福島県福島市在住@チエちゃんです
2011年3月11日(金)
自宅にたどり着いたのは、16時過ぎだったろうか?
自分の家がそのままの形で、あってくれたことにほっとする。
道すがらの家屋は、表面上は何事もなかったかのように見えた。
道路も空いていた。
玄関を開けると、いつもと同じ風景に思えた。(いつもちらかしてあるのだ)
あわてて茶の間に入る。そこには、ヒロシが立っていた。
「大丈夫だった?」
「ああ。いや~、すごい地震だったな。おっ、また揺れた。
サイドボードとラックを押さえてたんだ。」
サイドボードを見ると、上に置いていた物がすべて落下している。
中の物も落ちかかっていたが、ガラス扉がかろうじて食い止めていた。
「それより、ボブとキャシーがいないんだ。」
一昨年秋に、ヒロシが飼い始めた猫だ。
「ボブ! キャシー! ボブ! キャシー!」
台所へ。食器棚は倒れていなかった。中の食器は、サイドボードと同様だ。
2階へ。私たちの寝室。タンスは倒れていなかったが、除湿器が倒れ、捨て忘れていた水が畳に沁み込んでいた。
「ボブ! キャシー! ボブ! キャシー!」
長男の部屋。本棚が倒れ、コミックが散乱していた。
何処にもいない。動物は本能的に、安全な場所に身を潜めているのだろう。
しかたなく階下へ戻ると、何処からともなく、キャシーが現れた。
よかった。
「ボブ! ボブ!」
奥の八畳は、惨たんたる有様だった。大型衣装ラックが倒れ、デスクトップパソコンとプリンターが落下、机の本棚の本が床に散らばり、足の踏み場もない状態だ。
居間に戻ろうとした時、キラッと光るモノが目に入る。
襖と机の狭い隙間に、ボブの目があった。
その7へ つづく
2011年3月11日(金)
自宅にたどり着いたのは、16時過ぎだったろうか?
自分の家がそのままの形で、あってくれたことにほっとする。
道すがらの家屋は、表面上は何事もなかったかのように見えた。
道路も空いていた。
玄関を開けると、いつもと同じ風景に思えた。(いつもちらかしてあるのだ)
あわてて茶の間に入る。そこには、ヒロシが立っていた。
「大丈夫だった?」
「ああ。いや~、すごい地震だったな。おっ、また揺れた。
サイドボードとラックを押さえてたんだ。」
サイドボードを見ると、上に置いていた物がすべて落下している。
中の物も落ちかかっていたが、ガラス扉がかろうじて食い止めていた。
「それより、ボブとキャシーがいないんだ。」
一昨年秋に、ヒロシが飼い始めた猫だ。
「ボブ! キャシー! ボブ! キャシー!」
台所へ。食器棚は倒れていなかった。中の食器は、サイドボードと同様だ。
2階へ。私たちの寝室。タンスは倒れていなかったが、除湿器が倒れ、捨て忘れていた水が畳に沁み込んでいた。
「ボブ! キャシー! ボブ! キャシー!」
長男の部屋。本棚が倒れ、コミックが散乱していた。
何処にもいない。動物は本能的に、安全な場所に身を潜めているのだろう。
しかたなく階下へ戻ると、何処からともなく、キャシーが現れた。
よかった。
「ボブ! ボブ!」
奥の八畳は、惨たんたる有様だった。大型衣装ラックが倒れ、デスクトップパソコンとプリンターが落下、机の本棚の本が床に散らばり、足の踏み場もない状態だ。
居間に戻ろうとした時、キラッと光るモノが目に入る。
襖と机の狭い隙間に、ボブの目があった。
その7へ つづく
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