最近(2021年6月24日ごろ)のニュースです。
1)先週末19日、元WBCミドル級王者フリオ セサール チャベス ジュニア(メキシコ)が、アンダーソン シルバ(ブラジル)という、異色格闘技の選手と対戦。まさかの8回判定負けを喫してしまいました。いくらシルバが格闘技の心得があったとはいえ、プロボクシングではこの試合が僅か3戦目だって選手。自分の土俵で戦い、しかも60戦近いキャリアがある選手が負けるというのはどうかと思います。しかもチャベス2世、前日計量に失敗するという失態も犯しています。これまで何度も契約体重を作れなかったチャベス2世。彼にはもう、プロボクシングのリングに立つ資格はありませんね。
2)「チャベス ジュニア対シルバ」と同じ興行に、ジュニアの実弟オマールも登場。サウル アルバレス(メキシコ)の実兄ラモンと対戦しますが、大差の判定負けを喫しています。オマールとラモンの対戦戦績はオマールの1勝(1KO)、ラモンの2勝(2判定勝利)と、ラモンが勝ち越すことに成功しています。
3)この興行には、チャベス兄弟のの実父シニアも登場。ヘクター カマチョ ジュニア(プエルトリコ)とエキシビション4回戦を行い、無事に試合を終えています。今でも「メキシコの生きる伝説」と言われるチャベス1世は、冗談抜きに強かったです。現役時代、115度も実戦を行い、107度もの勝利を収めました。6つの敗戦と2つの引き分けは、ピークが過ぎたキャリアの後半に喫したもの。プロデビューから87連勝という驚異的な数字を残し、その間敗戦はもちろん、ダウンする喫する事がなかったのですから。パンチがあったタフで、しかも技術のあった、正に「伝説」的な選手でした。
(現役時代、とんでもなく強かったチャベス シニア。写真はチャベスが最も強かったと言われるWBAライト級王者時代のもの)
4)現在バンタム級には、WBC王者ノニト ドネア、WBO王者ジョン リエル カシメロと、実力のある比国選手がトップ戦線に勢力を伸ばしています。そしてWBCの暫定王者として、もう一人の比国人レイマート カバリョも君臨しています。ドネアとカシメロは8月14日に、互いの王座を賭け激突します。そしてカバリョも同月20日、試合に臨むことが以前から発表されていますが、現在までに対戦相手は決まっていません。
5)1990年代前半にWBA王座を獲得したルイシト エスピノサ。WBO王座を獲得したジェリー ペニャロサなど、バンタム級と言えば以前から定期的に、比国から定期的に好選手が現れています。世界に無縁でしたが、OPBF(東洋太平洋)王座を獲得したジェス マカは、日本人ボクサーの壁となった実力者でした。しかし同国、いや、アジアが世界に誇るマニー パッキャオは、WBCフライ級王座から転落後、何と3階級飛び越えてスーパーバンタム級に主戦場を移しました。そのため、残念ながらパックマンは「黄金のバンタム」とは無縁の存在となってしまいました。
6)7月3日に、ユリオルキス ガンボア(キューバ)を迎え、保持するWBAスーパーフェザー級暫定王座の防衛戦を行う予定だったクリス コルバート(米)。ガンボアが自身の負傷のために試合出場を辞退。ガンボアの代役として、WBCフェザー級王座への挑戦経験を持つモンゴル人ツグスソグ ニヤンバヤルと対戦する事が決まっています。