月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
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どこに

2013-05-18 04:53:02 | 人間の声


脱ぎ捨てた 自分を探しに
遠い道を 引き返す
七色の 道化の衣装を
ひきずり
夢の終わった後の
血のりを吐きながら
よろよろと 引き返す

どこに 捨てた
おれの 魂
あのとき 何もかもが
いやになった おれが
湖に 石を投げるように
捨てた あれはどこにある

脱ぎ捨てた 自分を探しに
遠い道を 引き返す
長い道を 引き返す
どこにある あれは
いたい 胸がいたいほど
せつない 
さ み し い
風が 空っぽのむねを吹き抜け
俺の全身を冷やす
ああ
流れる涙は 芥子の色をしている

どこにある おれは
どこにいる
かみよ あいよ
わたしは どこにある

冷たい風に おれの空っぽの胸をまかせ
おれはどこにいく
どこまで いく

ああ




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1 コメント

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絵の解説 (てんこ)
2013-05-18 04:56:33
フィンセント・ファン・ゴッホ、「花瓶に活けた芍薬」、19世紀オランダ、後期印象派。
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