姥捨て山の姥の境地 2021年7月28日
一か月に一度ほど、子供たちに絵本を読む機会を
与えられています。
毎回、何を読もうか悩みつつ、
日本の昔話や明治の文学者の短編を
読み逃したり、忘れたりしていることに
気付き、
この機会に、読んでみようと思い、
音読しながら自ら楽しんでいます。
先日は、芥川龍之介の蜘蛛の糸を読みました。
そして、
昨日読んだ絵本は、
「姥捨て山」でした。
地域によって姥捨て山の内容は
違うかもしれませんが、
昨日の絵本は
「60歳になると山に置き去りにする掟を
作った殿様に従うことが出来ず、
自分の母親を背負って山を歩きだしたものの
連れ帰って小屋にかくまっていた息子夫婦が
ひょんなことから、
母親の知恵袋が役に立ち、
殿様から褒美を頂く事になりました。
そこで、殿様に掟を破り
隠している母親からの知恵が役立ったことを
告げ、掟を解いてもらうことをお願いしました。
それを聞いた殿様は、
年寄りの知恵がそんなに役立つことに気付き、
掟を解いたのです。」
ざっくり、こんなお話です。
子供たちに
「私は、60歳になるんだけど、
60歳になると
山に捨てられちゃうんだって~」
というと、
「ええええええっー!」
と、皆。
とりあえず、
そういうリアクションをしてくれた
子供たちに、感謝しつつ、
エリクソンの云う
60歳からの「知恵」の時期を
改めて思索するのでした。
長らく生きているからこその
知恵は、
経験なくては、育むことができません。
いくら
スーパーコンピューターの計算が
超高速になった時代になっても
過去の蓄積からの積み上げに他なりません。
その積み上げが、加速してきた時代ではありますが、
生きとし生けるものは全て平等な時間で生育するのです。
宇宙を駆け回る時代になると
時空の概念が覆されるかもしれませんが。
とりあえず、
私達は、浦島太郎のような人には、
まだ出会っていません。
地球に根付いて生きている私達の
生活環境においては、
未だ、姥捨て山の姥の境地と
エリクソンの知恵の時期は、
ぴたりと照合するわけです。
子供たちと関わることで
与えられた環境のお陰で、
楽しい経験を沢山させていただいています。
還暦のおばあちゃんは、
今の時代は、
知恵もそれほどない、
まだまだ生育途中に過ぎませんが、
多少の知恵は、役に立つと信じています。
とはいえ、
今の楽しい感情を優先して、
楽しむ生活は、
「イキイキと生きている事」の条件でありましょう。
今、この瞬間を
楽しむ感情を蓄積しながら、
森羅万象を楽しんでいたいものです。
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講座スケジュール
①
目黒カルチャースクール
第1金曜日
2021年8月6日
13:00~15:00
②
目黒カルチャースクール
第3金曜日
2021 8月20日
13:00~15:00
②
綾子塾「生き甲斐の心理学」
場所:横浜桜木町 婦人会館
時間:13時~15時半
日程:2021年9月14日第4回(第2火曜日)
(綾子塾は、限定メンバー制)
③甲斐の心理学木曜綾子塾
場所:横浜桜木町 婦人会館
(公開講座)
時間:13時~15時半
日程:2021年8月26日(第4木曜日)
7月22日木曜日は祭日となりましたので、お休みです。
9月は24日金曜日が講座日となりますので
ご注意ください。
紅葉坂植村勉強会
場所:横浜桜木町婦人会館
日程:2021年9月7日火曜日
小金井植村勉強会
日程:2021年9月21日火曜日