ある産婦人科医のひとりごと

産婦人科医療のあれこれ。日記など。

低炭水化物ダイエット(経過報告)

2013年03月17日 | ダイエット

1年ほど前から低炭水化物ダイエットを続けてます。 今のところ、減量後のリバウンドはなんとか回避できております。低炭水化物ダイエットとは、ごはん、パン、うどんなどの主食の摂取を制限し、カロリー不足分は野菜、肉、魚、チーズ、豆腐などのおかずの方で摂取するという方法です。めんどうなカロリー計算は不要なので実行しやすいというメリットがあります。おかずでお腹がいっぱいになるので、そんなに辛くありません。実行しやすく、比較的短期間で効果が出やすいことから、私の周囲でも、低炭水化物ダイエットを実行している人は多いです。

炭水化物は短時間で吸収されやすいので、炭水化物を摂取した後は血糖値が急激に上がり、血糖値を下げるために膵臓からインシュリンが分泌されます。インシュリンは血中の糖分を細胞の中に脂肪として取り込むことによって血糖値を下げようとするので、炭水化物摂取の比率が多いと脂肪が体内にたまりやすい体質となります。一方、蛋白質や脂質は吸収に時間がかかるので、インシュリンの分泌量も少なくて済みます。また、炭水化物摂取量を制限して必要なカロリーを炭水化物でまかなえない場合は、膵臓からグルカゴンが分泌され、余分な脂肪を分解し、エネルギーとして使います。その結果、基礎代謝が高くなり、体脂肪を燃焼しやすい体質となります。以上が、低炭水化物ダイエット(アトキンスのローカーボダイエット)の考え方です。具体的には、アトキンスのローカーボダイエットでは、通常200~300gである炭水化物の摂取量を20~40gと非常に少なくし、糖分の代わりに脂肪がエネルギーとして使われる状態に誘導します。

しかし、この低炭水化物(糖質制限)ダイエットに関しては専門家の間でも賛否両論があり、日本糖尿病学会も「極端な糖質制限は健康被害をもたらす危険がある」と警告してます。参考: 体重管理XIV 「極端な糖質制限は健康被害をもたらす危険がある」(日本糖尿病学会) 北里研究所病院糖尿病センター長の山田悟先生は、1日70~130グラムの緩やかな糖質制限を推奨し、「ケトン体の危険性は否定し切れないので、1日50グラム以下の極端な制限はやめたほうがいい。緩やかに行えば健康に心配はないが、血糖値や脂質、尿素窒素などの定期的なチェックは必要」と注意しています。糖尿病で腎症を発症している場合は厳禁で、薬物治療を行っている患者は糖質制限で低血糖に陥る危険もあります。特に糖尿病治療中の方は主治医の先生と十分に御相談になってください。

***** 定番の昼食メニュー

野菜サラダ2皿、豆乳1パック、さけるチーズ2個

20130304_130301

****** 体重管理グラフ

Graph