美しい
真実の姿を馬鹿にして
嘘で作った美貌を衒い
いかにも自分は
清い人間だと言いたげに
どうどうと表を歩く
愚か者よ
もう疲れた
おまえたちに
愛を送るのは
ざるに水を注ぐような
益もないことを
するのは
逃げるように
愛がいなくなる
おまえたちが目覚めたときのためにと
ためておいた愛の山が
風に溶けて消えてゆく
もういやだ
おまえたちを
愛するのは
愛を馬鹿にし
馬鹿なことができる
馬鹿が偉いというのなら
もうこの愛の世界を
出ていけ
馬鹿は
馬鹿だけで固まって
自分たちが
好きにできる世界を
自分たちで
創るがよい