日系の航空2社がダイエット作戦を展開している。食器類やワゴン等の材質、或いは、機内誌のページ数、飲み物サービス等を見直し、コスト削減を図ろうというもの。これをマスコミが「ダイエット」と称したのだが、経営改善施策は大いに歓迎するが、縊路になっているファクターがある。
海外旅行に出掛ける際の”燃油サーチャージ”がそれだ。燃油価格高騰対策として、2001年に導入された。本来の航空運賃とは別に徴収する「付加運賃」だが、利用者にすれば運賃にあたる。このサーチャージは、趣旨からすれば国内線、国際線を問わず適用されて然るべきだが、何故か国際線だけなので分かりにくい。
航空会社により若干の違いはあるが、本制度が導入されて以降、一度として値下げされたことがないと記憶している。7月に見直す会社もあるので、この夏休みに家族でハワイ旅行に行こうとする人は事前に要チェックだ。たとえ格安航空券を6万円で買っても、別に2万円(現行1.4万円)のサーチャージがつけば8万円になるし、子供も大人と同額だけにバカにならない。
「ダイエット作戦」を額面通り解釈するならば、スーツケースや機内持ち込み手荷物、或いは、乗客の体重別に付加運賃を設定する「従量制」の方が理にかなうように思ったりする。