呂場へ行って水を飲み、
同じコースをたどって猫穴から出て行った。

…というキミの行動が手に取るようにわかるのだよ、珊瑚くん!

外の地面が乾いていて、お風呂場のタイルが濡れている場合、
出て行く足跡のほうがくっきりつくこともあります。
足が4本もあるわりに足跡の数が少なくみえるのは、
けんけんぱ、で通ったから、ではなく、
前足が踏んだほぼ同じところを後足も踏むから。
つまりこのスタンプは念入りに2度押しになってるわけで…

むかしシルクロードができたように、
うちの床にはやがて珊瑚ロードができることでしょう。

そして今朝は、床にオレンジ色のピンポン球が
4つもころがっていました。
きなちゃんは深夜にジャグリングの練習をしているのかしら。

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ごあいさつ

2010-01-09 15:57:19 | 日々
1月もそろそろ3分の1が過ぎようとしているのに、
出遅れたままの閑猫堂で、すみません。

「サンタクロース=逆なまはげ説」を書こうと思っていて
年末にあれやこれやで機会を逸してしまいました。
それで、えーっと、なんだっけ?
…な状態で、いまひとつ調子が出ませんが、
とりあえずヒトも猫も全員元気にしております。
今年もよろしくおねがいいたします。
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