先週末26日・土曜日、米国・ジョージア州で行われた試合結果です。
WBAスーパーライト級戦(レギュラー王座):
挑戦者ジャルボンテ デービス TKO11回2分11秒 王者マリオ バリオス(共に米)
*身長166センチのデービスと、178センチバリオスの対戦は、少なくとも2階級は違う選手同士の対戦に見えました。しかし体格で上回るバリオスがガードを固め、左ジャブを突きながら丁寧なボクシングを試みます。それを小柄なデービスが肉薄するという試合展開が繰り広げられました。
序盤戦は静かな立ち上がりを見せた一戦。しかし5回以降デービスが攻撃モードに入ると試合は一気にヒートテックアップしていきます。8回、下の階級から上がってきたデービスが右フック必発でバリオスからダウンを奪ってしまいます。試合再開後、連打からの左でダウンを追加したデービス。バリオスは決して打たれ脆い選手ではなく、これまでの26戦でダウン経験のないタフな選手だから恐れ入ってしまいます。
9回以降、バリオスも王者の意地を見せ、ボディーを中心とした攻撃で反撃を試みますが、最後はデービスの強打の餌食に。最終回となった11回に、今度はボディーでダウンを追加。その後の連打で試合を終わらせてしまいました。
体格では大きく劣ったデービスですが、その強打はこの階級でも十二分に通じる事を証明。全勝記録を25(24KO/KO率96%)に伸ばすと共に、スーパーフェザー級、ライト級に続いて3階級目の王座を獲得する事に成功しています。
スーパーライト級でこれだけの強さを見せつけたデービス。いまだにスーパーフェザー級とライト級の王座も保持しているようです。しかし今後は階級を元に戻さず、同級の4冠王ジョシュ テーラー(英)との対戦や、強豪王者が揃っているウェルター級への転向を目指していって貰いたいですね。
この試合を含めた今回の興行には1万6千人以上の大観衆が会場に詰め掛け、その多くがマスクを着用していませんでした。
面白い存在が乗り込んできたスーパーライト級戦線。下記が2021年6月29日現在の同級の王者たちの面々となります。
WBA(スーパー):ジョシュ テーラー(英/防衛回数2)
WBA(レギュラー):ジャルボンテ デービス(米/0)
WBA(暫定):アルベルト プエジョ(ドミニカ/1)
WBC:ジョシュ テーラー(英/0)
IBF:ジョシュ テーラー(英/3)
WBO:ジョシュ テーラー(英/0)
OPBF(東洋太平洋):内藤 律樹(E&Jカシアス/4)
WBOアジア太平洋:空位
日本:空位
*今月10日に鈴木 雅弘(角海老宝石)が日本王座を獲得していますが、即その王座を返上。今後は本来のライト級に戻り、2階級制覇を目指していくそうです。