アルデバラン・２７

ありのままとか
頑張りすぎないとか
マイペースでとか
そういうのはもうやめよ
人間は　ありのままの自分の
三倍は力を出して働かねばならない
それでなければ
学んだことにはならないからだ

自分の実力はこれくらいだと
自分を限ることなく
もっと上を目指せ
もっと深みを目指せ
飛び上がれない足を鍛えよ
潜れない肺を鍛えよ

実力というものは
生命の本質であるが故
生命のように成長してゆくものだ
ある時点で努力を放棄し
自分の実力を決め込んでしまえば
おまえはそのまま死んだと同然になってしまう

ケガをするのを覚悟して
いつもの二倍の高さに挑戦してみよ
あざ笑うやつらには笑わせておくがいい
失敗をしなければ自分はわからない
どこが足りないのかがわからない
失敗をしていくたびに
おまえは伸びてゆく

ありのままでなどということばで
いつまでも自分を甘やかしていれば
永遠に人間は自分の壁を超えることはできない
進化の道に乗り遅れ
あまりにも厳しい道に落ちることになる

おまえたちはろくでもない馬鹿になるために
生まれたのではないのだ
努力をせよ　鍛錬をせよ
原初の自己愛を捨て
自分を上昇させよ
いつまでも同じレベルの中に安住しているのではない

挑戦の切符を入り口にたたきつけ
真の己が泣いて喜ぶ
荒野の道を目指せ
人類よ