水面を破壊せよ、上へ昇って

勢いよく水面を破壊する気概で、海面に湧く言葉たちであれ。

夜Ⅰ

2015年10月30日 20時28分26秒 | 詩編
 夜が驚く  夜鴉の啼く声がする  日々の扉を開け放って  静かな夢遊を体験する  閉じた夜の空間の中で  たった今脳内に湧き出た  今宵の妄想が  僕の額の上を伝って  そのまま枕もとへと流れ落ちる  その温度は正に  絶対零度以下である  要らぬ緊張を  させてしまってはいけないね  夜風に震える女性を抱いては  何気ない囁きに耳を澄まし  細い己の感性を鋭く研ぐ    この部屋の扉を閉 . . . 本文を読む

夜Ⅱ

2015年10月30日 20時27分33秒 | 詩編
 独り  聴いていた  朝が夜に  成長する音色を  眠りに導かれて  やってきたこの王国は  寂しく輝く魔法のクニだった  僕の耳には  美しい女性の吐息が  優しく触れて  僕の肌を  湿らせるのだった . . . 本文を読む

地獄の目論見

2015年10月30日 20時23分22秒 | 詩編
 墨汁が  密かに  改革を断行しようとしている  それは  未来の約束  茜色に染まる未確認飛行物体  外へ出れば  悪者が跳梁跋扈している  僕が願うのは  ありきたりな日々の改訂  何も手に入らないまま  地獄へ向かうのは  悔しいじゃないか . . . 本文を読む

孤独列車

2015年10月30日 20時22分41秒 | 詩編
 私はいつやら青電車  遠く故国の村落を目指し  ひとり行く    そして忘れてしまうより早く  邪悪な思い出たちを  土に仕舞うのです  いつからだろうか  言葉憎んで  百年間  意外にも慎ましやかな鬼どもと  共に笑って過ごすのです  急に嵐になった  真夏の日曜日  当の僕の孤独は  光輝くシャワーの粒になって  あまねく  無慈悲なセカイに降り注ぐだけ . . . 本文を読む

PCと共に犯した罪

2015年10月30日 16時57分49秒 | 詩編
 過ぎ去った泥に塗れた出来事も  数え切れぬ恥ずべき過去のエピソードも  今の僕を成す構成要素  PCの熱と共に放射する  僕の悲しい情動の源は  大昔に神々が冒した数々の失態にまで  遡るのだと  気付いた  十九の宵闇  踊って  狂おしいほど踊って  満たされるような  他愛ない欲望も  僕達の  愛すべき  特徴の一つ . . . 本文を読む