マラソンの疲れを癒すために小樽に一泊し、翌2日午前10時発のバスで積丹半島巡りに出た。積丹半島へは、札幌・小樽からレンタカーか定期観光バスで日帰り出来る距離だが、”ぶらり旅”を楽しみたくて、積丹町美国に宿をとり路線バスを乗り継ぐことにした。
JR小樽駅前から約1時間10分で美国町バスターミナルに着く。観光案内所で「神威岬」への往復所要時間とバス時刻を確認してから「黄金岬」へ。バス停からゆっくり歩いて往復30分もあれば十分で、展望台まで遊歩道がきれいに整備されている。 美国町のシンボル的存在の”宝島”を眼下に望み、小休憩していると耳をつんざくようなサイレンが鳴り響いた。正午の報せだった。
道路沿いにウニ丼・イクラ丼の看板がたち並ぶ町中に戻り昼食後、1時過ぎのバスで積丹半島随一のスポット「神威岬」へ向かった。バスの乗客は我々夫婦二人だけで、降り際に運転手が話しかけてきた。同じバスが折り返すので、「出発時間まで1時間もない。それを過ぎるともう今日のバスは無い」との注意を受け、岬の突端へ急いだ。
アップダウンの続く遊歩道沿いに、エゾカンゾウやエゾスカシユリ等が見頃を迎えていた。 ガイドブックには、「片道770m往復1時間」とあったが、ここでの滞在時間は2時間程見込みたい。それほど、”積丹ブルー”の海面は鮮やかで時間を忘れて見とれてしまう美しさだ。最終バスの刻限に急き立てられるように神威岬をあとにした。