五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

掛け軸のしつらえと能装束

2016年05月22日 | 第2章 五感と体感
掛け軸のしつらえと能装束2016年5月22日

迷いに迷い、なかなか決まらない掛け軸の裂。
作品を預かり、そのしつらえを考えるのが至福の時でもあるのですが、決まるまでの時間は制作の時間の何倍もかかるのが通常です。
多分、他の人よりも時間がかかっていると思います。

あまりに迷宮に入ると能に助けを求めます。

丸一日能楽堂に籠り、装束を眺めていると段々としつらえのイメージが湧いてきます。
特に絹という素材は、どんな色を合わせても違和感を感じにくい不思議な力を持っているのです。素材のきめの細かさと絹独特の光沢という条件が統一されているからでしょうか。色や柄が驚きのものであってもしっくりとするのです。

「銕紺に明るめの黄土色」「黄緑に橙」「鼠色に紺」「大胆な大柄チェックに帆掛け舟の柄」。。。
なんでもありのようでいて、そうでない微妙な配色バランスは、舞台装置が何もないからこその面白さでもあるようです。
昨日は、一日、悩みに悩み、迷宮に迷い込んでいるしつらえのヒントを考えながらお籠りしていたらあっという間に時が過ぎてしまいました。
大胆な組み合わせでも「良し良し」と、納得できてはいても、能の時間から解き放たれると、やっぱり迷いが復活します。
そんな時は、まだまだ、悩みが必要なようだと、居直るしかありません。
かといって、居直りの中で適当な裂を選ぶと、作業している内に気持ちが萎えてきますので、やっぱりイメージが降りてくるまで待つしかなさそうです。

悩みながらも手を動かして、精進精進ということですな。。。

表装手と云えるまでには程遠いなぁ~~と、思いつつ、今日も手を動かすといたしましょう・・・。


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