一昨日は月に一度の母との面会日でした。
母に声を掛けても返事は無く、母の顔を見ながら弟と会話しただけでした。
この日は面会後、チエちゃん家(実家)に立ち寄り、少し片付けをしました。
押入れの茶箱(湿気や虫から守るため、着物や羊毛のセーターが入れてある)を整理しようと思いました。
茶箱の中を見ると、『〇年〇月〇日に虫干し』をしたと、几帳面な母のメモが添えてあります。
その年月は『平成29年』で止まっています。父が亡くなった年までは虫干しをやっていたことが分かりました。
それから、茶箱の中に見覚えのある着物を見つけました。
地味な色のその着物を私はずっと祖母のものであると思っていたのですが、添えてあったメモから実は母のものだったと知ることになったのです。
『この長着と羽織は、実家のヤヂの母(母の母親:私から見て母方の祖母)が(嫁入りする時)、実家(母方の祖母の生家)の親(私から見て曾祖母)が自分で絹糸を織って作ってくれたそうです。
私が着る時、染め直して作ったもの。羽織はウルシ染めなのでごわつきます。
農家では着る機会もなく、子供達の入学、卒業の時くらいでした。』
ああ!親の(曾祖母の、祖母の、母の)想いが伝わってくる。
貧しい暮らしの中で、嫁入りする娘にせめて1枚だけでも、着物を持たせてあげたい!
それにしても、若い娘にこんな地味な着物。
おそらく、一生着れるようにという配慮だったのでしょう。
祖母の嫁入りの年月を考えると、この着物は1世紀近く経ってるってことなんですねぇ。
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