月の岩戸

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アークトゥルス・30

2018-06-02 04:14:40 | 詩集・瑠璃の籠

問題は現段階においての事実だ
彼らはそれによって裁かれる

今後彼らが進歩する可能性はあるが
それを考えるのはその時でよい
また考える者がわれわれである必要もない

彼らは麦のように刈られる
刈られることは麦の義務である
すぐれたものは雑草のように
枯れるまで茂っていることはできぬ

死んで試されねばならない

実りのあるものは
神の蔵に運ばれるだろう
実りのないものは
廃棄されるだろう

永遠に日の光を知らない世界で
神に見捨てられるという
勉強をせねばならぬ
そうなって当然のことをした

神が救いを賭けた
ただひとりの天使を
彼らは侮辱しつくし
殺したからだ

呪いに湿った藁は
焚きつけに使われることすらない
永遠の恥を
自ら背負う気になるまで
苦い砂を噛みながら
明けることのない黎明の幕の中で
自分そのものという
大きな傷のうずきに
耐え続けねばならない




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