美しい夜の逢瀬

嬉しいもんさ
夕に映える黒髪の少女の
暗黒へ容易にアクセスするハンサムな彼の
ブルーな涙は
あわあわ震え

見えなくなるまで
夕陽を目で追った
僕ら二人の妄想は
天空の星の囁きと
同期する

「どう、キスする？」
と、戸惑う僕らの
いつものおっちょこちょいに
月も、相変わらずね、と微笑する。

I Love you も、ろくに言えない
暗黒の王子に、夢が毛布を広げて
夜のワンダーランドを演出するように

夜の舞台は、もう、お客様で満杯！
膨れ上がったone day & night fever に
もう待ち切れない観客は、総立ちになって
両手を打ち鳴らす

見えなくなった両の目を
閉じる術もなく光は踊って

ミステリアスな夜のダンスに
君の双眸は、光で溢れ

両足を躍らせる
深海のイカは
不穏なジルバを奏でる……