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「元ターザン」で、今は貴族として日々を送っている主人公が、「現ターザン」として復帰するという発想が今風で面白い。だから、副題が「REBORN」なのだ。経済界等ではよくある話で、一度引退を表明した人物でも、再度、表舞台に駆り出される今の時代が生んだ流れであろうか。ただ、そこは映画(=虚構)の世界。復帰後のターザンは、手強い相手に苦労しながらも、最後は、愛する人を守り、自然を守り、動物達を守り切るストーリーである。
勧善懲悪パターンなので、安心して観ていれるが、欲を言うのであれば、もっともっと、ターザンが、自然を愛し、動物を愛し、奥様を愛しているのかを表しているシーンがあれば、それを奪おうとする者達に対する怒りや憎しみが感じられ、ターザンに感情移入出来たのではないかと思えた。その方が、葛藤があり物語的には面白いと思うが、その辺は、あっさりと描かれている感じがして、少し残念だった。「ターザン」=「熱血漢溢れる人」という印象があっただけに、肩透かしを食らった印象である。
でも、CGは素晴らしかった。とてもリアルでゴリラとの対決シーンは迫力満点。2Dで観たが、3Dの方が迫力は更に上積みされていただろう。まだ、観ておられない方には、3Dをお勧めする。
それにしても、ターザンを助ける役のサミュエル・L・ジャクソンが銃を構えると、「ヘイトフルエイト」とダブってしまい、ターザンとゴリラとの対決シーンは、レオナルド・ディカプリオの「レヴェナント 蘇えりし者」とダブってしまうという、製作された方々には大変申し訳ないが、本筋ではない部分で「REBORN?」してしまった作品であった。
(kenya)
原題:「The Legend of Tarzan」
監督・製作総指揮:デウィッド・イェーツ
撮影:ヘンリー・ブラハム
ストーリー・脚本:クレイブ・ブリュワー、アダム・コザット
出演:アレクサンダー・スカルスガルド、サミュエル」・L・ジャクソン、マーゴット・ロビー、ジャイモン・フンスー、ジム・ブロードベント、クリストフ・ヴァルツ
実話観るまでは余り期待して無かったんですが男優・女優さんとも凄くはまり役やし ジャングルで初めて二人が出会った時・自分がターザンだったら、未だ見た事無い綺麗な人間の女性に出会って一瞬で恋に落ちて本能で守ったあのシーンからグンと映画の中に入り込んでしまいました(蘇えりし者のシーンですね(笑))
kenyaさんの評価とは真逆に近いかもしれませんが感動とかでは有りませんが
忘れかけてたトキメキがありました
でも年間ベスト5には入りませんけどね(笑)
「トキメキ」ではないですが、最近は、「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」「ニュースな真相」「嫌な女」等が良かったです。