翡翠のことだが。
以前かのじょは、翡翠の勾玉を持っていた。それはなかなかよい石だった。長い間手元にあり、かのじょを助けてくれた。
その石は、何も問題なかったのだが、最近、あるパワーストーンのHPにおいて、奇妙な翡翠を発見した。ある特定の産地の翡翠に限ってなのだが、妙な気がある。はっきり言ってしまえば、血の匂いがするのだ。
これは、この産地の翡翠を巡って、人間の血が流れたということを、教えている。石自身には、罪はないのだが、見えない人間の怨念がからみついている。多分、その産地に、よくない霊的存在がいるのだ。
商売を邪魔することにもなるので、どこの産地かは言わない。だがあなたがたは、感性を研ぎ澄まさせて、石をよく感じてみることだ。これは何か嫌な感じがするというような石は、持たない方がよい。石に、みょうなものがついてくる恐れがある。
ほかの石も、産地によって、微妙に違う。そういうことも加味しながら、石というものを研究していくとよい。翡翠のように、古代から珍重されている石には、人間の思いが深くからみついている可能性がある。
人によっては、鉱物には鉱物霊というものがあるなどというが、厳密に言えばそういう存在はない。鉱物とは、その根源的性質、形状、大きさなどによって、見えない霊的存在の活動を許す媒体なのである。ゆえに、中には、よくない霊的存在が活動している鉱物もあり得る。
人間も石を見分ける目を育てることだ。