2月4日 土曜日 オーストラリア時間午後6時
いい天気でした、メルボルン沖の海。
午後2時、12ノットくらいの190度方向からの風で始まったボルボ・オーシャンレースの、メルボルン・イン‐ポート・レース。輸入レースではなく、港の中レースですね。
ここでも上手いスタートを切ったのは、『ブラジル1』のトーベン・グラエルと、『パイレーツ・オブ・ザ・カリビアン』のポール・ケアード。さすが、スター・クラスのトップ選手たち。
ジョン・コステキがタクティシャンとして乗る『エリクソン』と『ABN AMRO2』が、それぞれ誰かに追い出された訳ではなく、加速のタイミングを測り間違えて(大型艇は、一旦セールを絞り込んで加速を開始するとライン間近で止めることもできないし、ボルボ・オープン70のような高性能艇はラダーも小さいのでベアウエイすることもできない)、1.5秒から2.5秒くらい早くスタートラインを出てしまい、リコール(ヨットレース用語で、陸上競技や水泳で言うフライングのこと)。
『ABN AMRO2』はすぐ戻ったものの、『エリクソン』はしばらく気が付かずに走り続け(コミッティーがVHFで大声で叫んでいるオーストラリア訛りのEllicsson!は、確かにどの艇のことを言ってるのか分らなかったものなあ。)、再スタートしたときにはかなりの遅れになっていた。ここからコステキがどんな戦術で上位に上がって来るか、楽しみである。
コースは、3マイルの距離で打たれた風上・風下のマークを3周するコース。
『ブラジル1』が、スタートでの利を生かして、最少のタック数で、第1風下マークまでトップを堅持。
南アメリカのケープタウンからの第2レグ。『ブラジル1』はスタート後数日でデッキにクラックが入り、その修理のためにケープタウンに戻り、それから、もうかなり先を走っている他の艇群を追いかけ、その頑張りが報われて、もう少しでオーストラリア大陸というところで、今度はマストが折れ、折れたマストの残りを使って、それにセールを張り、やっとのことで今週の木曜日にメルボルンにたどり着き、金曜日に新しいマストを立て、本日土曜日の朝、レース前に新しいマストをチューニングをしたばかりだ。
それだから、このチームのクルーは、1月2日にケープタウンをスタートして以来、一日も休みを取ってない。
がんばれ、ブラジル!
しかしその疲れが出たのか、『ブラジル1』は、第1風下マークでジャイブ中に、ジブシートが両サイドとも出てしまい、ジブがフォアステイの外に回って、ジブのトップバテンがフォアステイに巻きついてしまい(ヨットレースを知らない皆様、つまらない専門用語が続いてしまって、どうもスミマセン)、ジブを引き込めない。
この隙を突いて、すぐ後ろで第1風下マークを回ったポール・ケアードの『パイレーツ・オブ・ザ・カリビアン』がトップに踊り出る。
すぐ後ろに朝話したムースが舵を取る『ABN AMRO 2』が付いている。
ここで、風はスタート時よりも15度ほど右に振れながら16、18ノットに上がっている。
第1レグでオーバーラップジブを使っていた『パイレーツ・オブ・ザ・カリビアン』も、その風に合わせてノンオーバーラップのジブに変えている。
あ、ヤバっ、今日のレースの表彰式が始まる時間になった。
すみませんが、この続きは、明日ということで。
気になる本日の優勝を先に報告しますと、朝、「まあ、見ててよ」と言い残して出港した、ムースの『ABN AMRO 2』でした。
いい天気でした、メルボルン沖の海。
午後2時、12ノットくらいの190度方向からの風で始まったボルボ・オーシャンレースの、メルボルン・イン‐ポート・レース。輸入レースではなく、港の中レースですね。
ここでも上手いスタートを切ったのは、『ブラジル1』のトーベン・グラエルと、『パイレーツ・オブ・ザ・カリビアン』のポール・ケアード。さすが、スター・クラスのトップ選手たち。
ジョン・コステキがタクティシャンとして乗る『エリクソン』と『ABN AMRO2』が、それぞれ誰かに追い出された訳ではなく、加速のタイミングを測り間違えて(大型艇は、一旦セールを絞り込んで加速を開始するとライン間近で止めることもできないし、ボルボ・オープン70のような高性能艇はラダーも小さいのでベアウエイすることもできない)、1.5秒から2.5秒くらい早くスタートラインを出てしまい、リコール(ヨットレース用語で、陸上競技や水泳で言うフライングのこと)。
『ABN AMRO2』はすぐ戻ったものの、『エリクソン』はしばらく気が付かずに走り続け(コミッティーがVHFで大声で叫んでいるオーストラリア訛りのEllicsson!は、確かにどの艇のことを言ってるのか分らなかったものなあ。)、再スタートしたときにはかなりの遅れになっていた。ここからコステキがどんな戦術で上位に上がって来るか、楽しみである。
コースは、3マイルの距離で打たれた風上・風下のマークを3周するコース。
『ブラジル1』が、スタートでの利を生かして、最少のタック数で、第1風下マークまでトップを堅持。
南アメリカのケープタウンからの第2レグ。『ブラジル1』はスタート後数日でデッキにクラックが入り、その修理のためにケープタウンに戻り、それから、もうかなり先を走っている他の艇群を追いかけ、その頑張りが報われて、もう少しでオーストラリア大陸というところで、今度はマストが折れ、折れたマストの残りを使って、それにセールを張り、やっとのことで今週の木曜日にメルボルンにたどり着き、金曜日に新しいマストを立て、本日土曜日の朝、レース前に新しいマストをチューニングをしたばかりだ。
それだから、このチームのクルーは、1月2日にケープタウンをスタートして以来、一日も休みを取ってない。
がんばれ、ブラジル!
しかしその疲れが出たのか、『ブラジル1』は、第1風下マークでジャイブ中に、ジブシートが両サイドとも出てしまい、ジブがフォアステイの外に回って、ジブのトップバテンがフォアステイに巻きついてしまい(ヨットレースを知らない皆様、つまらない専門用語が続いてしまって、どうもスミマセン)、ジブを引き込めない。
この隙を突いて、すぐ後ろで第1風下マークを回ったポール・ケアードの『パイレーツ・オブ・ザ・カリビアン』がトップに踊り出る。
すぐ後ろに朝話したムースが舵を取る『ABN AMRO 2』が付いている。
ここで、風はスタート時よりも15度ほど右に振れながら16、18ノットに上がっている。
第1レグでオーバーラップジブを使っていた『パイレーツ・オブ・ザ・カリビアン』も、その風に合わせてノンオーバーラップのジブに変えている。
あ、ヤバっ、今日のレースの表彰式が始まる時間になった。
すみませんが、この続きは、明日ということで。
気になる本日の優勝を先に報告しますと、朝、「まあ、見ててよ」と言い残して出港した、ムースの『ABN AMRO 2』でした。